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6周目 触手?!編
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闇の中、明かりが見えた。街道の横に作られた野営地で誰かが焚き火をしている明かりだ。
「やった、助かった」
俺は急いで道を急ぐ。あそこまで行けば避難民が沢山いるはずだ。それでも慎重にさくさくと草を踏みながら進む。
「っ?!」
嫌な気配がして、振り返るより早く手足が絡め取られた。
「な、なんだ!むぐっ!!」
口の中に何か突っ込まれ、それ以上喋る事ができなくなった。
(な、なんだ?!これ?!)
《はぁーい!チュートリアルちゃんよーそ・れ・は!戦闘パートに出てきた魔物!デザインはミク山はこべ先生のアウラー君だよっ!》
(モンスターデザインなんて聞いてねぇし!一体どんな魔物なんだよ!そこだろ!弱点とか!)
《大丈夫!前回お兄ちゃんも会ってるコだよ!設定はお約束のアレよ、アレ。ホラ、サラスとやっちゃった原因になった奴!》
口に突っ込まれた何かから、とろりとした液体が出ている。の、飲みたくない!飲み込んでたまるか!
「うーー!ううーー!!」
あ、でも甘いや。蜂蜜のような甘みのある液体が喉の奥へ奥へ流れていく。やばい、やばいって!
《あっとぉ!そろそろお約束の18禁が始まっちゃうから切るね♡触手プレイ、頑張って!はこべ先生もよだれを垂らしながら観戦してるから!》
「ふごっ?!?!」
はこべ先生が見てるって?!はこべ先生も神様なのか?!それより触手っ?!触手プレイって言ったか?!?!この妹おおおおーーー!
ごっくん! あーー!飲み込んじゃったじゃないかーーー!
「あ、あ、あーーー……!」
アルコール度数の高い酒を飲んだ時みたいな熱さを感じる。そして体と頭が痺れるようなこれは、コレはあーー!
そして、両手両足を束縛して、さらに腰のあたりに巻きついている、コレはぁあああーー!
「ひょくひゅ……!」
口の中に突っ込まれているのもそうだ!暗くて見えない背後の闇から木に擬態していたのは、大きな俺より大きなマンドレークだ。それの蔦というか触手が巻きついているのだ!
だめだ!これだけ巨大なマンドレーク、レベル7の俺じゃ勝てない!レベルが50を越えていた前回の俺でもこいつの発する匂いだけで、耐えられなくなってサラスと致してしまったのに!原液みたいのを飲まされた俺は
「あひゃあ…ひぃ……っ!」
意識が霞んで、もう何もわからない……触手に引っ張られ、マンドレーク本体の方に引きづられる。ああ、手も足も力が入らない。
人の形をしているが、緑色の植物の魔物。顔のあるべき所に大きな花が咲いている。駄目だ、近寄ったら、血を吸われて死んでしまう。
初戦闘で負けて死ぬのか。これもバッドエンドの一つなのか?と動かない頭で考えるが、もう一つ嫌な想像が目の前から推測できる。
「やっ……!」
服の裾、袖口から入り込んでくる触手。マンドレークの足元から何本も伸びているモノはゴソゴソと這い回り間違いなく入る場所を探してる!
「ひゃめ!ひゃめてぇ!!」
触手の一本が触って欲しくない場所に触れる。足を閉じようにも、触手に絡めて取られていて動かない。
ここか?と確かめるように突かれ、ビクッと身体が震える。嫌なのに、何かを期待しているような体。なんて、なんて事だろう!
「ひゃら!ひゃらぁ!!」
嫌だと首を振っても体は自由にならず、押し付けられた先端が、ゆっくりゆっくり侵入してくる。
「ひ、ひゃ、ひゃああっ!」
メリッ、メリッと嫌な音が聞こえる。
「あ、あ、あひ……っ」
あまりにゆっくり過ぎて、これから犯されると言う事が嫌でも思い知らされて、ぼろりと涙が溢れた。
「やめふぇ……やめふぇえ……うぐぅ……」
口に咥えさせられていた触手が更に奥へ進もうとする。苦しい!息が詰まる。
「うぐっ!ぐぅ……」
同時にナカを掻き分け、掻き分け、奥に到達する。こつん、と一番奥を叩かれ、身を捩る。
「ひっ!」
まさか、そのまま体を破られるのでは?!という恐怖があったが、目の前のマンドレークの本体に変化が始まった。
顔の部分に咲いていた大きな花が蕾に戻ったのだ。そして蕾は大きく膨らんで、もう一度開いた。
「あ、あう……」
中からは人が、いや、人型のモノが出てくる。腰から下は花びらがあり、茎と根と触手が蠢く。
しかし、上は緑の髪の美しい男の姿だった。赤い目が優しそうに微笑んで、人間と変わらない両手を伸ばしている。
「あ、あ、あ……アル」
喋った!楽しそうに嬉しそうに
「アルトゥス」
俺の名前を、愛しそうに呼んだ。
「やった、助かった」
俺は急いで道を急ぐ。あそこまで行けば避難民が沢山いるはずだ。それでも慎重にさくさくと草を踏みながら進む。
「っ?!」
嫌な気配がして、振り返るより早く手足が絡め取られた。
「な、なんだ!むぐっ!!」
口の中に何か突っ込まれ、それ以上喋る事ができなくなった。
(な、なんだ?!これ?!)
