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これから
しおりを挟むひとしきり泣いたあと、私の顔は泣いた跡と恥ずかしさで真っ赤だった。
それと、久しぶりに泣いたせいか頭痛もする。
ということで、私はテーブルの上に顔を伏せていた。
「あはは、あんまり恥ずかしいことじゃないよ。
むしろ、年相応な一面を見れて安心したけど。」
グレンさんは言うけど、私、前世の歳を足すと三十路過ぎてるんだよ。
おばちゃんなんだよ。
おばちゃんが二十代に泣き付くってどうなのさ!
てか、十四歳で大泣きってのも年相応なのか?とか思うし。
と、痛む頭で私は抗議していた。
「あー、私ってまだまだ子供だったんだな。」
「それ、今気づいたの?」
笑いながらグレンさんが言った。
「改めて思い知っただけです。」
こんなに簡単に精神年齢が体の年齢に引っ張られるなんて。
それに涙なんて10年前のあの日以来流すことはないと思ってたのに。
「···それで、これからまた動くんですよね。」
私は話をそらすためにこれからのことを聞いた。
「ん?ああ、そうだね。
魔界にいる間は危ないから。」
追われる身となった私は魔界にはいられない。
つまり、向かうのはここからさらに南にある人間界になる。
「ただ、残念なことに僕はここまでしか一緒にはいられない。」
「え、······えぇ!」
じゃあ、私は一人で人間界に向かわなくちゃいけないの!?
無理、絶対無理だから!!
そんな私の表情を読んだのか、
「いやいや、そんな不安な顔をしなくても大丈夫。
一人にはしないから!」
「え、でもグレンさんはここまでなんですよね···。」
笑顔で言うグレンさん。
···つまり、どういうこと!?
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