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番外編
クリストファー殿下は癒し担当?
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「ママ、こっちは大丈夫よ。心配してるだろうと思って連絡したの」
あぁ、いつものフィオナだ。
「ママ、私もついています。フィオナは大丈夫です」
アスだ。アスもいつもどおりだ。
「ふたりとも大丈夫そうで安心したわ。そちらはどんな感じなの?」
「王宮はそれほど変わらないわ。女王陛下は忙しそうにしているけれど、クリストファー叔父様はいつもと同じで絵を描いているわ」
クリストファー殿下がひょこっと顔を出した。
「お~、義姉上、兄上、お久しぶりです。王宮は鉄壁の守りなんで大丈夫ですよ。オクタヴィアがしっかりしてるし、私はのんびり絵描いてますよ」
全くこの人は変わらないわ。有事でもマイペース。ある意味凄いわね。
「お前、少しはオクタヴィア殿の力になっているのか?」
リカルド様は呆れた顔をしている。
「私は癒し担当ですから、ちゃんと癒してますよ~」
いつから癒し担当になったんだろう? まぁいいか。
「兄上、多分オクタヴィアからそちらの王宮に連絡がいってると思います」
「あぁ、リュカがそっちに行くと思う。もしも開戦ということになったらリーゼを行かせるから大丈夫だ。しかし、どちらの国の民にも犠牲は出したくないな。ジェニナック国王が諦めてくれればいいが」
「ほんとですね。野心があるのも困ったもんです。私なんて毎日が気楽で楽しかったらそれでいいのに。やはり、ジェットの言ったとおりになりましたね。さすが神様だな。ジェットうちのクレミーの婿にくれませんか? ちょっと年上でいきおくれだけど良い子ですよ~」
お~、クレメンタイン様か。良いかもしれないな。
「そういう話は今する話ではないな。お前らしいが。とにかくフィオナとアスを頼むぞ。お前もしっかりしろよ」
「はいはい。じゃあ、私は消えるよ~。義姉上またね」
クリストファー殿下はニコニコしながら消えた。
「ママ、叔父様もあんな感じだから私達は大丈夫よ。リュカ兄様とジェット兄様の強力結界もあるしね。それより、さっきの話、私も良いと思う。クレミー姉様とジェット兄様が結婚したらエスタゾラム王国も安心だもんね。私、クレミー姉様もジェット兄様も大好きだからうれしいなぁ」
「そうね。まぁ、ジェニナック王国の事が片付いたら考えましょう。とにかくフィオナは危ないことはしちゃダメよ。オクタヴィア様のいうことを聞いて安全なところにいてね」
「は~い。アスもいるし大丈夫よ。じゃあねママ、また何かあったら連絡するね。お父様、ママをよろしくね」
「あぁ、任せろ」
フィオナからの通話は切れた。
「王宮は大丈夫そうだな。それにしてもクリストファーは相変わらずだな」
リカルド様はため息をつく。
「癒し担当だから、あれでいいんじゃないですか? みんなが緊迫したら息が詰まりますよ」
「確かにそうだな」
「西の辺境の地はどうでしたか?」
私はそちらも気になっていたので、聞いてみた。
「あぁ、まだスタンピードにはなっていない。瘴気を浄化し、開きかけている場所を塞ぎこれ以上魔獣が出てこいように結界を厚くした。残っている魔獣は今頃リーゼが一網打尽にしているだろう」
あの地は結界が緩みやすいみたいで直ぐに瘴気が漂い、魔獣が湧き出てくる。その度に被害が出る。
「怪我人はメリーアンが陣頭指揮をとって魔法医療チームが対応している。ヴィーナも手伝っていたよ。ヴィーナはどんどん魔法の腕を上げているな」
ヴィーナが褒められると嬉しい。
「では、西の辺境の地は大丈夫なのですね」
「あぁ、ジャックも頑張ってるしな」
ジャックさんか。心を入れ替えたらしいけど、いまだに苦手だわ。
メリーアンさんは本当によくあんな人のところに戻ったなぁ。
「じゃあ、私も王宮に行ってくる。シャル、リリ、ミディアを頼む。ミディア、愛してるよ」
リカルド様はそう言いながら私をギュッと抱きしめてブチューとチューをして消えた。
いい年をして、子供の目の前で何をしているんだ。
シャルとリリは生温かい目で見ている。
「ママも大変だね」
「ご愁傷様です」
「ハハハハハ」
乾いた笑いを浮かべるしかない。
西の辺境の地は落ち着く方向みたいだし、ジェニナック王国の事は私にできることは何もない。