《はぁーい!チュートリアルちゃんよーそ・れ・は!戦闘パートに出てきた魔物!デザインはミク山はこべ先生のアウラー君だよっ!》
(モンスターデザインなんて聞いてねぇし!一体どんな魔物なんだよ!そこだろ!弱点とか!)
《大丈夫!前回お兄ちゃんも会ってるコだよ!設定はお約束のアレよ、アレ。ホラ、サラスとやっちゃった原因になった奴!》
口に突っ込まれた何かから、とろりとした液体が出ている。の、飲みたくない!飲み込んでたまるか!
「うーー!ううーー!!」
あ、でも甘いや。蜂蜜のような甘みのある液体が喉の奥へ奥へ流れていく。やばい、やばいって!
《あっとぉ!そろそろお約束の18禁が始まっちゃうから切るね♡触手プレイ、頑張って!はこべ先生もよだれを垂らしながら観戦してるから!》
「ふごっ?!?!」
はこべ先生が見てるって?!はこべ先生も神様なのか?!それより触手っ?!触手プレイって言ったか?!?!この妹おおおおーーー!
ごっくん! あーー!飲み込んじゃったじゃないかーーー!
「あ、あ、あーーー……!」
アルコール度数の高い酒を飲んだ時みたいな熱さを感じる。そして体と頭が痺れるようなこれは、コレはあーー!
そして、両手両足を束縛して、さらに腰のあたりに巻きついている、コレはぁあああーー!
「ひょくひゅ……!」
口の中に突っ込まれているのもそうだ!暗くて見えない背後の闇から木に擬態していたのは、大きな俺より大きなマンドレークだ。それの蔦というか触手が巻きついているのだ!
だめだ!これだけ巨大なマンドレーク、レベル7の俺じゃ勝てない!レベルが50を越えていた前回の俺でもこいつの発する匂いだけで、耐えられなくなってサラスと致してしまったのに!原液みたいのを飲まされた俺は
「あひゃあ…ひぃ……っ!」
意識が霞んで、もう何もわからない……触手に引っ張られ、マンドレーク本体の方に引きづられる。ああ、手も足も力が入らない。
人の形をしているが、緑色の植物の魔物。顔のあるべき所に大きな花が咲いている。駄目だ、近寄ったら、血を吸われて死んでしまう。
初戦闘で負けて死ぬのか。これもバッドエンドの一つなのか?と動かない頭で考えるが、もう一つ嫌な想像が目の前から推測できる。
「やっ……!」
服の裾、袖口から入り込んでくる触手。マンドレークの足元から何本も伸びているモノはゴソゴソと這い回り間違いなく入る場所を探してる!
「ひゃめ!ひゃめてぇ!!」
触手の一本が触って欲しくない場所に触れる。足を閉じようにも、触手に絡めて取られていて動かない。
ここか?と確かめるように突かれ、ビクッと身体が震える。嫌なのに、何かを期待しているような体。なんて、なんて事だろう!
「ひゃら!ひゃらぁ!!」
嫌だと首を振っても体は自由にならず、押し付けられた先端が、ゆっくりゆっくり侵入してくる。
「ひ、ひゃ、ひゃああっ!」
メリッ、メリッと嫌な音が聞こえる。
「あ、あ、あひ……っ」
あまりにゆっくり過ぎて、これから犯されると言う事が嫌でも思い知らされて、ぼろりと涙が溢れた。
「やめふぇ……やめふぇえ……うぐぅ……」
口に咥えさせられていた触手が更に奥へ進もうとする。苦しい!息が詰まる。
「うぐっ!ぐぅ……」
同時にナカを掻き分け、掻き分け、奥に到達する。こつん、と一番奥を叩かれ、身を捩る。
「ひっ!」
まさか、そのまま体を破られるのでは?!という恐怖があったが、目の前のマンドレークの本体に変化が始まった。
顔の部分に咲いていた大きな花が蕾に戻ったのだ。そして蕾は大きく膨らんで、もう一度開いた。
「あ、あう……」
中からは人が、いや、人型のモノが出てくる。腰から下は花びらがあり、茎と根と触手が蠢く。
しかし、上は緑の髪の美しい男の姿だった。赤い目が優しそうに微笑んで、人間と変わらない両手を伸ばしている。
「あ、あ、あ……アル」
喋った!楽しそうに嬉しそうに
「アルトゥス」
俺の名前を、愛しそうに呼んだ。
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