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第一部
13.盟友集う
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エミールは現地へ降り立つなり、流れるような剣さばきで周囲の魔獣を片付けていった。何の前情報もなく、この場に現れたというのに、周囲にいる兵や猟師との連携は完璧だった。
彼が降り立ったのは村の南区画。目の前にいた全ての魔獣を、皆と協力しながらなんなく倒すと、彼はすぐに次の行動を開始した。
避難場所などないと思っていた領主ボニファーツ・ファイエルだったが、上空から村を一望していたエミールは、村はずれにある墓地周辺に防空壕があることに気づいていた。村民をそこへ誘導するよう、ボニファーツへ進言する。
洞察力の高さに驚きつつも、ボニファーツは自分の責務を果たすことに専念した。エミールの要請に応え、村民の避難、負傷兵の手当を迅速にこなしていく。
次は、村の外で舌舐めずりをしている魔獣たちだ。ボニファーツが私設兵へ指示を出す前に、エミールは彼にとある弾丸を手渡した。
魔獣に対し、非常に高い効果を発揮する、超硬度金属から作られた弾丸だ。それを銃士隊へ配り、残りの魔獣の掃討を開始した。
この銃弾を用意したのは、エミールらを乗せてきた白い龍。いったいどのような原理で、このようなものを人外が用意できたのか疑問を抱いたのはエミールも同じだったが、それについては後で考えることにした。
ボニファーツの指揮の下、兵士は迅速に行動を開始した。
残る魔獣が押し寄せている区画は東、西、北の三区画。部隊を三つに分け、銃士隊の後方には、数を補うため弾込めや治療などの援護をする猟師を配置し、戦闘は始まった。
戦闘が始まってから、およそ三時間後――この場に集まっていた魔獣の掃討は完了した。目立った被害もなく。
村周辺を含め、周囲に完全に敵がいないことを確認し、ボニファーツは村民を防空壕から出すよう、部下へ告げる。村民は防空壕から這い出し、互いに抱き合い無事を喜び合った。
兵らが安堵の表情でその様子を見ているのに比べ、やや距離を取り、周囲の様子をうかがっているエミールの顔からは、まだ緊張の色が消えてはいない。
ただ、それは極小さなもので、誰も気づいてはいなかったが。
「ありがとぉごぜぇます、ありがとぉごぜぇます……」」
「エラいお人や……空から現れて、瞬く間にあいつら倒しよったんやぁ」
「ありがたや、ありがたや……」
エミールが空から舞い降りて、魔獣を一刀両断したところは、多くの村民が目にしていた。本格的な避難活動が始まったのはその後だったから。
彼等から距離を取っていたエミールだったが、あまり無碍にもできずにいる間に、気づけば囲まれていた。涙ながらに拝む者、ただ驚いてため息を漏らす者、言葉もないものと、反応は様々だ。
「ありがとう! ありがとう! ありがとう……!」
先ほど襲われかけていた村民が、涙ながらにエミールに感謝の意を伝える。村民は皆、危機は去ったと胸を撫で下ろしていた。
村人達の歓声、私設兵の安堵の雰囲気が漂う中、それでも、ボニファーツは魔獣が再度襲撃をかけてくるのではないかと一抹の不安を抱いていた。
――本当に、大丈夫なのか? さっきもそうだった。これで終わったと思っていたのに……。
ボニファーツは、また一人で全てを抱え込もうとしていた。しかし――、
「思い惑うなとは言わない。ただ、苦しむ民を救うその手助けを、私にもさせてもらえたらと思う。この身に何ができるかは分からないが、微力ながら、力とさせてもたえたら嬉しい」
エミールの口から出てきた言葉は、上から圧するものではなかった。
肩を貸し、共に歩こうと誘うものであり、その瞳には、ひとかけらの陰りもない。権力を盾に、領民に無体を強いてきた王家とは違う。自らの足で立ち、その手で魔物を退け、民を守り寄り添い堂々と立ち居振る舞う。
ボニファーツは、エミールのことを謁見の間や議会という職務の場でしか見たことがなかった。彼はいつも、己の感情を周囲に悟らせぬように、冷たさも暖かさも感じられない無の表情でそこにいた。
しかし今、彼の顔には慈愛に似た暖かさがあった。
――この方でなければ駄目だ。全てを奪われ、尊厳を踏みにじられ、汚泥の中へ追い落とされたとしても、その輝きを失うことのない、この方でなければ! このままでは、終わるかもしれないこの国を救うことができるのは、この方を置いて、他にいない……!
