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リカルド様そんなキャラだったのですか?

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*イチャイチャしてるだけで、話は特に進みません^^;*


 うん? 光が眩しいな。私いつの間に眠ったんだろう?

 隣にいるリカルド様と目が合う。

「ミディアおはよう。目が覚めたかい。身体は大丈夫?」

 身体は大丈夫?

 そう言えば怠いし股関節が痛い。全身筋肉痛みたいだ。

 昨日何がしたかな?

 昨日? 昨夜? 昨夜? 昨夜……。

 きゃ~! 昨夜しちゃったんだ。

 あんな事とか、こんな事とか、うわぁ~。どうしよ。恥ずかしい。

「ミディア、本当に大丈夫?」

 リカルド様は私の顔を見てくすくす笑っている。

「大丈夫です。あの、その、昨夜そうなってしまったのですよね?」

「うん。ずっとできなくて、待たせてしまったね。できるようになったら、もう、我慢できなかった。いきなりそうなってごめんね」

 我慢できなかった?

「私はずっとミディアとひとつになりたかった。でもなかなかダメで気持ちと身体が合致しなくてキツかった」

「私と?」

「うん。ミディア以外はいらないと言っただろ?」

 あれ? 私はなんだか思い違いをしていたのか? 
 リカルド様が私のことを思ってくれているのは家族愛みたいなものだと思っていた。

 私とこんなことしたいと思ってくれてたなんてびっくりだ。


「まだ足りないな。できなかった4年分愛したい」

 そう言いながらリカルド様は私に覆いかぶさってきた。

 カーテンが閉まってはいるけど、部屋の中は明るい。
 こんな明るいところで、こんな至近距離にリカルド様の顔があるなんてドキドキする。

 しかし、リカルド様ってそんなキャラだったの?

 真面目で清廉潔白な人じゃなかったの?

 昨夜、私が意識不明になるまで何度も何度も交わったのにまだ足りないって?

「もう、日が高いし起きなきゃ。みんなが、心配してきちゃいますよ」

 メアリーあたりが踏み込んできたら大変だ。

「大丈夫だよ。呼ばれるまで部屋には来ないように言ってある」

 え~、いつそんなこと言ったの。

「だから、ほら、こっち向いて」

 私はまた深~い深いキスをもらった。

 鼻で息、鼻で息。

 キスは唇から首筋、胸、だんだん下に降りていく。

 お昼だよ。お昼なんだよ。

 ちゅーか、私もリカルドさまも夜着、着てない。お昼なのに何も着てないなんて恥ずかし過ぎる~。

「ミディア、顔が真っ赤だよ。色が白いから身体はピンクっぽくなって色っぽいな」

 いやいや、なんで私が色っぽいのよ。色っぽいのはリカルド様でしょう?

「もう私から逃げようなんて思っちゃダメだよ。もしそんなことしたら連れ戻して部屋に閉じ込めて出さないからね」

 リカルド様、ヤンデレだったの? あぁもうキャラ崩壊だ。

 閉じ込めてずっとこんな事されるのか……
 嫌じゃ……ないかもしれないけど、できれば夜だけがいいな。朝から夕方まではやることいっぱいあるし。

「ミディア、何を考えてるの? 今は私を見て、私の事だけ考えてほしいな。そうか、何も考えられないようにすればいいのか」

 リカルド様は色っぽい顔で口角を上げると布団の中に潜り込んだ。


 私が魅了の魔法の後遺症が癒え、すっかり元気になったリカルド様に解放されたのは外が暗くなってからだった。



*部屋の外は

ハンナ:「今夜はお祝いの用意をしましょう」

メアリー:「夜は部屋から出てきますかね?」

料理長:「ワインとステーキですかね? ローストビーフもいいですね。ケーキも焼きましょうか」

セバス:「リカルド坊っちゃま、おめでとうございます。じぃは嬉しゅうございます(号泣)」

マイク:「やっとですね。ミディア様大丈夫かな?」

アーサー:「???」

アーサー妻:「×××ですわ」

アーサー:「!」

チャーリー先生:「やっとだな。しかし、これから奥方は大変だな。くっくっく」
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