10 / 78
起章
起章 第三部 第三節
しおりを挟む
軽い痛苦に口元を押さえる。軽いのは痛苦だけで、高揚と自制がせめぎあって膨張しゆく酩酊は、果てしなく鈍重だった。だるいほど重く、眠いほど鈍く、焦がれるほどの蠱惑に疼く。
はれぼったい目蓋の奥からさまよわせた視線は、どこへ向けたところで血痕と汚辱に満ちた空気を臨むことができた。震えた奥歯がかちりと触れ合い、途端に、骨の合間を血管ごと断ち割る刹那に剣を痺れさせた甘い触感が脳髄に再燃して、吹きすさんだそれに鳥肌が歓呼する。
シゾーはそれを噛み潰した。だというのに吐いた息は、食いしばった歯列を撫でさする。熱い。煽情されるままに―――熱い。
俯き、立てひざを突いたまま、正面に突き立てた愛剣に重心を預けている。その場で一心に、彼はその薄汚い刃面を見詰め続けていた。その向こうでは、死んでいる騎獣のはらわたが、自身の血塊の中で溺れている。
斬騎剣。敵の駆る軍騎ごと斬り倒すために極められた、ひたすら巨大な剣峰。このような酔狂な型の武器はとうの昔に廃絶されて久しく、今では骨董品として見かけることすらほとんど無い。今更どれほど手入れしたところで、斬れ味など期待するまでも無かった。それでも、この剣を使役せずにいられない。考えられることではない―――鈍金にこそこびりつく肉片と体液の混色が、脂肪で覆われた挙句てらりと油膜を浮かばせる、それを超えるものなどあるものか―――
「―――領! 副頭領!!」
はっとしたのは、次第に攻撃色を増してきた呼びかけに対する、純粋な警戒だったのかもしれない。シゾーは、顔を跳ね上げた。すぐ近くに、見慣れた顔が数人立っている。その先頭で胸を張る最も年嵩の男が、こちらを呼んでいた勢いをさらに増しながら怒鳴り散らした。
「またそんなやり方でやっちまって! ほら、ちゃんと見てくだせぇよ、その騎獣! だっくだくに血ぃ零れちまって、腸詰にする分残ってねぇじゃないっすか!」
「あ―――あ、はい。そうですね」
未練がましく陶酔している頭では、ろくな言葉も思い浮かばない。どうにか副頭領らしい言葉づかいでそう応えたものの、シゾーはどんどん繰り出されてくる相手の説教の半分も理解していなかった。
「ったく、もういいから退いてください。今からでもやってみるっす。おい、干し腸の中から今一番水でふやけてるやつ、あと二本選んどけ!」
後半の言葉は背後―――つまり助手らしき少年ら―――に投げつけ、その男はこちらと屍骸の間に割り込むようにして、騎獣の断面のまん前に屈み込んだ。糞便と血液に沈溺した臓物が視界から遮られる。機を逃さず、シゾーは立ち上がった。
その勢いで、斬騎剣も地面から引き抜く。血糊の始末をつけないことには鞘に収めることもできないが、上気した身体を持て余しながら手入れに取り掛かるなど、冗談ではなかった。そうやって後回しにすればするほど手間が掛かるのは分かっていたし、こんなことだから斬騎剣の刃先がますます劣化していくも分かってはいたが。
(―――なんで俺はこうなんだ―――)
嘆声ではなかったが、中身は大差ない囁きを胸の奥に残して、シゾーは荒れ放題の髪をくしゃくしゃとかき混ぜた。本当はもっと明確に悪態をつきたいところではあったが、自分はそれを許される立場に無いことも理解していた。副頭領。シゾー・イェスカザ。
(契約だ。守れる部分で守っておかねえと……)
左耳を押さえる。抵抗するように、硬質なリングピアスが手掌の肉を非力に押し返してきた。それに逆らわず、シゾーは手を離した。
背筋を伸ばす。視界が高くなると、気分も多少切り替わる。<彼に凝立する聖杯>の中で誰よりも高い視野の中で数度深呼吸して、シゾーは声を発した。足元で、騎獣の切創の向きに整え、屠獣用の小道具をいくつも広げている男に向かって。
「すみません。解体する時、どこかいつもと変わった箇所がないか、注意して観察しておいてください」
「腸詰も作るにしては無駄が多すぎる屠殺方法だ、とかっすか?」
せりふそのものはこちらへの厭味だったが、そう聞こえなかったのは、言った当人がそれを意図していなかったからだろう。この失血ではもはや無意味であろう動脈の結紮を律儀に施してから、鮮やかな手並みで騎獣を腑分けしていた彼は、その動作と同じくらい素早く口を衝いてくる。
「分かりゃした。よく見ときます。けどそれ、もっと具体的にならないんすか? どこかって―――こいつが、どこと比べて、変わってるってんです?」
「こちら側とです」