私はさっきクリストファー殿下が言っていたジェットとクレメンタイン様の縁が繋がるといいなぁと神様にお願いしよう。
あぁ、いつものフィオナだ。
「ママ、私もついています。フィオナは大丈夫です」
アスだ。アスもいつもどおりだ。
「ふたりとも大丈夫そうで安心したわ。そちらはどんな感じなの?」
「王宮はそれほど変わらないわ。女王陛下は忙しそうにしているけれど、クリストファー叔父様はいつもと同じで絵を描いているわ」
クリストファー殿下がひょこっと顔を出した。
「お~、義姉上、兄上、お久しぶりです。王宮は鉄壁の守りなんで大丈夫ですよ。オクタヴィアがしっかりしてるし、私はのんびり絵描いてますよ」
全くこの人は変わらないわ。有事でもマイペース。ある意味凄いわね。
「お前、少しはオクタヴィア殿の力になっているのか?」
リカルド様は呆れた顔をしている。
「私は癒し担当ですから、ちゃんと癒してますよ~」
いつから癒し担当になったんだろう? まぁいいか。
「兄上、多分オクタヴィアからそちらの王宮に連絡がいってると思います」
「あぁ、リュカがそっちに行くと思う。もしも開戦ということになったらリーゼを行かせるから大丈夫だ。しかし、どちらの国の民にも犠牲は出したくないな。ジェニナック国王が諦めてくれればいいが」
「ほんとですね。野心があるのも困ったもんです。私なんて毎日が気楽で楽しかったらそれでいいのに。やはり、ジェットの言ったとおりになりましたね。さすが神様だな。ジェットうちのクレミーの婿にくれませんか? ちょっと年上でいきおくれだけど良い子ですよ~」
お~、クレメンタイン様か。良いかもしれないな。
「そういう話は今する話ではないな。お前らしいが。とにかくフィオナとアスを頼むぞ。お前もしっかりしろよ」
「はいはい。じゃあ、私は消えるよ~。義姉上またね」
クリストファー殿下はニコニコしながら消えた。
「ママ、叔父様もあんな感じだから私達は大丈夫よ。リュカ兄様とジェット兄様の強力結界もあるしね。それより、さっきの話、私も良いと思う。クレミー姉様とジェット兄様が結婚したらエスタゾラム王国も安心だもんね。私、クレミー姉様もジェット兄様も大好きだからうれしいなぁ」
「そうね。まぁ、ジェニナック王国の事が片付いたら考えましょう。とにかくフィオナは危ないことはしちゃダメよ。オクタヴィア様のいうことを聞いて安全なところにいてね」
「は~い。アスもいるし大丈夫よ。じゃあねママ、また何かあったら連絡するね。お父様、ママをよろしくね」
「あぁ、任せろ」
フィオナからの通話は切れた。
「王宮は大丈夫そうだな。それにしてもクリストファーは相変わらずだな」
リカルド様はため息をつく。
「癒し担当だから、あれでいいんじゃないですか? みんなが緊迫したら息が詰まりますよ」
「確かにそうだな」
「西の辺境の地はどうでしたか?」
私はそちらも気になっていたので、聞いてみた。
「あぁ、まだスタンピードにはなっていない。瘴気を浄化し、開きかけている場所を塞ぎこれ以上魔獣が出てこいように結界を厚くした。残っている魔獣は今頃リーゼが一網打尽にしているだろう」
あの地は結界が緩みやすいみたいで直ぐに瘴気が漂い、魔獣が湧き出てくる。その度に被害が出る。
「怪我人はメリーアンが陣頭指揮をとって魔法医療チームが対応している。ヴィーナも手伝っていたよ。ヴィーナはどんどん魔法の腕を上げているな」
ヴィーナが褒められると嬉しい。
「では、西の辺境の地は大丈夫なのですね」
「あぁ、ジャックも頑張ってるしな」
ジャックさんか。心を入れ替えたらしいけど、いまだに苦手だわ。
メリーアンさんは本当によくあんな人のところに戻ったなぁ。
「じゃあ、私も王宮に行ってくる。シャル、リリ、ミディアを頼む。ミディア、愛してるよ」
リカルド様はそう言いながら私をギュッと抱きしめてブチューとチューをして消えた。
いい年をして、子供の目の前で何をしているんだ。
シャルとリリは生温かい目で見ている。
「ママも大変だね」
「ご愁傷様です」
「ハハハハハ」
乾いた笑いを浮かべるしかない。
西の辺境の地は落ち着く方向みたいだし、ジェニナック王国の事は私にできることは何もない。
私はさっきクリストファー殿下が言っていたジェットとクレメンタイン様の縁が繋がるといいなぁと神様にお願いしよう。
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