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いいお知らせと悪いお知らせ

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専属護衛になって3ヶ月、それを祝うためのいたずらをした姫さまは、褒めて感謝して崇めなさい、と言わんばかりの態度で近寄ってきた。




「姫さま、いいお知らせと悪いお知らせどちらをききたいですか?」


「そうね、今、私は機嫌がいいから悪い方を聞いてあげるわ。」


なんでもこいとばかりに無い胸を張る姫さま。
なんでこう動作がいちいち可愛いのか···。





「お説教です。」




「···え?」



「今回に関しては私からは説教致しかねるので、国皇様じきじきにしてもらいましょう。」


「えっ、えぇぇぇぇっ!!!!」




姫さまはあんぐりとそれはそれはこれ以上開かないんじゃないかと思うほど大きく口を開いて絶叫した。


「なんで!?なんで!?
だってお祝いよ!?祝ってあげたのよ!?」


「だから、私からは説教致しかねます。
祝っていただいた本人なので。
ですから、国皇様に「なんでそうなるのよ!?」」


質問したんだから最後まで言わせてほしいよ、まったく。





「もしかして、いいお知らせってリーナがお説教しないこと、じゃないでしょうね?」


「正解です。私にお説教されないなんて嬉しいでしょう?」


「その代わりお父様にお説教されるなら悪いお知らせよ!
嘘つき!!主人を騙すなんて!!」


「安心してください。
国皇様には2ヶ月前に『会議と有事の時以外で姫さまに問題があれば来てもいい』と許可を頂いてます。」


「いつの間に!!というかそういうことじゃないわよー!!」


「まだ時間が時間ですからまずお着替えとお食事をなさってください。
その間に国皇様にお伝えしてきます。」


私をあわてて押さえようと姫さまは手を伸ばしたが、いつの間にかそばにいたアリアさんに取り抑えられてしまった。


「ねぇ、待って!!何がいけなかったの!?仕掛けが地味だったこと!?でもそれは半年や一年の時のお祝いにネタ切れになってしまうから···、それともはじめの仕掛け!?アリアのせいで不発だったけれどやっぱりあの量じゃ避けるのが簡単すぎて馬鹿にされてると思った!?それともくす玉かしら!?さすがにリーナにはこどもっぽk」




───バタンッ




私はとりあえず部屋から出て国皇様の執務室へ向かうことにした。
この時間なら国皇は朝ごはんを終えて執務室で仕事をされているだろうから。



───それに、あのまま聞いていても姫さまの反省点は明後日の方向へ向かい続けるだろうし。
向かい続けるどころか反省自体が飛んでいくかもしれない。



「はぁ、見た目は良いのになぁ。」




どうして中身はああなってしまったのか。
ひだまり宮で初めて姫さまとして会ったときは頼もしい主人に恵まれてよかったとまで思っていたのに。











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