これで伝わらなければそれでもいい。シゾーは、これが多大なる憂慮である可能性を忘れたわけではない。しかし相手は、婉曲に示した意味を、相当量汲み取ったらしい。屍骸の血管と肉の層の配置を辿っていた真剣な相貌が、そのまま一往復してこちらを見上げてきた。引き締まった面の皮が、男の口元の皺の影を深めたようにも思う。
男。
そういえば、この男の名前を思い出せない。
が、それよりも、重要なことがある―――
眼差しを転ずる。とっくに立ち去ってしまった地面にある痕跡といえば、のた打ち回ったせいで毛羽立った土くれくらいしか見当たらなかったが。喉元よりもはるかに脆い急所を敵に突かれて荒れ狂い、ゼラによって、ぎりぎりの極地で引き戻された。自分が駆けつけることさえ許さない間に死にかけ、また死に損ねた。そしてまた、先へといなくなった。
その名前は覚えている。それでいい。
(鎧野郎は確かに言った。その華奢ななりで張り合う気か―――相手をこき下ろすにしては、言葉回しが上品過ぎだろ)
今更になってせりふの根拠を並べていることに気付いて、にじみ出る無能さを穴埋めしているような後ろ暗さに、シゾーは今度こそこっそりと嘆息するしかなかった。
はれぼったい目蓋の奥からさまよわせた視線は、どこへ向けたところで血痕と汚辱に満ちた空気を臨むことができた。震えた奥歯がかちりと触れ合い、途端に、骨の合間を血管ごと断ち割る刹那に剣を痺れさせた甘い触感が脳髄に再燃して、吹きすさんだそれに鳥肌が歓呼する。
シゾーはそれを噛み潰した。だというのに吐いた息は、食いしばった歯列を撫でさする。熱い。煽情されるままに―――熱い。
俯き、立てひざを突いたまま、正面に突き立てた愛剣に重心を預けている。その場で一心に、彼はその薄汚い刃面を見詰め続けていた。その向こうでは、死んでいる騎獣のはらわたが、自身の血塊の中で溺れている。
斬騎剣。敵の駆る軍騎ごと斬り倒すために極められた、ひたすら巨大な剣峰。このような酔狂な型の武器はとうの昔に廃絶されて久しく、今では骨董品として見かけることすらほとんど無い。今更どれほど手入れしたところで、斬れ味など期待するまでも無かった。それでも、この剣を使役せずにいられない。考えられることではない―――鈍金にこそこびりつく肉片と体液の混色が、脂肪で覆われた挙句てらりと油膜を浮かばせる、それを超えるものなどあるものか―――
「―――領! 副頭領!!」
はっとしたのは、次第に攻撃色を増してきた呼びかけに対する、純粋な警戒だったのかもしれない。シゾーは、顔を跳ね上げた。すぐ近くに、見慣れた顔が数人立っている。その先頭で胸を張る最も年嵩の男が、こちらを呼んでいた勢いをさらに増しながら怒鳴り散らした。
「またそんなやり方でやっちまって! ほら、ちゃんと見てくだせぇよ、その騎獣! だっくだくに血ぃ零れちまって、腸詰にする分残ってねぇじゃないっすか!」
「あ―――あ、はい。そうですね」
未練がましく陶酔している頭では、ろくな言葉も思い浮かばない。どうにか副頭領らしい言葉づかいでそう応えたものの、シゾーはどんどん繰り出されてくる相手の説教の半分も理解していなかった。
「ったく、もういいから退いてください。今からでもやってみるっす。おい、干し腸の中から今一番水でふやけてるやつ、あと二本選んどけ!」
後半の言葉は背後―――つまり助手らしき少年ら―――に投げつけ、その男はこちらと屍骸の間に割り込むようにして、騎獣の断面のまん前に屈み込んだ。糞便と血液に沈溺した臓物が視界から遮られる。機を逃さず、シゾーは立ち上がった。
その勢いで、斬騎剣も地面から引き抜く。血糊の始末をつけないことには鞘に収めることもできないが、上気した身体を持て余しながら手入れに取り掛かるなど、冗談ではなかった。そうやって後回しにすればするほど手間が掛かるのは分かっていたし、こんなことだから斬騎剣の刃先がますます劣化していくも分かってはいたが。
(―――なんで俺はこうなんだ―――)
嘆声ではなかったが、中身は大差ない囁きを胸の奥に残して、シゾーは荒れ放題の髪をくしゃくしゃとかき混ぜた。本当はもっと明確に悪態をつきたいところではあったが、自分はそれを許される立場に無いことも理解していた。副頭領。シゾー・イェスカザ。
(契約だ。守れる部分で守っておかねえと……)
左耳を押さえる。抵抗するように、硬質なリングピアスが手掌の肉を非力に押し返してきた。それに逆らわず、シゾーは手を離した。
