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10話 リョウの初恋
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「あ、もしかしてあちらにいらしてるのってリョウ君のお父様?ご挨拶しなきゃ‼」
――あぁ、始まったよ。
「初めまして、翔の母です。この度は、いたらない息子がご迷惑を」
「いやいや、うちの方こそ。初めましてリョウの父のキョウです。麗しの母君。迷惑などちっとも。それよりうちの愚息は大丈夫でしたか?」
――遺伝だ。『麗しの』ってなんだよ⁈王の名前、キョウって言うのか、初めて知ったし
「リョウ君は成績優秀・スポーツ万能でなんでもできるし、料理もたまに手伝ってもらったりで助かっていますわ。えぇと、奥様は?」
「一応、王妃はいますがリョウにとっては義理の母ですから、はい」
「これは込み入ったことをすみません」
――そんな家庭の事情があったのか。それでリョウはうちのバカップルも容認だったんだな
「初めまして。翔の父で、弁護士をしています。リョウ君には仕事をちょっと手伝ってもらったりと大助かりです」
――見てただろ…水晶ガン見だったもんな
そんな話をしてると…
「今日はバーベキューするの(笑)?もう秋近いけど?最近翔見ないけどまさかのヒキコモリですか(笑)?」
俺は我が家に戻った。ケルリンと一緒に。なんだか時間の流れがチキョウと地球では異なるようだ。俺はどういう扱いだったのだろう?
よく見ると珍しくリョウが一人をじーっと見つめている。
「あぁ、彼が噂のイケメン君ね‼私はハルカ。翔の幼馴染でこのうちには昔からよく遊びに来てるのよ。よろしくね、イケメン君‼」
「俺はリョウ。よろしく」
――なんだかリョウの様子、変な気がするのは気のせいか?顔が紅潮して見えるのは夕日のせいか?
「こいつ、金髪碧眼でいまよりイケメンだったからマジヤバいぜ?」
「え~?高校別だからまだマシなのかな?私がこの家に出入りするのを疎ましく思う人がいるみたいで、高校でインネンつけてくる人とかいるんだけど~?一緒にバーベキューとか知れたら何をするもんか、全く…」
「そんな人がいるの⁇ハルカ‼俺が君を守るよ」
――バカップルの片割れが感染ってきた…がハルカはリョウの言葉をスルーしたようだ
「この子はなんていうの?新種?珍しいね、頭が3つ。褒める時、どの頭を撫でればいいのかなぁ?」
「あぁ、名前はケルリン。一応ケルベロスの幼犬だ。言葉でコミュニケーションとれるっぞ」
――仕方ないので、俺の異世界の話はハルカにした。リョウの話は伏せておいた
「真ん中で頼みます」
「敬語使わないでよ。もっと、仲良くしたいよ‼」
――上下関係あるからなぁ。ハルカの方が上なのか⁇俺も友達だけど、ケルリンは敬語だな
そんな様子を玄関からみている王がいる。嫉妬の眼差しのように見える。一緒にバーベキューやりたいのか?
「翔、折り入って相談がある」
――おぉ、リョウに深刻に言われた。兄貴分としては、一肌脱がねば‼
「俺はあのハルカという娘に惚れた。お前はどう思ってるんだ?お前もやはり好きなのか?そうだよな。笑顔が可愛く、優しく、スタイル抜群。申し分ない」
――性格はともかく、スタイル抜群?そうか?チキョウの方が…と思い返してみた。異世界お決まりの巨乳美女はチキョウにはいなかった。むしろ貧乳ばかりだ。それに比べればハルカは巨乳の部類か?運動してるから足腰はまぁ、そこそこだけどな。美人はチキョウにはゴロゴロいたが?
「いや、幼馴染としか思ってねーよ。兄弟みたいな」
「安心した。これからも相談に乗ってくれよ‼」
――待て待て、恋愛レベルが低い俺(くそぅ言ってて悲しいぞ)は相談無理‼
「いや、こういう事は女心がよくわかる母さんに相談がいいのでは?」
「あぁ、それもそうだな。でもママに言うと翌日の夜には近所に広まってそうだ…パパに相談っていうのはどうだろう?」
「いいんじゃない?」
――あのバカップル夫婦が役に立つ日がくるとは‼
そして父さんに相談した
「へぇ、リョウが惚れた女。で、誰だ?」
「昨日会ったハルカさんです。一目ぼれです。彼女しかいません‼」
親父の口からコーヒーがさながらダムの放水のように噴き出された。
「ハルカかぁ。あいつは手強いぞ。なにしろド級の天然だからな」
「それでもハルカさん、と心に決めました」
「…よし‼ならば先ずは、少女漫画でも読んで女心を研究しろ」
「はい!師匠‼」
リョウは素直に少女漫画を読みふけた。母さん所有のものまで網羅した。結果…
「翔、BLってすごいな……」
「いや、俺に言うな。俺は正常な男子高校生だからな‼」
――恐るべし少女漫画パワー。王子キャラとかは勉強しなかったのか?自分王子なのに…
それからというもの、リョウはハルカへの猛アタックを開始した。俺はというと、ケルリンの食費がかさむと苦情が母さんから来てバイトに勤しむこととなった。
「なんだか申し訳ない。私が肉食なばかりに……」
「ケルリンが一緒なのが当たり前、友達なんだから何とかするのが当り前だろ?」
――と言ってみた。とりあえず親父のとこでバイトできないか頼もう
「親父、親父の法律事務所でバイトさせてくれないか?ケルリンの食費のためだ」
「それは、アヤメがケルリンの食費がかさむといったんだな?OKだ。ただし、守秘義務は守ってもらう」
――母さんがからむと口説き落としやすいな…
――あぁ、始まったよ。
「初めまして、翔の母です。この度は、いたらない息子がご迷惑を」
「いやいや、うちの方こそ。初めましてリョウの父のキョウです。麗しの母君。迷惑などちっとも。それよりうちの愚息は大丈夫でしたか?」
――遺伝だ。『麗しの』ってなんだよ⁈王の名前、キョウって言うのか、初めて知ったし
「リョウ君は成績優秀・スポーツ万能でなんでもできるし、料理もたまに手伝ってもらったりで助かっていますわ。えぇと、奥様は?」
「一応、王妃はいますがリョウにとっては義理の母ですから、はい」
「これは込み入ったことをすみません」
――そんな家庭の事情があったのか。それでリョウはうちのバカップルも容認だったんだな
「初めまして。翔の父で、弁護士をしています。リョウ君には仕事をちょっと手伝ってもらったりと大助かりです」
――見てただろ…水晶ガン見だったもんな
そんな話をしてると…
「今日はバーベキューするの(笑)?もう秋近いけど?最近翔見ないけどまさかのヒキコモリですか(笑)?」
俺は我が家に戻った。ケルリンと一緒に。なんだか時間の流れがチキョウと地球では異なるようだ。俺はどういう扱いだったのだろう?
