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6 僕は下弦の間ファイさんと**

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「えへへ……」

 僕はニマニマと店番をする。ああ、昨日のファイさんの可愛かった事といったら!あーもー!最高だぁ!

「あら?キースどうしたの?ご機嫌ね、いい事あった?」

「あ、いらっしゃーい。へへ、内緒です」

 と、言っても最近常連さんにはバレてるんだよなぁ。

「昨日ってば月が欠けて来たわねぇ?ふふ、そう言う事?」

「えへへ……ぜっーーたいファイさんにはバレないようにお願いしますよ?」

「分かってるわよー。無愛想だけど、あんな腕のいい薬師、出ていかれたくないわぁ!」

 常連のご婦人は化粧水と美容液をお買い上げ下さった。

「ほっんと値段の割に凄い効き目よねぇ!お肌ツルツルだし、いい匂いするし」

「ファイさん、ああ見えて仕事はきっちりしないと気が済まない人ですからね」

「見た目も悪く無いのに、愛想がねぇ……」

 ふう、とご婦人はため息をつくけれど、僕はとんでもないと否定させて貰う。

「嫌ですよぉ!ライバルが増えるのは勘弁して下さい!ファイさんを愛する男は僕一人で十分です!」

「あらやだ!ご馳走さま!」

「えへへ……」

 僕はサービス用の小さい美容クリームをご婦人の買い物袋にそっと入れる。

「内緒で!」

「ありがと!」

 僕たちは概ね順調にこの町で暮らしている。


「あっ!あっ!キース!キース!もっと、もっとしてぇ!!」

「はい!行きますよ!」

 月が欠ける。ファイさんの力も失われる。それを補充するのに僕たちは激しく抱き合う。

「いっ?!いーーーーっ!!」

 もう最後の五日間なんて凄くて凄くて、僕はメロメロだ。力を失うファイさんはほんとエッチで、僕に甘えて来て凄い。しかもその時のことは本人はあんまり覚えていない。

「……そんな事は絶対に、ない!……はずだ」

 と、上弦の時に言っているけど、新月の日なんて

「きーすぅ……きーすぅ……ぬいちゃ、やだぁ♡」

「はい!お望み通りに!」

 一日中いちゃいちゃしている。一晩じゃないよ、一日中だ。僕に甘えて甘えて甘え倒して、エロくて可愛い僕のファイさんなんだ!
 あんないやらしい顔で甘えられたらどんな男だって一発で落ちちゃうよ!ぜーったい他の人には見せられない!僕だけのファイさん!

 新月近くは薬屋はお休みなんだよ!

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