背筋を伸ばす。視界が高くなると、気分も多少切り替わる。<彼に凝立する聖杯>の中で誰よりも高い視野の中で数度深呼吸して、シゾーは声を発した。足元で、騎獣の切創の向きに整え、屠獣用の小道具をいくつも広げている男に向かって。
「すみません。解体する時、どこかいつもと変わった箇所がないか、注意して観察しておいてください」
「腸詰も作るにしては無駄が多すぎる屠殺方法だ、とかっすか?」
せりふそのものはこちらへの厭味だったが、そう聞こえなかったのは、言った当人がそれを意図していなかったからだろう。この失血ではもはや無意味であろう動脈の結紮を律儀に施してから、鮮やかな手並みで騎獣を腑分けしていた彼は、その動作と同じくらい素早く口を衝いてくる。
「分かりゃした。よく見ときます。けどそれ、もっと具体的にならないんすか? どこかって―――こいつが、どこと比べて、変わってるってんです?」
「こちら側とです」
これで伝わらなければそれでもいい。シゾーは、これが多大なる憂慮である可能性を忘れたわけではない。しかし相手は、婉曲に示した意味を、相当量汲み取ったらしい。屍骸の血管と肉の層の配置を辿っていた真剣な相貌が、そのまま一往復してこちらを見上げてきた。引き締まった面の皮が、男の口元の皺の影を深めたようにも思う。
男。
そういえば、この男の名前を思い出せない。
が、それよりも、重要なことがある―――
眼差しを転ずる。とっくに立ち去ってしまった地面にある痕跡といえば、のた打ち回ったせいで毛羽立った土くれくらいしか見当たらなかったが。喉元よりもはるかに脆い急所を敵に突かれて荒れ狂い、ゼラによって、ぎりぎりの極地で引き戻された。自分が駆けつけることさえ許さない間に死にかけ、また死に損ねた。そしてまた、先へといなくなった。
その名前は覚えている。それでいい。
(鎧野郎は確かに言った。その華奢ななりで張り合う気か―――相手をこき下ろすにしては、言葉回しが上品過ぎだろ)
今更になってせりふの根拠を並べていることに気付いて、にじみ出る無能さを穴埋めしているような後ろ暗さに、シゾーは今度こそこっそりと嘆息するしかなかった。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
天空国家の規格外王子は今日も地上を巡り行く
有馬 迅
ファンタジー
神代古龍との単独戦闘中に転移魔法で知らない土地へと飛ばされてしまった青年は、転移先の地上大陸で生きる人々にとって伝説とされている天空に浮かぶ地、天空国家の第三王子だった。
とにかく自国の近くまで何とか自力で帰ろうと奮闘する彼に襲い来る数々の奇問難問ハニートラップ。
果たして彼は自国へ帰りつくことが出来るのだろうか。
※R15は保険です(主に暴力表現、グロ用です。エロは多少ありますが本番はタグ通り全力回避方向です)
※ストック尽きたので毎週水曜日更新になります(毎日更新は前作で懲りた)→暫くの間、文字数少なめの不定期更新になります。
エラーから始まる異世界生活
KeyBow
ファンタジー
45歳リーマンの志郎は本来異世界転移されないはずだったが、何が原因か高校生の異世界勇者召喚に巻き込まれる。
本来の人数より1名増の影響か転移処理でエラーが発生する。
高校生は正常?に転移されたようだが、志郎はエラー召喚されてしまった。
冤罪で多くの魔物うようよするような所に放逐がされ、死にそうになりながら一人の少女と出会う。
その後冒険者として生きて行かざるを得ず奴隷を買い成り上がっていく物語。
某刑事のように”あの女(王女)絶対いずれしょんべんぶっ掛けてやる”事を当面の目標の一つとして。
実は所有するギフトはかなりレアなぶっ飛びな内容で、召喚された中では最強だったはずである。
勇者として活躍するのかしないのか?
能力を鍛え、復讐と色々エラーがあり屈折してしまった心を、召還時のエラーで壊れた記憶を抱えてもがきながら奴隷の少女達に救われるて変わっていく第二の人生を歩む志郎の物語が始まる。
多分チーレムになったり残酷表現があります。苦手な方はお気をつけ下さい。
初めての作品にお付き合い下さい。
荒野で途方に暮れていたらドラゴンが嫁になりました
ゲンタ
ファンタジー
転生したら、荒れ地にポツンと1人で座っていました。食べ物、飲み物まったくなし、このまま荒野で死ぬしかないと、途方に暮れていたら、ドラゴンが助けてくれました。ドラゴンありがとう。人族からエルフや獣人たちを助けていくうちに、何だかだんだん強くなっていきます。神様……俺に何をさせたいの?
