装甲を纏い戦う者達

ブレイブ

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2章 想いを宿すもの

八つの想い 俺は最低だけど…

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忌子「……ん」

忌子「メディカルルームか」

忌子は目を覚ました場所はメディカルルームだった

リコ「良かった。目が覚めたのね」

メディカルルームに入ってきたリコは目覚めた忌子を見て泣きそうな顔になっている

忌子「リコさん?」

リコ「一週間も目を覚まさなかったからね」

忌子「一週間ッ!?」

忌子「……カエデはどうなんだ?」

リコ「……カエデちゃんは」

リコ「まだ目を覚ましてないの」

リコは忌子を集中治療室に案内した、廊下から集中治療室が見えたが、治療室には目を覚まさず、弱っているカエデで居た

忌子「…え」

リコ「カエデちゃんはギアのバックファイアを無視したからよ」

忌子「誰なんだよ、カエデをあんな風にした奴は」

忌子は拳(こぶし)を握り、震えている

リコ「……あなたよ」

リコ「カエデちゃんをあんな風にしたのは」

リコは隠さず、真実を言った

忌子「…え?」

忌子「…どういう意味だよ」

忌子は震えた声でリコに聞いた

リコ「あなたは想いの石の影響でギアが暴走したの」

リコ「そして、カエデちゃんはあなたを止めるためにああなったとしても、止めたのよ」

忌子「……」

リコの言葉に忌子は何も言えなかった





ゴウ「言ってよかったのか?」

忌子が去ったあと、ゴウが現れ、リコに聞いた

リコ「…ええ、あの娘は優しいの」

リコ「戦いを見ていると、あの娘はときどきためらいがあるわ」

リコ「優しい子やこんな世界から離れて、普通の女の子として生きた方が良いのよ」





忌子「……」

忌子は目的もなく、外を歩いているが、外は今にも雨が降りそうな雨雲をしている

忌子「ん?」

忌子が歩いていると、足に子猫が登ってきていた

忌子「どうしたんだ?」

忌子は子猫を抱き、撫でていると、

忌子「あっお前は」

忌子に向かって一匹の猫がきていたが、その猫は忌子が前に助けた猫だった

子猫「ミャア~」

子猫は忌子の腕から抜けようとしている

忌子「アイツが親なのか」

忌子は屈むと、子猫は親猫の元に向かった

親猫「……」

次に親猫が忌子の元に来た

忌子「お?どうした?」

忌子は撫でようと、親猫に手を近づけたが…

忌子「!」

親猫は忌子の手を爪で引っ掻いた

親猫「シャーッ!!」

親猫は忌子が子供を奪ったと誤解しており、威嚇している

忌子「……ごめん」

忌子が謝ると、雨が降り始めた。雨が降ると、親猫は子供を連れて、離れて行った

忌子「……」

忌子は傘なんて持っていないので、雨に濡れながら、歩いている





忌子「……」

忌子「…え?」

雨の中、歩いていると、雨が忌子に当たらなくなった

シャナ「白ちゃん大丈夫?」

雨が当たらなくなったのは、シャナが傘で防いでくれたからだ

忌子「…シャナ、怪我は?」

シャナ「私は大丈夫。それより、白ちゃんは大丈夫?」

忌子「大丈夫だ。んなことより、あの男と一緒じゃないのか?」

忌子はそう言っているが、悲しそうな顔をしている

シャナ「ノールはもう仲間じゃないからね」

シャナ「それはそうと、白ちゃんは大丈夫そうに見えないよ」

忌子「なんで分かんだよ」

シャナ「いつから会ってるの?」

忌子「…確かにな」

忌子「俺ってやっぱり小さい時に言われた通り、忌子(いみご)なんかな…」

忌子が呟いていると、周りから爆発が発生した

シャナ「…アドヴァルサ」

周りに発生した爆発はアドヴァルサが起こしており、周りの人達はアドヴァルサによって消された

シャナ「行こう白ちゃん!」

シャナはギアを纏い、言った

忌子「…ああ」

忌子もギアを纏おうとしたが、

忌子「……なんで」

忌子はギアを纏えなかった

シャナ「白ちゃんは私から離れないで」

シャナはそう言って、槍を構えている

忌子「…ああ」





シャナ「敵が多い…」

シャナ「ノール、相当怒ってるのかな?」

シャナは忌子を守り、民間人を助けているが、今は一人のため、厳しくなっている

子供「うぅ…」

シャナ「逃げ遅れた子が…」

忌子「……」

忌子は逃げ遅れた子を助けるために、シャナから離れた

シャナ「白ちゃん!」

シャナは忌子を助けようとしたが、アドヴァルサの数が多く、離れた忌子の元に行けそうにない

忌子「もう大丈夫だよ」

忌子は逃げ遅れた子と一緒に逃げた





忌子「さて、ここまで来れば大丈夫だな」

忌子は子供だけを逃がして、今は一人で逃げ、シャナの居た場所に戻っているが、

忌子「……てな訳にはいかねぇよな」

アドヴァルサは忌子の周りを囲うようにしている

忌子「まあ、簡単には終わらないけどな!」

忌子はジャンプして、アドヴァルサを越え、逃げたが、もちろんアドヴァルサは追ってきた

アドヴァルサ「……」

アドヴァルサの腕が伸び、建物に当たると、建物が砕け、瓦礫が降ってきた

忌子「うおッ!?」

忌子は瓦礫を避け、逃げている

アドヴァルサ「……」

アドヴァルサはさらに攻撃をしてきた

忌子「しまッた」

忌子は頑張っていたが、追いつめられた

忌子「……この世って理不尽だよな」

忌子「何かをしようとしたら失敗して、何かを得ても失う」

忌子は諦めたのか、語り始めた

忌子「……けどな」

忌子「おれだって!オレだって!俺だって諦めたくないんだよ!!」

忌子の想いはギアに届き、想いのエネルギーがアドヴァルサ、雨雲すら吹き飛ばした

忌子「…待たせたか?」

忌子はブレインというギアを纏っており、魔法使いのようなローブを着ている

忌子「こっからは俺の番だ!」

忌子は腕を振ると、魔法陣が現れ、魔法陣からレーザーが放たれ、アドヴァルサを一撃で消した

忌子「…あっちだな」

忌子はシャナの居場所を察知し、ゲートを開き、移動した





シャナ「白ちゃん、そろそろ戻ってこないと怒る……よ?」

シャナはアドヴァルサを前になんとか立っている

シャナ「じゃないと、私……化けて出るよ?」

シャナは倒れたが…

忌子「それは嫌だな」

ゲートから現れた忌子がシャナが倒れる前に支えた

シャナ「白ちゃん」

忌子「待たせたな」

シャナ「全く、遅いよ」

忌子「悪ぃな」

忌子「今はこれで許してくれよ」

忌子はさっきと同じように魔法陣を出したが、

シャナ「待って、ここで威力が高い技を使ったら被害が…」

忌子「それは分かっている」

魔法陣から一発のエネルギー弾が放たれたが、跳弾ようになり、エネルギー弾は大量のアドヴァルサに命中し、周りに被害を出さず、アドヴァルサを倒した

シャナ「すごい」

忌子「だろ♪」










ノール「ブレインも解放したか」

ノールは先ほどの戦闘を見ていた

???「君もそろそろヤバイんじゃない?」

ノールが戦闘を見ていると、声が聞こえた

ノール「誰だ!!」

リナ「私だよ」

ノールの居場所に現れたのは忌子の同級生の皐月リナだった
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