上 下
58 / 78
結章

結章 第二部 第二節

しおりを挟む
「このあたりだな……」

 記憶と重合じゅうごうする風景を探して、シゾーは街中を見回した。

 王裾街おうきょがいにある街路など数えてもきりがないが、その中でも商店が近く三階建ての構造物が見られる区画となると、相当に数は限られる。商魂しょうこんたくましく人通りが行き交う表通りから外れて、奥にあるはずの<風青烏ロゾ>を目指す。

 ほどなくシゾーは、目当ての場所に行きつくことが出来た―――ただし、思いもかけない光景に出迎えられて。

 目をぱちくりさせつつ、呼びかける。

「……アシューテティさん?」

「きゃ!」

 一階。<風青烏ロゾ>の事務所のドアにぴったりと張り付いて聞き耳を立てることに専念していると見えた彼女―――アシューテティは、どうやら見た目通りに没頭ぼっとうしていたようで、背後からの声に、伸ばした金髪を大仰おおぎょうに跳ね上げさせた。そして、おっかなびっくりこちらを向いて……見上げてくる頃には、こらえていた呼気こき安堵あんどに吐き出している。片手で胸をで下ろしながら、もう片手の甲でひたいの汗をく真似までしてみせた。

「っあー、おっどろいたーあ。シゾー君じゃないの。どうしたの? 久しぶりね」

「ええはい。あの。お久しぶりです。アシューテティさんも相変わらず可憐かれん新妻にいづまっぷりで、キアズマがうらやましい」

「出合いがしらに歯の浮くよーなタラシぶしも変わらないわねー。あたしだから別にいいけど。そんな言い回しが似合ううちに、誰かちゃんとしたの捕まえなさいよ。そんな甘言かんげんにヘコヘコ寄ってくる樹液めたがりのへっぽこ虫じゃない、光る子をね」

 ジト目に説教を連ねてくる彼女を真に受けるでもなく、道化どうけじみた半笑いを浮かべながら反駁はんばくを口にする。

火垂ほたる虫なんて追いかけてるうちが華ですよ。追い付いたら最後、虫だって判明するだけです」

「だから大切にするんでしょ。見つけて追いかけたのは、あなたの勝手な夢。あなたに追い付かれた虫に宿る、現実の五分ごぶの魂を大事になさい。生き返らせることも出来ないんなら、なぁんだ虫だったーなんて殺すんじゃないわよ」

「……ゴキブリも?」

「んなわきゃないでしょう。あんの非衛生的なブラックてかりシャカシャカ密偵みってい部隊どもと、どーして火垂る虫を同列に出来るのよ。月とスッポンよ。スッポンなら大人しくフリスビーにされて生き血を抜かれていたらいいのよ」

「うあ軽はずみに拷問ごうもん。……まあ命の値札なんて、ヒト様からしたら、そんな程度のどんぶり勘定かもしれませんね。虫だし」

 目蓋まぶたを半分下げた裏で諦めをともし終えると、シゾーは話を切り替えた。<風青烏ロゾ>のドアを、アシューテティもろとも見下ろして、

「んで。なんでまた聞き耳なんか立ててたんですか?」

「上の階まで響いてきたから。あの人の大声」

「大声? キアズマが?」

「滅多にそんなことないでしょ。ちょっと心配で」

「ですね」

 シゾーもまた、うなずく。

 貴族の遺産とやらで、キアズマは感情が高ぶるにつれ、口回しが早口かつ平淡、しかも冗長となるきらいがある。言ってしまえば、平民層の者が喧嘩けんかを買う時に切る啖呵たんかが短い決まり文句であることの、真逆だ。そうする余裕さえ失くすほど忘我ぼうがに駆られる怒りようなど、筺底きょうていにいた時分ならいざ知らず、ここしばらくは耳にしたことがない―――が、確かに耳をますまでもなく、ドア向こうから大音声だいおんじょうれ出てきていた。単語の意味を聞き分けられるほどではないが。