【完結】前世の不幸は神様のミスでした?異世界転生、条件通りなうえチート能力で幸せです
yun.
ファンタジー
~タイトル変更しました~
旧タイトルに、もどしました。
日本に生まれ、直後に捨てられた。養護施設に暮らし、中学卒業後働く。
まともな職もなく、日雇いでしのぐ毎日。
劣悪な環境。上司にののしられ、仲のいい友人はいない。
日々の衣食住にも困る。
幸せ?生まれてこのかた一度もない。
ついに、死んだ。現場で鉄パイプの下敷きに・・・
目覚めると、真っ白な世界。
目の前には神々しい人。
地球の神がサボった?だから幸せが1度もなかったと・・・
短編→長編に変更しました。
R4.6.20 完結しました。
長らくお読みいただき、ありがとうございました。
召喚勇者の餌として転生させられました
猫野美羽
ファンタジー
学生時代最後のゴールデンウィークを楽しむため、伊達冬馬(21)は高校生の従弟たち三人とキャンプ場へ向かっていた。
途中の山道で唐突に眩い光に包まれ、運転していた車が制御を失い、そのまま崖の下に転落して、冬馬は死んでしまう。
だが、魂のみの存在となった冬馬は異世界に転生させられることに。
「俺が死んだのはアイツらを勇者召喚した結果の巻き添えだった?」
しかも、冬馬の死を知った従弟や従妹たちが立腹し、勇者として働くことを拒否しているらしい。
「勇者を働かせるための餌として、俺を異世界に転生させるだと? ふざけんな!」
異世界の事情を聞き出して、あまりの不穏さと不便な生活状況を知り、ごねる冬馬に異世界の創造神は様々なスキルや特典を与えてくれた。
日本と同程度は難しいが、努力すれば快適に暮らせるだけのスキルを貰う。
「召喚魔法? いや、これネット通販だろ」
発動条件の等価交換は、大森林の素材をポイントに換えて異世界から物を召喚するーーいや、だからコレはネット通販!
日本製の便利な品物を通販で購入するため、冬馬はせっせと採取や狩猟に励む。
便利な魔法やスキルを駆使して、大森林と呼ばれる魔境暮らしを送ることになった冬馬がゆるいサバイバルありのスローライフを楽しむ、異世界転生ファンタジー。
※カクヨムにも掲載中です
私は聖女ではないですか。じゃあ勝手にするので放っといてください。
アーエル
ファンタジー
旧題:私は『聖女ではない』ですか。そうですか。帰ることも出来ませんか。じゃあ『勝手にする』ので放っといて下さい。
【 聖女?そんなもん知るか。報復?復讐?しますよ。当たり前でしょう?当然の権利です! 】
地震を知らせるアラームがなると同時に知らない世界の床に座り込んでいた。
同じ状況の少女と共に。
そして現れた『オレ様』な青年が、この国の第二王子!?
怯える少女と睨みつける私。
オレ様王子は少女を『聖女』として選び、私の存在を拒否して城から追い出した。
だったら『勝手にする』から放っておいて!
同時公開
☆カクヨム さん
✻アルファポリスさんにて書籍化されました🎉
タイトルは【 私は聖女ではないですか。じゃあ勝手にするので放っといてください 】です。
そして番外編もはじめました。
相変わらず不定期です。
皆さんのおかげです。
本当にありがとうございます🙇💕
これからもよろしくお願いします。
幼なじみの聖女に裏切られた僕は、追放された女魔王と結婚します
壬黎ハルキ
ファンタジー
とある山奥の村で暮らす少年アレンには、幼なじみの少女がいた。
結婚の約束もしていたその少女が聖女に選ばれ、王都の勇者に寝取られてしまう。
おまけに魔物のスタンピードにより、アレンは命の危険に晒される。
踏んだり蹴ったりな人生だったと少年が諦めたその時、魔族の美女が駆けつけ、あっという間に助けられる。
その美女はなんと、部下に裏切られて追放された魔王であった。
更にそこで発生したいざこざの中で、彼女は言い放つ。
「私はアレンと結婚するんだから! 彼以外の男性なんて考えられないもの!」
「…………へっ?」
そんな感じで始まる、平凡な少年と最強魔王が夫婦として過ごすことに。
移住先を求めて旅をする中、二人は謎の島を発見する。
一方、帝国にいる勇者は、自身の野望を叶えるべく裏で動き出す。
聖女となった幼なじみの少女は、思い描いていた煌びやかな生活とは違う環境に、不満を抱いていた。
更に聖女は思うように聖なる魔法を扱えなくなってしまう。
それが世界を揺るがす大騒動になることを、彼女たちは知る由もない――――
※全50話。2021年5月14日、完結しました。
※第1回次世代ファンタジーカップにエントリーしました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる