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番外編
旅のはじまり(最終話のはず)
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フィオナが女王になってから5年過ぎた。
ノルスバン王国はシャルとリリの前世の国で行っていたようなみんなで選んだ代表が集まって国の色々なことを決める議会制度をとることになり、それぞれの領地から代表を選ぶ選挙というものが行われ、第一回目のリーダーのプレジデントという立場にリュカがなった。
まだまだ貴族が多いがいずれは平民が代表になるようにしたいという。
王家と議会が一緒になって国を動かして行くらしい。
ノルスバン王国は進化しているなぁ。
私事はと言えば、
リュカとヴィーナの間には長男のジュリアン、長女のベネディクタが生まれた。
シャルとリリの間には長男のミハエルが生まれた。
リーゼとエリアスのところは男女の双子のキキハルトとララレーヌ、その下には次男のアーベル、三男のクラウス、四男のヴェルナーとボコボコ生まれている。
みんなトラノアナで鍛えられて立派にこの国の暗部を担う存在になるようだ。
フィオナとアスのところにもついこの間女の子が生まれエデルガルトと名付けられた。
エデルの瞳は左右のエメラルドグリーンの濃さが違う。お祖母様はフィオナの次の女王はエデルだと確信しているようだ。
ジェットとデーアは結婚しないらしい。パートナーとしてお互いに唯一だけど白い関係でいくらしい。新しい形なのだろう。私は応援するよ。
ロラメット家の後継はヴィーナの子かアスの子が継げばいいし、誰も継ぎたくなければまた国に戻せばいいとアンソニーとソフィアは思っているそうだ。
現在のフェノバール家はというと、とにかく9人の孫がわちゃわちゃしている状態だ。
メアリーやメグや他の侍女達も集まり手分けして世話をしたり遊んだりしている。ナニー学校の学生にも時々実習と称して手伝いに来てもらっている。
やはり、ジュリアンは前世の記憶があるらしく、見た目は子供、中身は大人でリュカと共にヴィーナを溺愛している。前世では3歳で母を亡くしているので、ヴィーナに対する執着はリュカといい勝負かもしれない。
それを見て妹のベネは呆れている。
「ミディアママ、お母様は大変ね。私はお父様やお兄様みたいな人は嫌だわ。ミハエルと結婚しようかしら?」
「ミハエルは執着しなさそうだもん。サラッとしているわ」
確かにそうだな。私もサラッとした人が好きかもしれない。
「ねぇ、ベネ、運命の相手は生まれる前から決まっているらしいわ。だからベネの相手がどんな人なのかはわからないけど、いくらベネがサラッとした人がいいと思っても結婚するのはサラッとした人かどうかはもう神様が決めているみたいよ」
神様は私がリカルド様と結婚すると決めていたのだろうか? リカルド様はこれから先何度生まれ変わっても私と結婚すると宣言している。
まぁ、それでもいいのだけれどね。
リカルド様はリュカに家督を譲り第一線から退いた。
今日から私達は旅に出る予定だ。
移動魔法でランタス領まで行き、そこから客船で世界旅行に出る。
いつも移動魔法で現地に飛んでまた戻る旅ばかりだったので、ふたりで船でゆっくり旅をしたいとリカルド様が言い、船旅をすることになった。エスタゾラムやジェニナックにも寄る予定だ。
リカルド様と結婚してから37年、初めての旅行かもしれない。
ずっと走ってきたからそろそろのんびりもいいなぁ。
「ミディア、用意はできたかい?」
「はい」
「やっとふたりっきりになれる。船ではゆっくりしような」
ふたりっきり? メアリーとマイクも一緒でしょ?
「ママ、寂しくなったら移動魔法で船まで会いに行っていい?」
ヴィーナが私の腕をつかむ。
「もちろんよ。でも3ヶ月したら戻ってくるのよ」
「3ヶ月もママと離れたことなんかないもの。寂しいよ~」
もう、ヴィーナは甘えん坊だわ。
「ジュリアン、ヴィーナをお願いね。あなたの、お母様は甘えん坊さんね」
「お任せ下さい。母上は私がしっかり守ります」
ジュリアンはミニリュカみたいで面白い。
「ママ、各地で面白そうなものがあったら移動魔法で飛ばしてね。商談になりそうだったら呼んで。移動魔法で飛ぶから」
「了解」
リリはやっぱり商魂逞しい。フェノバール商会も安泰だな。
「ミディア、そろそろ行こうか?」
リカルド様が私の手を取る。
「じゃあみんな行ってくるわね。お土産いっぱい買ってくるから楽しみに待っててね」
私はリカルド様、メアリー、マイクと一緒に移動魔法で客船が停泊しているランタス領の港に飛んだ。
さぁ、旅がはじまる。
*これにてミディアの物語はおしまいです。
沢山の方々に応援してもらい、嬉しかったです。
そのうちミディアとすれ違うような、作品が出てくるかもしれないのでミディアファンの方はお待ちいただけると嬉しいです。
また、気が向いたらミディアの番外編をかくかもしれません。
その時は「おしまいと言ったくせに!」との苦情は言わないでくださいませ。作者は気が弱いので(笑)