 ドアノッカーに手をかけて鳴らしながら、シゾーは わきに立ったままでいるアシューテティへと申し出た。

「僕、あいつに用があって来たんで、ついでになだめときますよ」

「そう。ありがと。なら、あたしは戻るわね。お仕事に口を挟むのは気が引けていたから、たすかったわ」

「どういたしまして。じゃ、これで」

 それを最後にアシューテティと別れ、<風青烏ロゾ>の事務所へと立ち入る。

 なんというか、事務所は事務所である。壁際の屑籠くずかごに、壁に張られた勤務表と、その上にかかげられた旌旗せいきの紋章―――以煽開舞いせんかいぶ華蕾はなつぼみ。六人の事務員と九つの事務机が、日々の事務をこなすなりに乱雑に使われ、使われたなりに汚いままとなっている。箱庭との仲介を始め、多くの任務を<彼に凝立する聖杯アブフ・ヒルビリ>から請け負っているにせよ、基本的に義賊と旗司誓きしせいは独立独歩の発展を認め合う間柄だ……貴族として真っ当な教育を徹底された経歴が明らかであるため、最近は商家の会計事務を請け負う割合が増えているとつたい聞きしてはいたが、それにしても線の細い若造―――どの口でほざけた身分かという自覚はあるが<彼に凝立する聖杯アブフ・ヒルビリ>元副頭領とくれば誰も異存あるまい―――ばかり室内に残されて、やはり気弱きよわに誰も彼もが気まずげな目線をうつむかせている。その中で、シゾーは怒鳴り声の出所でどころを見定めた。事務所のはしあたりに、応接用の間取りが衝立ついたてで区切られている。その、内側。

「―――くどい! 出席せぬと言っておろう! 斯様かような天下分け目の一大事に、頭領たる者が不在になどなれぬわ!! うつけが!!」

「しかし、もう御衣裳ごいしょうまで、こうしてこちらに。今回は御母堂ごぼどう様のみならず、御当主たるツェペランジュ様たっての依頼で……」

「ハッ、然様さようであろうな。当然だ。瘋癲ふうてんの末子が事態の関係者ともくさるれば、つどいのとしてほうり込みたくもなろうよの……さすれば後日、おぜん立てをした主賓しゅひんとして鼻高々と振る舞えもする! 断固として断る! 貴様なぞ、いつまでもここで正装を小脇こわきに前払い金を数えておるがよいわ―――ネモ・ンルジアッハの走狗いぬめ!!」

 直後だった。ばん! と八つ当たりまぎれに大股をみ込ませて、キアズマが―――キアズマ・ネモ・ンルジアッハが、衝立の裏からおん出て来る。視線に貫通力があるなら心臓まで射殺せそうなまでに憤激をいた両目を、当の来客から室内へ引き戻して―――ドア間際にいたシゾーの姿を認めた途端、鉄砲水でも食らったかのようにそれを鎮火させた。

「ツァッシ!?」

「ようキアズマ。荒れてるな」

 旗司誓としての常套句じょうとうく代わりに、なんとはなしに片手を上げてみたりしながら応じるのだが。

 当のキアズマには、そんな小細工など気付く余地もなかったようだ。ひとまず彼は上司らしい圧力プレッシャーを込めた眼差まなざしをぐるりと一巡させて部下をそそくさと各自の仕事に戻らせると、こちらへ詰め寄りがてら苦々しい唾棄だきげてくる。

「ああまあ色々お前のせいだ」

「そうか。悪かったな」

「それで済ますな。現在進行形だ」

「そうなのか。悪いな」

「しゃあしゃあと言われるだけ小癪こしゃくきわまるわこのワイルド増量キャンペーンボーイが。五割だぞ。五割は増しとるぞ今のとこ。なんだそのヒゲづら。どうしたというのだで立ちまでも」

 さほど広くもない事務所である。せりふを末尾まで言い終える頃にはキアズマもシゾーの目前で立ち止まっており、苦虫を噛み潰していることを……ついでに今ではそのシゾー当人こそ苦虫であると、顔つきにあらわにしてくれていたのだが。

 だからと言って、おくする必要もない。シゾーは右手の指の腹で無精髭ぶしょうひげをさすりながら、小首をかしげた。

「ふぅん。じゃあ、これを打ち明けたら、もう一割くらい増しそうだな」

「は?」

「エニイージーに刺された。副頭領も辞めた。でもって、これから死ぬかも知れん。それでも心は折れちゃいない。どうだ。ワイルドだろ?」

 告げ終えて、くちびるを曲げる。にやりと不敵に。

 手をそこに触れさせていたので、隠れてしまっていたとしても分からなかったが、しっかりと目撃してくれたらしい。悩ましげに二本指でこめかみを押さえたキアズマが、そのまま小刻みに頭を左右に振る。そして、その手をこぶしに変えると、そこから立てた親指で肩越しに事務所の奥を示した。

「……一割で済ますな。こちらへ参れ」

 首肯して、シゾーは背を返したキアズマを追った。

 とは言え、何メートルと移動するでもない。丁字ていじに飛び出た壁で事務所と半隔離されているだけの、給湯室と雑庫を混ぜ合わせたようなせま苦しいスペースである。しかもそこにだいの男が二人して詰まるとなると、むさ苦しい以外のなにものでもない。奥の壁に寄しかかるようにしたが最後、隠そうともせず機嫌の悪さを煮詰め出したキアズマの対角に陣取じんどって―――単にそこが最も間合いを稼げるところだっただけだ―――、シゾーは口火を切った。

「客はいいのか?」

「よい。客ではない」

「ないのか?」

「実家がつかわせたしもべだ。つどいに参加せられるべしとな」

「集い?」

「そうだ。ツァッシ。お前、現王ア族ルーゼ家ヴェリザハー陛下が御薨去こうきょあそばしたという下馬評げばひょうは聞いたか?」

「……寝耳に水だ」

(―――実父までったのか。とうとう。あいつは)

 容赦ない現実に、言葉を失くす。

 その間も、ただただキアズマの解説は続けられていた。

王裾街おうきょがいでは巷間こうかんを騒がせる俗言ぞくげんどまりだが、王襟街おうきんがいではとうに公認されておる―――お前たちが仕出かしてくれた諸事情のからみで、霹靂へきれきザーニーイの夭逝ようせいおよび後継第一階梯こうけいだいいちかいていの生還ならびに帰還もろとも、口頭戒厳令こうとうかいげんれい下にされておるだけだ。どうした? なにを泣く」

「え?」

「泣きを見もするか。裏切られたのなら」

「キアズマ?」

 き返しながら、ほおに手をやる。目頭めがしらから目尻までなぞっても、そこをふち取っている睫毛まつげしか指先に感じない……のだが。

 だのに、さもありなんと決まり悪げに、話し相手は目を伏せたままでいる。口調も、どことなく億劫おっくうげに歯切れ悪くなった。それでも、先を急いで話していく。

にもかくにも。通常は、玉喪ぎょくもれいにて国葬が完了するまで、二か月ほどを要する。それまでに、貴族には踏まねばならぬ段取りが数多あまたとあるのだ。なかでも、最たるものが―――」

「連日連夜しての通夜つやパーティーだろ。最近じゃ、八年前の戦争で成り上がって貴族に入り込んだ金持ちや軍人が香典額こうでんがくで自己アピールする場になってきてしまっている上、それすらさかなにしたがる下衆げす貴族どもの鬱屈うっくつと入り乱れて、とても上品さがあるとは言い難いとか」

「……よく知っておるな」

「さっき知らされた。主催者から」

「は?」

「なんか半年前のア族ルーゼ家大惨事だいさんじドミノ後の集いって、これまた最大級の規模で行われたんだってな。その乱痴気らんちき騒ぎでりになったのか、そん時の香典に大枚たいまいはたき切ったせいか、今回はおもだった貴族の中でも特に老顔ふるがお古参こさん直参じきさんして来ないんだとさ……そういう連中の後継者が新顔みたいにやってくるだけで。こうなると天然のおさえ役までいないもんだから、集いは半年前より無礼講ぶれいこうが右肩上がりになってるらしい―――俺は古い連中が顔を見せないのは、ヴェリザハー・ア・ルーゼが二十年以上も公務を空白にしていたから、どのツラさげてって線もアリだと思うけどな。新顔を寄越よこすのだって、次期王に覚えを新たにって意図だろうし。まあその辺の裏事情は、どうでもいい」

 はとが豆鉄砲を食らったように唖然あぜんとしているキアズマを見やって、シゾーは鼻を鳴らした。他人事ながら、鼻で笑ってしまったとも言える。

「んで。まだ下々しもじもには公表されないながらも、集いはあるんだから参加せよって、ビッグ・ダディからお達しか。お前が<彼に凝立する聖杯アブフ・ヒルビリ>直下の義賊をひきいる頭目だから、革命どうこうについて真相を暴露ばくろさせて、自分たちもその感興かんきょうに便乗しようって腹だな」

