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魔の森

世界はエロいことで開花する(2)リザードウーマン

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ナイトは、胸ポケットから手帳を散り出した。
『作戦開始から3日目、俺たちがこの世界に来たのがいつ頃なのかが分からないなので、別の世界に来たと認識した今日1日目とし、書き記す 。 ここは明らかに俺達が居た世界とは違う、それを理解することができたのは足が6本ある鹿や目が4つ
ある魚に出くわしたからだ。 いつどうやって、そしてなぜ俺たちがこの世界に
迷い込んだか、分からない。 そして帰れるかも、帰り方も分からない。 
とにかく今、最優先事項として安全と食料の確保を優先とする』

日記を書き終えポケットにしまった時、物音に2人が振り返った。
と同時に 、
「リーダー! なあ見てくれよこのでかい 魚! 」
そう言いながら スティーブンは 1メートルは あると思われる魚を脇に抱えるように川から上がってきた 。
そんなスティーブを見て 2人は驚き、後退りをする。
「なんだよ! いくらでかい魚だからってもう死んでいるだから、噛みつきや
しないって 」
「違う。 スティービー後ろだ!」
ナイトの声に、スティーブンが後ろを振り返るとそこには、緑色の鱗に覆われた
立派な角が生えた恐竜の様な頭に鋭い牙、手足からも硬い緑色の鱗に覆われていて、鋭い爪と尻尾の先には、鋭い剣のようになっていた。
身長は2メートル近くあり、前かがみの状態で尻尾を振り上げながら威嚇してくる。
それだけ見れば恐ろしい魔物なのだが局部を見ると胸は爆乳でお尻は超安産型の
見事な、ナイスバディーだった。

スティーブンは 驚いて 魚を落としてしまった 。
その仕草に その魔物は『ギャァァ』と聴き慣れない鳴き声を叫んだ。 
「マジかよ、何っだよこれ! ありえないだろう 」
パニックになりながら 両手を上げて、敵意はないことを示すスティーブン
「スティービー。 ゆっくりでいい、そのまま下がれ 」
銃を構えながら、少し小声でスティーブに指示を出す。
ナイトの声に従ってスティーブンは そのままの状態で後ずさりを始めた 。

気が付くと辺りには彼女と同じ魔物が4匹いて、合計 5匹の魔物に3人は囲まれた 。
そんな緊張状態の中 1番最初に動いたのが、スティーブンだった 
「うわぁ…いい女だな 」
「アホか! 頭と手足を見ろ 」
「いいやだって、よく見ろよ! このプリップリのおっぱいにムッチムチな
デカ尻 」
そんなスティーブンとロイの会話に、ナイトが入る
「そうだな。 だったら後で相手でもしてもらえ、大事な息子が喰いちぎられずに、残っていればの話だけどな」

ナイトの言葉に、自分が裸だったことに気づいたスティーブンは、慌てて手で股間を隠した 。
「いやいや! それは困る、困るぞ。 ヘイ彼女たち、俺様の大事な息子と
おさらばするのは勘弁してくれ」
言葉が通じないので、何とかジェスチャーで伝えようとして 「息子大事、
息子大事」をアピールして、自分のチンコを撫でるスティーブン 。
そんなスティーブンの様子を見て、彼女たちがより一層、騒がしく叫ぶ。

その一瞬の隙にナイトは足元に転がっていたスティーブンの上着を拾い上げ、
本人に投げてよこした。
スティーブンはそれを受け取ると慌てて腰に巻き局部を隠して、また手を上げた。
そのうちの1匹が、スティーブンに近寄って匂いを嗅ぎ出した 。
銃を構えるナイト。
だけど彼女は スティーブンと体が重なっていたので、撃つことができない 。
「リーダー …」
「ロイ、動くな。 まだ他にも仲間がいる可能性がある。 弾数はまだあるけど、何匹いるのかが分からない上に、銃が効くかも分からない…下手に動かない
方がいい。 スティービーお前も動くな 」

そうしているうちに 残りの4匹もナイトとロイの近くまで寄ってきて2人の匂いを
嗅ぎ出した。
見れば見るほど恐ろしい魔物なのだが 、スティーブンの言う通り裸の彼女たちが
近くまで来ると自然と局部に目にいってしまう。
ところがそんな緊迫した状況の中、スティーブンは自分の匂いを嗅いでいる
彼女のおっぱいに触れた。
「何やってんだ、バカ 」
彼女たちを刺激しないように、ナイトは小声で言った。
「いや無理でしょ! こんな目の前におっぱいあったら触るでしょう。 
てか、本人抵抗ないし」
「抵抗がないんじゃなくて、何をしているのかが分からないんだよ! 理解できてないだけだ、今すぐ止めろ」
スティーブンは 手を離したものの、困ったことに自身の下半身が
反応してしまった 。
ゴツゴツした鱗で覆われている頭や手足と違い、局部は透明感のある柔肌に、
まるでシルクのような肌触り、高級低反発クッションのような触り心地だった。
スティーブンの発情した匂いを嗅ぎ取ったのか彼女が『ぎゃっぎゃっぎゃっ』と 
さっきと違う鳴き声を発すると、尻尾でスティーブンの体を自分の背中に
巻き付けて、連れていこうとした 。

「うおお!? ちょ、ちょい、まてまてまて!!」
間抜けな声を出しながら抵抗すると、スティーブンは彼女の背中から転げ落ちた。
ちょうどそこに、さっき釣った大きな魚があったので、
「俺、食ってもうまくないから! この魚あげるから勘弁してくれよ 」
と魚を渡した、彼女はその魚を受け取ると、スティーブン慌てて距離を取り、
二人の所に戻ってきた。

それを見た他の4匹と会話らしい仕草をして、血抜きをしていた鹿や、捌いている
途中の魚も、手に取って歩き出した 。
抵抗もせずに、それをボー然と見ている3人。
ところが、少し歩いてはこっちを振り返り、少し歩いては振り返る。
まるで『来ないの?』のと言っているように、自分たちが後を付いてくるのを
待っている感じだった 。

そんな彼女たちの行動を見て 「ついて行こう 」とナイトが提案した 。
「本気っすか? リーダー 」
「ついて行った先に何があるんですか?」
「さあな。 けど、ここが俺たちの居た世界じゃないってことだけは理解できた。 てことは、ここにいても助けなんて来ることは、まず無い! 
多分のたれ死ぬか、もっと凶暴な意思の疎通が取れない違うモンスターに
喰われるか。 どっちにしてもとりあえず彼女たちには、敵意は無いなら
賭けてみるしかない」
ナイトの言葉に、ロイは広げた荷物を片付け始め、スティーブンは服を着始めた 。
そんな3人の様子を彼女たちは見ているだけだった。
荷物を背負うと、ナイトを先頭に彼女たちについて行った 。

半日ほど歩くと、高い絶壁に到達した 。
下から見上げると、50階建ての高層マンションと同じ位の高さの壁だった
そこから彼女達はその崖をよじ登り始めたが、当然 3人が登れるはずもなく、
その場で一旦荷物を降ろし、休憩をしていた 。
「これ 、登るには無理がある 」
絶壁を見上げてロイが呟く 。
「いや無理ですって !」
上半身裸のまま のスティーブンもう その場にへたり込む 。
「とりあえず、何か食べよう 」
ナイトの提案で、カバンの中にある残った食料を出し、そこで食べ始めた 。
水だけで、ほとんど食べない状態のまま、ここまで歩いてきたので 3人はヘトヘトだった 。

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