ミディアを愛してくださりありがとうございました。
感謝しています。
金峯蓮華
ノルスバン王国はシャルとリリの前世の国で行っていたようなみんなで選んだ代表が集まって国の色々なことを決める議会制度をとることになり、それぞれの領地から代表を選ぶ選挙というものが行われ、第一回目のリーダーのプレジデントという立場にリュカがなった。
まだまだ貴族が多いがいずれは平民が代表になるようにしたいという。
王家と議会が一緒になって国を動かして行くらしい。
ノルスバン王国は進化しているなぁ。
私事はと言えば、
リュカとヴィーナの間には長男のジュリアン、長女のベネディクタが生まれた。
シャルとリリの間には長男のミハエルが生まれた。
リーゼとエリアスのところは男女の双子のキキハルトとララレーヌ、その下には次男のアーベル、三男のクラウス、四男のヴェルナーとボコボコ生まれている。
みんなトラノアナで鍛えられて立派にこの国の暗部を担う存在になるようだ。
フィオナとアスのところにもついこの間女の子が生まれエデルガルトと名付けられた。
エデルの瞳は左右のエメラルドグリーンの濃さが違う。お祖母様はフィオナの次の女王はエデルだと確信しているようだ。
ジェットとデーアは結婚しないらしい。パートナーとしてお互いに唯一だけど白い関係でいくらしい。新しい形なのだろう。私は応援するよ。
ロラメット家の後継はヴィーナの子かアスの子が継げばいいし、誰も継ぎたくなければまた国に戻せばいいとアンソニーとソフィアは思っているそうだ。
現在のフェノバール家はというと、とにかく9人の孫がわちゃわちゃしている状態だ。
メアリーやメグや他の侍女達も集まり手分けして世話をしたり遊んだりしている。ナニー学校の学生にも時々実習と称して手伝いに来てもらっている。
やはり、ジュリアンは前世の記憶があるらしく、見た目は子供、中身は大人でリュカと共にヴィーナを溺愛している。前世では3歳で母を亡くしているので、ヴィーナに対する執着はリュカといい勝負かもしれない。
それを見て妹のベネは呆れている。
「ミディアママ、お母様は大変ね。私はお父様やお兄様みたいな人は嫌だわ。ミハエルと結婚しようかしら?」
「ミハエルは執着しなさそうだもん。サラッとしているわ」
確かにそうだな。私もサラッとした人が好きかもしれない。
「ねぇ、ベネ、運命の相手は生まれる前から決まっているらしいわ。だからベネの相手がどんな人なのかはわからないけど、いくらベネがサラッとした人がいいと思っても結婚するのはサラッとした人かどうかはもう神様が決めているみたいよ」
神様は私がリカルド様と結婚すると決めていたのだろうか? リカルド様はこれから先何度生まれ変わっても私と結婚すると宣言している。
まぁ、それでもいいのだけれどね。
リカルド様はリュカに家督を譲り第一線から退いた。
今日から私達は旅に出る予定だ。
移動魔法でランタス領まで行き、そこから客船で世界旅行に出る。
いつも移動魔法で現地に飛んでまた戻る旅ばかりだったので、ふたりで船でゆっくり旅をしたいとリカルド様が言い、船旅をすることになった。エスタゾラムやジェニナックにも寄る予定だ。
リカルド様と結婚してから37年、初めての旅行かもしれない。
ずっと走ってきたからそろそろのんびりもいいなぁ。
「ミディア、用意はできたかい?」
「はい」
「やっとふたりっきりになれる。船ではゆっくりしような」
ふたりっきり? メアリーとマイクも一緒でしょ?
「ママ、寂しくなったら移動魔法で船まで会いに行っていい?」
ヴィーナが私の腕をつかむ。
「もちろんよ。でも3ヶ月したら戻ってくるのよ」
「3ヶ月もママと離れたことなんかないもの。寂しいよ~」
もう、ヴィーナは甘えん坊だわ。
「ジュリアン、ヴィーナをお願いね。あなたの、お母様は甘えん坊さんね」
「お任せ下さい。母上は私がしっかり守ります」
ジュリアンはミニリュカみたいで面白い。
「ママ、各地で面白そうなものがあったら移動魔法で飛ばしてね。商談になりそうだったら呼んで。移動魔法で飛ぶから」
「了解」
リリはやっぱり商魂逞しい。フェノバール商会も安泰だな。
「ミディア、そろそろ行こうか?」
リカルド様が私の手を取る。
「じゃあみんな行ってくるわね。お土産いっぱい買ってくるから楽しみに待っててね」
私はリカルド様、メアリー、マイクと一緒に移動魔法で客船が停泊しているランタス領の港に飛んだ。
さぁ、旅がはじまる。
*これにてミディアの物語はおしまいです。
沢山の方々に応援してもらい、嬉しかったです。
そのうちミディアとすれ違うような、作品が出てくるかもしれないのでミディアファンの方はお待ちいただけると嬉しいです。
また、気が向いたらミディアの番外編をかくかもしれません。
その時は「おしまいと言ったくせに!」との苦情は言わないでくださいませ。作者は気が弱いので(笑)
ミディアを愛してくださりありがとうございました。
感謝しています。
金峯蓮華
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