「だろうよ」

「いつだっていつまでもお前のことを余裕でおめにしてくれるな、お前んとこの家。坊っちゃん坊っちゃんと甘々あまあま贔屓ひいき目にしときながら、暇つぶしだけは高利貸しより貪欲どんよくに取り立てとくる」

「ああ、まったくもってその通りだ! こんな時までも見くびりおって! 俺はネモ族ンルジアッハ家の余興よきょうのためにアシューテティと義賊を選んだのではないぞ!」

 強弁きょうべんごと激怒げきどを再燃させたキアズマに―――

 シゾーは、すうっと細めた双眸そうぼうと共に、矛先ほこさきを返した。

「そう断言することに、後ろ暗いだろう。キアズマ」

「なに?」

「三年前だったな。お前が結婚して義賊となり、ここに拠点きょてんを移したのは」

 話の切り口から巧妙に、より深い部分まで斬り込んでいく。鼻白はなしらみ、げないでいる彼へと。

「三年より以前から、俺が筺底きょうていに居着くのと入れ違いに、お前はシザジアフに連れ立って<彼に凝立する聖杯アブフ・ヒルビリ>の旗司誓きしせいとなっていた。そもそも筺底に足を踏み込んだのだって、くさり果てた蒼炎ツァッシゾーギが、憧れの旗司誓の成れの果てだと認められなかったからだ。そのピンからキリまでに―――お前が感じている負い目は、ひと相撲ずもうだよ」

「負い目だと?」

「ああ負い目だ。筺底の頃から、お前に接するたびに感じていた。一挙手いっきょしゅ一投足いっとうそくみ込んだネモ族ンルジアッハ家らしさが、自分の存在理由を侵犯しんぱんしているような愚弄ぐろうを覚えるんだろ……旗司誓への憧憬どうけいも、蒼炎ツァッシゾーギへの嚇怒かくども、旗司誓を経て義賊となりアシューテティさんと暮らしていることですら、ネモ・ンルジアッハへの反骨にそそのかされての産物でしかないように感じているんだ。しかも結局は今も、赤毛であることや貴族であることが役立ってくれている。その中途半端さが、後ろめたいんだ。だから、実家からの呼びつけには従うし、アシューテティさんを束縛してしまう。そうする都度つど葛藤かっとうと劣等感をこじらせながら」

「……分かった風な口をきおって」

「分かるさ。どうしようもなく―――どうしたところで蒼炎そうえんの中なのは俺だから」

「なに?」

「同じなんだ―――お前は、俺と。ただしお前は、選べずにいる。このまま、そこに居続ける気か? 我が身可愛かわいがりに……裏切り者らしい逃げ場所に、居心地悪くけむに巻いた奥で隠れ住み続けるのか?」

 こたえなど、聞くまでもない。

 シゾーは、ささくれた剣呑けんのんな気配に応答を沈めたままでいるキアズマへ、最後のひと押しをくれた。うように視線を下げ、声までも今以上にひそめながら。

「俺に力を貸してほしい」

「<風青烏ロゾ>としてか?」

「いいや。個人的にだ」

ともとしてか?」

「もっと打算ずくの共謀だ」

「成る程。わる餓鬼がきくそ餓鬼がき結託けったくの再来というわけか、ツァッシゾーギ・・・・・・・。であらば、まずは俺の得る見返りから聞こう」

 と、挑発ならば受けて立つとばかりのぶっきらぼうさで、鋭利に破顔はがんしてみせる。

 それを揶揄やゆするでもなかったが。シゾーは変わらぬ平淡さで応じた。

「そいつもふたを開ければ、俺と同じだ」

「なんだと?」

「そうだな。もう少し例を具体的にしよう。お前は、実家と完全に縁を切って、こころおきなくここに居られるようになる。俺は、くさえんを引っ張り戻す―――ザーニーイをシヴツェイアとして後継第一階梯こうけいだいいちかいていらしくえ置きやがった、王冠城おうかんじょうデューバンザンガイツの天辺てっぺんから」

 目蓋まぶたを元通りに上げると、キアズマはこちら以上に両目を見開いて沈黙していた。ただしその沈黙は、迂遠うえんに拒絶する意思を発散してのそれでなく、こちらの動きを警戒けいかいしての―――あるいは、待ち受けての、それだと思えた。

