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玉座の間はたいへん混沌とした状態になっていました。



マントの裏に隠れる幼女シオリ、シオリが隠れたことによって不思議なオブジェと化した骸骨頭の魔王グレイドル、シオリを追ってきた馬のような頭のメイドマリアンエッタ、状況についていけない四人の勇者───




「シオリ様、そこにいるのはわかっているのですよ?
今すぐ出てきてくださいませ!」


「し、しおりはぁ、いましぇーん。」


「あら、いらっしゃらないのですか。
では本日のおやつは私たちでいただきましょうか。」


「あ、おやついるーぅ。」



シオリがマントの中から抗議しましたが、すぐにマリアンエッタがおやつで誘い出して捕まえてしまいました。





「何度も王の邪魔をしてはなりませんと言っているではありませんか。」



「だぁって、ぐれとあしょびたいもん。」



「マリア、いいじゃないか。
あまり縛りすぎるのも良くないだろう。」



「魔王様は、自由にさせすぎなのです!
だいたい、今そこにいる勇者たちはどうするのですか?」



「うーん、君たちさー、このあと予定あるの?」



少し考えて魔王が勇者たちに問いました。
勇者たちはいきなり話がふられたのでビックリしました。




「な、ないけど···」



「じゃあ、しーちゃんと少し遊んでくるから待っててくれる?
マリア、彼らにお茶を出してあげて。」



「ぐれ、あそんでくれるの?
じゃあね、おえかきしよう?
しおりね、おえかきじょーずになったんだよ?」



「そーか、そーか、すごいなしーちゃん!」






魔王は魔法でおえかき道具を出し、シオリに絵を好きなように描かせてあげ、飽きたら他のおもちゃを出してあげました。



そして、遊び疲れたのかシオリは魔王の腕の中で眠ってしまいました。





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