ここは、どこにでもある山岳地帯だ。つまり、今回のような惨劇は、どこでだって起こる危険性があるということ。そして、それに抗う術は今の王家に奪われている!
力が抜けたかのように、ボニファーツはその場に膝をついた。その物音に気づいたエミールは彼の方へ視線を向け、驚きに目を見開いた。
彼が目にしたのは、力無くその場に蹲るように両膝をついてしまったボニファーツと、その背後で片膝をつき深く頭を垂れる兵士達の姿だった。
「大丈夫ですか?! どこか怪我でも――」
「エミール殿下……我々を、お助け下さい……!」
腰をかがめ、彼の怪我を確かめようとしたエミールに、彼は涙混じりの声で訴えかけた。その声に驚いてしまったのはエミールだけではない。
その言葉を聞いてしまった村民の方が驚いたのは言うまでもない。
「殿下ッ?!」
ボニファーツらの発言を訊いて、村民が驚きの声を上げる。
「あ、そういえばさっきそんなこと……」
「ど、どうしたらいいだ?!」
「王子様でねぇが?!」
村民の口から口へとその響きが伝わり、ボニファーツの言葉が耳に届いていなかった者達にまで、その事実は伝わった。誰も彼もが兵士達と同じように地面に跪き始める!
「待ってくれ! 違う、俺はもう――」
自分はもう王家の人間ではない。それを名乗ることを、もう許されてはいない。そんなことをされる身分じゃない。慌てて訂正を入れようと村民を振り返ると。
「はいじゃまどいてー」
そう言いながら、跪く村民を踏みつぶしながら歩くティオの姿が見えた!
「ティ――」
エミールがティオに声をかけるより早く。
「ぎゃーっ! 狼藉者だーっ!」
「殿下様に滅多な真似するでねぇ! こんの乱暴者が!!」
「王子様、助けてーっ!!」
「あんたら全員、ぶっとばすわよ!?」
――という、何だかどこかで見たことのあるような光景が、目の前で繰り広げられていた。
「いやー、なんかエミールに迷惑かけてるのかと思っちゃって!」
いつも通り快活に笑っているように見えて、どことなく元気がないように、エミールには見えた。その理由に、心当たりがないわけではない。
「そこのおじさん達とか」
ティオはそう言って、未だに感極まり蹲ったままのボニファーツや私設兵を見やる。
「君は……ティオ・ファーバーか?」
顔を上げたボニファーツの口から自分の名が漏れたことで、ティオは一瞬、不思議そうな顔をしたがすぐに、面倒な事情のことを思い出した。ティオの特異な戦闘能力についてのなんだかんだ。
「そうだけど、私はもう売約済みだから駄目よ!」
「ティオ!!!」
突然の発言に、エミールが焦る。これは知る者から見れば、いつもの光景であったのだが、つい先程の暖かな表情にさえ驚いたボニファーツだ。わずかに頬を紅潮させ、年相応に動揺するエミールを見て、言葉もない。
「お二方が相変わらずのようで安心致しました、エミール・ヴェルナー・バイアー殿下にティオ・ファーバー嬢!」
桟橋へと通じている村の入り口から、沢山の蹄の音と聞き覚えのある声が聞こえてきた。
現れたのは教会騎士団、先頭を行くのは隊長シュテファン・レーム。
彼等は村へ入り馬留へ馬を止めると、エミールの前へ参じ、私設兵と同じように礼をとろうとしてエミールに止められた。
それを言うなら私設兵や領主に対しても同じ事なのだが、今のエミールの身分は平民。この国では、第三者機関である教会騎士団に対し、貴族と同等かそれ以上の扱いをするのが慣例だ。
「やめてくれ。今の俺はそんな大層なものじゃない」
「いえ。皆の様子を見れば分かります。貴殿は、民を守り導くことができる者。生まれながらの王なのでしょう。我が盟友として、それを祝わせていただきたい」
エミールはシュテファンの屈託のない笑顔を前に、どう返したらよいものかとティオを振り返る。
ティオは――更に背後から走ってやってきたラウラで遊んでいた。ロビンと共に。
彼が降り立ったのは村の南区画。目の前にいた全ての魔獣を、皆と協力しながらなんなく倒すと、彼はすぐに次の行動を開始した。