 シゾーは、口を開いた。

「話を聞いてほしい。打ち明け話だ……最初から包み隠さず、洗いざらいに、だ。長い話になる―――そのあとでいい。決めるのは、お前だ」

 そして、語り始める―――物語を。その終末を得んがために。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

見習い王宮魔導師アリス=ルヴィニの受難

一花カナウ
ファンタジー
アリス=ルヴィニは攻撃魔法を得意とする、負けん気の強い活発な女の子。 王宮魔導師採用試験を受験し、見事通過した彼女は王宮魔導師見習いとして鍛錬することを許される。 ――しかし、それも束の間。 十六の誕生日と重なった宮廷入りの日、事件は起こった。 なんとアリスは、最終選考まで共に競ったロディアによってネズミされちゃったのだっ!! 人間に戻れない彼女に手を差しのべたのは王宮魔導師師範代の美青年ウラノス=エマペトラ。 親切そうに見えるが毒舌家である彼とともに人間に戻る方法を探すことになったのは良かったけれど、どうも彼には見覚えがある気がするアリス。 そう、試験よりももっと昔に。 記憶の謎とある幼き日の約束―― それも気になるけど、そもそもあたしは元に戻れるのっ⁉︎ ファンタジック(ちょっぴりラブな)コメディ♪ ※小説家になろうでも掲載中

エラーから始まる異世界生活

KeyBow
ファンタジー
45歳リーマンの志郎は本来異世界転移されないはずだったが、何が原因か高校生の異世界勇者召喚に巻き込まれる。 本来の人数より1名増の影響か転移処理でエラーが発生する。 高校生は正常?に転移されたようだが、志郎はエラー召喚されてしまった。 冤罪で多くの魔物うようよするような所に放逐がされ、死にそうになりながら一人の少女と出会う。 その後冒険者として生きて行かざるを得ず奴隷を買い成り上がっていく物語。 某刑事のように”あの女(王女)絶対いずれしょんべんぶっ掛けてやる”事を当面の目標の一つとして。 実は所有するギフトはかなりレアなぶっ飛びな内容で、召喚された中では最強だったはずである。 勇者として活躍するのかしないのか? 能力を鍛え、復讐と色々エラーがあり屈折してしまった心を、召還時のエラーで壊れた記憶を抱えてもがきながら奴隷の少女達に救われるて変わっていく第二の人生を歩む志郎の物語が始まる。 多分チーレムになったり残酷表現があります。苦手な方はお気をつけ下さい。 初めての作品にお付き合い下さい。

異世界転移したら女神の化身にされてしまったので、世界を回って伝説を残します

高崎三吉
ファンタジー
その乙女の名はアルタシャ。 『癒し女神の化身』と称えられる彼女は絶世の美貌の持ち主であると共に、その称号にふさわしい人間を超越した絶大な癒しの力と、大いなる慈愛の心を有していた。 いかなる時も彼女は困っている者を見逃すことはなく、自らの危険も顧みずその偉大な力を振るって躊躇なく人助けを行い、訪れた地に伝説を残していく。 彼女はある時は強大なアンデッドを退けて王国の危機を救い ある国では反逆者から皇帝を助け 他のところでは人々から追われる罪なき者を守り 別の土地では滅亡に瀕する少数民族に安住の地を与えた 相手の出自や地位には一切こだわらず、報酬も望まず、ただひたすら困っている人々を助けて回る彼女は、大陸中にその名を轟かせ、上は王や皇帝どころか神々までが敬意を払い、下は貧しき庶民の崇敬の的となる偉大な女英雄となっていく。 だが人々は知らなかった。 その偉大な女英雄は元はと言えば、別の世界からやってきた男子高校生だったのだ。 そして元の世界のゲームで回復・支援魔法使いばかりをやってきた事から、なぜか魔法が使えた少年は、その身を女に変えられてしまい、その結果として世界を逃亡して回っているお人好しに過ぎないのだった。 これは魔法や神々の満ち溢れた世界の中で、超絶魔力を有する美少女となって駆け巡り、ある時には命がけで人々を助け、またある時は神や皇帝からプロポーズされて逃げ回る元少年の物語である。 なお主人公は男にモテモテですが応じる気は全くありません。