よく見ると珍しくリョウが一人をじーっと見つめている。
「あぁ、彼が噂のイケメン君ね‼私はハルカ。翔の幼馴染でこのうちには昔からよく遊びに来てるのよ。よろしくね、イケメン君‼」
「俺はリョウ。よろしく」
――なんだかリョウの様子、変な気がするのは気のせいか?顔が紅潮して見えるのは夕日のせいか?
「こいつ、金髪碧眼でいまよりイケメンだったからマジヤバいぜ?」
「え~?高校別だからまだマシなのかな?私がこの家に出入りするのを疎ましく思う人がいるみたいで、高校でインネンつけてくる人とかいるんだけど~?一緒にバーベキューとか知れたら何をするもんか、全く…」
「そんな人がいるの⁇ハルカ‼俺が君を守るよ」
――バカップルの片割れが感染ってきた…がハルカはリョウの言葉をスルーしたようだ
「この子はなんていうの?新種?珍しいね、頭が3つ。褒める時、どの頭を撫でればいいのかなぁ?」
「あぁ、名前はケルリン。一応ケルベロスの幼犬だ。言葉でコミュニケーションとれるっぞ」
――仕方ないので、俺の異世界の話はハルカにした。リョウの話は伏せておいた
「真ん中で頼みます」
「敬語使わないでよ。もっと、仲良くしたいよ‼」
――上下関係あるからなぁ。ハルカの方が上なのか⁇俺も友達だけど、ケルリンは敬語だな
そんな様子を玄関からみている王がいる。嫉妬の眼差しのように見える。一緒にバーベキューやりたいのか?
「翔、折り入って相談がある」
――おぉ、リョウに深刻に言われた。兄貴分としては、一肌脱がねば‼
「俺はあのハルカという娘に惚れた。お前はどう思ってるんだ?お前もやはり好きなのか?そうだよな。笑顔が可愛く、優しく、スタイル抜群。申し分ない」
――性格はともかく、スタイル抜群?そうか?チキョウの方が…と思い返してみた。異世界お決まりの巨乳美女はチキョウにはいなかった。むしろ貧乳ばかりだ。それに比べればハルカは巨乳の部類か?運動してるから足腰はまぁ、そこそこだけどな。美人はチキョウにはゴロゴロいたが?
「いや、幼馴染としか思ってねーよ。兄弟みたいな」
「安心した。これからも相談に乗ってくれよ‼」
――待て待て、恋愛レベルが低い俺(くそぅ言ってて悲しいぞ)は相談無理‼
「いや、こういう事は女心がよくわかる母さんに相談がいいのでは?」
「あぁ、それもそうだな。でもママに言うと翌日の夜には近所に広まってそうだ…パパに相談っていうのはどうだろう?」
「いいんじゃない?」
――あのバカップル夫婦が役に立つ日がくるとは‼
そして父さんに相談した
「へぇ、リョウが惚れた女。で、誰だ?」
「昨日会ったハルカさんです。一目ぼれです。彼女しかいません‼」
親父の口からコーヒーがさながらダムの放水のように噴き出された。
「ハルカかぁ。あいつは手強いぞ。なにしろド級の天然だからな」
「それでもハルカさん、と心に決めました」
「…よし‼ならば先ずは、少女漫画でも読んで女心を研究しろ」
「はい!師匠‼」
リョウは素直に少女漫画を読みふけた。母さん所有のものまで網羅した。結果…
「翔、BLってすごいな……」
「いや、俺に言うな。俺は正常な男子高校生だからな‼」
――恐るべし少女漫画パワー。王子キャラとかは勉強しなかったのか?自分王子なのに…
それからというもの、リョウはハルカへの猛アタックを開始した。俺はというと、ケルリンの食費がかさむと苦情が母さんから来てバイトに勤しむこととなった。
「なんだか申し訳ない。私が肉食なばかりに……」
「ケルリンが一緒なのが当たり前、友達なんだから何とかするのが当り前だろ?」
――と言ってみた。とりあえず親父のとこでバイトできないか頼もう
「親父、親父の法律事務所でバイトさせてくれないか?ケルリンの食費のためだ」
「それは、アヤメがケルリンの食費がかさむといったんだな?OKだ。ただし、守秘義務は守ってもらう」
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