避難場所などないと思っていた領主ボニファーツ・ファイエルだったが、上空から村を一望していたエミールは、村はずれにある墓地周辺に防空壕があることに気づいていた。村民をそこへ誘導するよう、ボニファーツへ進言する。
洞察力の高さに驚きつつも、ボニファーツは自分の責務を果たすことに専念した。エミールの要請に応え、村民の避難、負傷兵の手当を迅速にこなしていく。
次は、村の外で舌舐めずりをしている魔獣たちだ。ボニファーツが私設兵へ指示を出す前に、エミールは彼にとある弾丸を手渡した。
魔獣に対し、非常に高い効果を発揮する、超硬度金属から作られた弾丸だ。それを銃士隊へ配り、残りの魔獣の掃討を開始した。
この銃弾を用意したのは、エミールらを乗せてきた白い龍。いったいどのような原理で、このようなものを人外が用意できたのか疑問を抱いたのはエミールも同じだったが、それについては後で考えることにした。
ボニファーツの指揮の下、兵士は迅速に行動を開始した。
残る魔獣が押し寄せている区画は東、西、北の三区画。部隊を三つに分け、銃士隊の後方には、数を補うため弾込めや治療などの援護をする猟師を配置し、戦闘は始まった。
戦闘が始まってから、およそ三時間後――この場に集まっていた魔獣の掃討は完了した。目立った被害もなく。
村周辺を含め、周囲に完全に敵がいないことを確認し、ボニファーツは村民を防空壕から出すよう、部下へ告げる。村民は防空壕から這い出し、互いに抱き合い無事を喜び合った。
兵らが安堵の表情でその様子を見ているのに比べ、やや距離を取り、周囲の様子をうかがっているエミールの顔からは、まだ緊張の色が消えてはいない。
ただ、それは極小さなもので、誰も気づいてはいなかったが。
「ありがとぉごぜぇます、ありがとぉごぜぇます……」」
「エラいお人や……空から現れて、瞬く間にあいつら倒しよったんやぁ」
「ありがたや、ありがたや……」
エミールが空から舞い降りて、魔獣を一刀両断したところは、多くの村民が目にしていた。本格的な避難活動が始まったのはその後だったから。
彼等から距離を取っていたエミールだったが、あまり無碍にもできずにいる間に、気づけば囲まれていた。涙ながらに拝む者、ただ驚いてため息を漏らす者、言葉もないものと、反応は様々だ。
「ありがとう! ありがとう! ありがとう……!」
先ほど襲われかけていた村民が、涙ながらにエミールに感謝の意を伝える。村民は皆、危機は去ったと胸を撫で下ろしていた。
村人達の歓声、私設兵の安堵の雰囲気が漂う中、それでも、ボニファーツは魔獣が再度襲撃をかけてくるのではないかと一抹の不安を抱いていた。
――本当に、大丈夫なのか? さっきもそうだった。これで終わったと思っていたのに……。
ボニファーツは、また一人で全てを抱え込もうとしていた。しかし――、
「思い惑うなとは言わない。ただ、苦しむ民を救うその手助けを、私にもさせてもらえたらと思う。この身に何ができるかは分からないが、微力ながら、力とさせてもたえたら嬉しい」
エミールの口から出てきた言葉は、上から圧するものではなかった。
肩を貸し、共に歩こうと誘うものであり、その瞳には、ひとかけらの陰りもない。権力を盾に、領民に無体を強いてきた王家とは違う。自らの足で立ち、その手で魔物を退け、民を守り寄り添い堂々と立ち居振る舞う。
ボニファーツは、エミールのことを謁見の間や議会という職務の場でしか見たことがなかった。彼はいつも、己の感情を周囲に悟らせぬように、冷たさも暖かさも感じられない無の表情でそこにいた。
しかし今、彼の顔には慈愛に似た暖かさがあった。
――この方でなければ駄目だ。全てを奪われ、尊厳を踏みにじられ、汚泥の中へ追い落とされたとしても、その輝きを失うことのない、この方でなければ! このままでは、終わるかもしれないこの国を救うことができるのは、この方を置いて、他にいない……!