【完結】前世の不幸は神様のミスでした?異世界転生、条件通りなうえチート能力で幸せです

yun.
ファンタジー
~タイトル変更しました~ 旧タイトルに、もどしました。 日本に生まれ、直後に捨てられた。養護施設に暮らし、中学卒業後働く。 まともな職もなく、日雇いでしのぐ毎日。 劣悪な環境。上司にののしられ、仲のいい友人はいない。 日々の衣食住にも困る。 幸せ?生まれてこのかた一度もない。 ついに、死んだ。現場で鉄パイプの下敷きに・・・ 目覚めると、真っ白な世界。 目の前には神々しい人。 地球の神がサボった?だから幸せが1度もなかったと・・・ 短編→長編に変更しました。 R4.6.20 完結しました。 長らくお読みいただき、ありがとうございました。

私は聖女ではないですか。じゃあ勝手にするので放っといてください。

アーエル
ファンタジー
旧題:私は『聖女ではない』ですか。そうですか。帰ることも出来ませんか。じゃあ『勝手にする』ので放っといて下さい。 【 聖女?そんなもん知るか。報復?復讐?しますよ。当たり前でしょう?当然の権利です! 】 地震を知らせるアラームがなると同時に知らない世界の床に座り込んでいた。 同じ状況の少女と共に。 そして現れた『オレ様』な青年が、この国の第二王子!? 怯える少女と睨みつける私。 オレ様王子は少女を『聖女』として選び、私の存在を拒否して城から追い出した。 だったら『勝手にする』から放っておいて! 同時公開 ☆カクヨム さん ✻アルファポリスさんにて書籍化されました🎉 タイトルは【 私は聖女ではないですか。じゃあ勝手にするので放っといてください 】です。 そして番外編もはじめました。 相変わらず不定期です。 皆さんのおかげです。 本当にありがとうございます🙇💕 これからもよろしくお願いします。

錬金術師カレンはもう妥協しません

山梨ネコ
ファンタジー
「おまえとの婚約は破棄させてもらう」 前は病弱だったものの今は現在エリート街道を驀進中の婚約者に捨てられた、Fランク錬金術師のカレン。 病弱な頃、支えてあげたのは誰だと思っているのか。 自棄酒に溺れたカレンは、弾みでとんでもない条件を付けてとある依頼を受けてしまう。 それは『血筋の祝福』という、受け継いだ膨大な魔力によって苦しむ呪いにかかった甥っ子を救ってほしいという貴族からの依頼だった。 依頼内容はともかくとして問題は、報酬は思いのままというその依頼に、達成報酬としてカレンが依頼人との結婚を望んでしまったことだった。 王都で今一番結婚したい男、ユリウス・エーレルト。 前世も今世も妥協して付き合ったはずの男に振られたカレンは、もう妥協はするまいと、美しく強く家柄がいいという、三国一の男を所望してしまったのだった。 ともかくは依頼達成のため、錬金術師としてカレンはポーションを作り出す。 仕事を通じて様々な人々と関わりながら、カレンの心境に変化が訪れていく。 錬金術師カレンの新しい人生が幕を開ける。 ※小説家になろうにも投稿中。

伴侶がいるので、溺愛ご遠慮いたします

  *  
BL
3歳のノィユが、カビの生えてないご飯を求めて結ばれることになったのは、北の最果ての領主のおじいちゃんでした。 実際に逢ってみたら、え、おじいちゃん……!? しあわせの絶頂にいるのを知らない王子たちが吃驚して憐れんで溺愛してくれそうなのですが、結構です! めちゃくちゃかっこいー伴侶がいますので! おじいちゃんと孫じゃないよ!

ヒューマンテイム ~人間を奴隷化するスキルを使って、俺は王妃の体を手に入れる~

三浦裕
ファンタジー
【ヒューマンテイム】 人間を洗脳し、意のままに操るスキル。 非常に希少なスキルで、使い手は史上3人程度しか存在しない。 「ヒューマンテイムの力を使えば、俺はどんな人間だって意のままに操れる。あの美しい王妃に、ベッドで腰を振らせる事だって」 禁断のスキル【ヒューマンテイム】の力に目覚めた少年リュートは、その力を立身出世のために悪用する。 商人を操って富を得たり、 領主を操って権力を手にしたり、 貴族の女を操って、次々子を産ませたり。 リュートの最終目標は『王妃の胎に子種を仕込み、自らの子孫を王にする事』 王家に近づくためには、出世を重ねて国の英雄にまで上り詰める必要がある。 邪悪なスキルで王家乗っ取りを目指すリュートの、ダーク成り上がり譚!

処理中です...