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「だって……誰も相手してくれないし……」

「ええ!すぐに分かりましたとも!入り口付近は解れてるのに、奥はガッチガチでしたし、喜びようが素晴らしかったですよ!挿れた瞬間持っていかれるなんて最高ですか!あなた!」

「ありがとう……?」

「どういたしまして!今もイイですよ!もっと突きましょうか!?」

「お、お願いします……」

「良いですとも!気持ちよくなってから、また今後の話をしましょう」

 ガタガタと揺れる馬車の中でも僕達はやりまくっていたし

「なんつーか、兄貴は変態だけど、アレを喜んで咥えてるセラスも大概だよな」

「頑なにセラス様だけを求めていましたからね。純心な所もあるんですけどね。やりっぱなしはどうかと」

「だよなーー!」

 御者台の会話は聞こえなくて良かった。

 結構僕は体で教え込まれてやっと理解した。

「アラン、僕でいいの?」

「セラス様じゃないと駄目なんです!」

「嬉しい」

「じゃあ足を開いて……」

「あ、うん……いっぱいして……」

「まだやんのかよ!」

 レオンに突っ込まれた。


 レオンに怒られてアランは御者を代わる。その隣に僕は座った。

「レ、レオン!駄目です、こんな所で」

「馬鹿野郎!どんだけ当てられて我慢してると思ってんだ!良いから足開け!カザルだって我慢してんだろ!」

 中から喘ぎ声が聞こえ始めて、僕は真っ赤になる。

「も、もしかして、僕達の声も全部聞こえてたの……?」

「そうですね。でもセラス様に会うまで、私が散々聞かされていましたから、良いんですよ。一年くらいたっぷり聞かせてやりましょう」

 にっこりいい笑顔で手綱を握っているアラン。ぼ、僕は自分のあられもない声を人に聞かせる趣味はないよ!

「でもレオンとカザルさんはいつから?」

「私も聞いた話ですが、レイセット国が滅んですぐだったようです」

 僕が精霊界に行ってすぐに、レイセットは沈んだ。命からがら逃げ出したが僕の加護があったレオンはともかく、僕に恨まれ気味だったカザルさんは相当無理をしたようだ。
 僕がレオンにあげた魔力核を飲み込んでなんとか泥に飲まれずに、逃げ切ったが。

「まあ、あんな魔力の塊を飲んだら変調しますよ。ついでにレオンがねぇ……あなたを忘れられなかったらしくて」

「えっ?」

 男の穴に突っ込みたくて、つい手直にいて苦しんでいたカザルさんを無理矢理組み敷いたらしい。

「け、ケダモノ!」

「レオンは正しく私の弟でした……」

 あっ!自覚あったんだ、アラン。

「泣いて嫌がっても抵抗出来ないカザルを無理やり犯すうちに、まあハマったらしくて……私がレオンに会った時はまだ酷い状態でしたけど、私もカザルには恨みがありましたし、止めませんでしたね!」

「あは、はは。そういえばカザルさんに騙されてアランは遠くに行かされたんだっけ?」

「死にかけましたよ!もう一度あなたとやりたくて死にませんでしたけど!」

 そこは、会いたくてって言ってよ、アラン。

「まあ毎日レオンにめちゃくちゃにされるカザルを見てたら少し可哀想になってきましてね、許す事にしました。あなたも今頃誰かに泣かされているのかと思うと、愚息の痛む日々でした」

「……アラン、そこもさ痛むのは胸って言っとこう?」

「な、泣きながらイヤイヤするセラス様も凄くイイんですよ!?」

「ばかーーー!」

 でも好きー!

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