ここは、どこにでもある山岳地帯だ。つまり、今回のような惨劇は、どこでだって起こる危険性があるということ。そして、それに抗う術は今の王家に奪われている!
力が抜けたかのように、ボニファーツはその場に膝をついた。その物音に気づいたエミールは彼の方へ視線を向け、驚きに目を見開いた。
彼が目にしたのは、力無くその場に蹲るように両膝をついてしまったボニファーツと、その背後で片膝をつき深く頭を垂れる兵士達の姿だった。
「大丈夫ですか?! どこか怪我でも――」
「エミール殿下……我々を、お助け下さい……!」
腰をかがめ、彼の怪我を確かめようとしたエミールに、彼は涙混じりの声で訴えかけた。その声に驚いてしまったのはエミールだけではない。
その言葉を聞いてしまった村民の方が驚いたのは言うまでもない。
「殿下ッ?!」
ボニファーツらの発言を訊いて、村民が驚きの声を上げる。
「あ、そういえばさっきそんなこと……」
「ど、どうしたらいいだ?!」
「王子様でねぇが?!」
村民の口から口へとその響きが伝わり、ボニファーツの言葉が耳に届いていなかった者達にまで、その事実は伝わった。誰も彼もが兵士達と同じように地面に跪き始める!
「待ってくれ! 違う、俺はもう――」
自分はもう王家の人間ではない。それを名乗ることを、もう許されてはいない。そんなことをされる身分じゃない。慌てて訂正を入れようと村民を振り返ると。
「はいじゃまどいてー」
そう言いながら、跪く村民を踏みつぶしながら歩くティオの姿が見えた!
「ティ――」
エミールがティオに声をかけるより早く。
「ぎゃーっ! 狼藉者だーっ!」
「殿下様に滅多な真似するでねぇ! こんの乱暴者が!!」
「王子様、助けてーっ!!」
「あんたら全員、ぶっとばすわよ!?」
――という、何だかどこかで見たことのあるような光景が、目の前で繰り広げられていた。
「いやー、なんかエミールに迷惑かけてるのかと思っちゃって!」
いつも通り快活に笑っているように見えて、どことなく元気がないように、エミールには見えた。その理由に、心当たりがないわけではない。
「そこのおじさん達とか」
ティオはそう言って、未だに感極まり蹲ったままのボニファーツや私設兵を見やる。
「君は……ティオ・ファーバーか?」
顔を上げたボニファーツの口から自分の名が漏れたことで、ティオは一瞬、不思議そうな顔をしたがすぐに、面倒な事情のことを思い出した。ティオの特異な戦闘能力についてのなんだかんだ。
「そうだけど、私はもう売約済みだから駄目よ!」
「ティオ!!!」
突然の発言に、エミールが焦る。これは知る者から見れば、いつもの光景であったのだが、つい先程の暖かな表情にさえ驚いたボニファーツだ。わずかに頬を紅潮させ、年相応に動揺するエミールを見て、言葉もない。
「お二方が相変わらずのようで安心致しました、エミール・ヴェルナー・バイアー殿下にティオ・ファーバー嬢!」
桟橋へと通じている村の入り口から、沢山の蹄の音と聞き覚えのある声が聞こえてきた。
現れたのは教会騎士団、先頭を行くのは隊長シュテファン・レーム。
彼等は村へ入り馬留へ馬を止めると、エミールの前へ参じ、私設兵と同じように礼をとろうとしてエミールに止められた。
それを言うなら私設兵や領主に対しても同じ事なのだが、今のエミールの身分は平民。この国では、第三者機関である教会騎士団に対し、貴族と同等かそれ以上の扱いをするのが慣例だ。
「やめてくれ。今の俺はそんな大層なものじゃない」
「いえ。皆の様子を見れば分かります。貴殿は、民を守り導くことができる者。生まれながらの王なのでしょう。我が盟友として、それを祝わせていただきたい」
エミールはシュテファンの屈託のない笑顔を前に、どう返したらよいものかとティオを振り返る。
ティオは――更に背後から走ってやってきたラウラで遊んでいた。ロビンと共に。
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