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48 や、病んでる!!
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「わあ、きれいになったなあ」
ゴツゴツぐちゃぐちゃの荒野だった殿下の中はきれいに変わってた。まだ老廃物が捨てきれてなくてゴミ小山を作ってるところもあるけれど、きっと全身を巡る血液や魔力に乗って浄化されていくだろう。ボロボロだった血管の穴もふさがって血が漏れることもなくて、やっぱり若いって凄いと思う。すいーっと頭のほうに上がっていくと、瘤はもうなくなっていたけれど、瘤に押された部分はやっぱり少し戻り切っていない。
「きっとこういうののせいなんだろうけど、これ以上どうしようもないなあ……」
ちょっと変形してるけど、色も正常だし、うん、もう大丈夫だ。やっぱり俺に出来ることは何もない。
(シャト……シャト、いるんだろう?)
「へ」
あれ?頭の中なのに殿下に話しかけられた!?どどどどどうしてかな??なんでかな!??
(ウィルズ宰相がね。教えてくれたんだよ……シャトの本体は小っちゃいんだってね)
「ま、まさか……」
(ああ、嬌声を上げて泣きながら喜んで教えてくれたってさ。実際私達は、ソレが知りたかったんだ……最後まで中々言ってくれなかったらしいけど、リッツとオリーの二人がかりだろう? 流石に重い口を開いてくれたって)
宰相可哀想!!と思ったけれど、俺は気が付く。急いで殿下の体から出ようとするけれど、ぽよん、と内側に跳ね返された!あっ!出られない!
(聞いたよ……全身に魔力を回して、こう……膜のようなものを作るんだって。そしたらシャトは出られない、そうなんだろう?ははは……これでずっと一緒だねえ?シャト)
「え……でん、か……?」
何か、様子がおかしいぞ……。
(これで、もうずーーっと一緒だ、シャト。もうどこにも行かせない。私の頭の中でずーっとずーっと一緒に暮らしておくれ。シャトの体は死んじゃうかもしれないけれど、頭の中の小さいシャトが一緒にいてくれるなら我慢できるよ。大丈夫、体の方もなるべくきれいに保存しよう。そしてたまに眺めたり触ったりできるように、ずーっと)
「ひいっ!殿下、病んでる!!」
(病んではいないよ、病気はシャトが治してくれたんでしょう?シャト。嬉しいよ、ありがとう愛している。私が死ぬまでずっと一緒だ)
「ぎゃーーーーー!? 助けて宰相さん!」
(ウィルズ宰相ならリッツとオリーに抱えられて連れさられたよ。3日くらいは足腰立たないんじゃないかなあ)
「ひーーーーーー!?」
「ずーっと、ずーっと一緒だ……シャト。大好き、愛している」
殿下が意識のない俺の体の方を抱き上げて、頬ずりしている。やばいまずい、俺は何度も体当たりしてるけれど、内側へ内側へポインポイン跳ね返される。で、出られない~~~~!
どうする!?どうすればいい!?ここで頼ることができる人は……いない!
「うーわー……詰んだ」
「そうだね、作戦とはそういう風に立てるものだ。ふふ、諦めなさいシャト」
「うわああああ!殿下酷いー!」
「シャトは叫び声も可愛いなあ、何だろういつもより元気だね。シャト本体は自分のこと俺って言うんだねえ、新鮮で可愛いよ」
だ、駄目だ……こいつ、早く何とかしないと!
ゴツゴツぐちゃぐちゃの荒野だった殿下の中はきれいに変わってた。まだ老廃物が捨てきれてなくてゴミ小山を作ってるところもあるけれど、きっと全身を巡る血液や魔力に乗って浄化されていくだろう。ボロボロだった血管の穴もふさがって血が漏れることもなくて、やっぱり若いって凄いと思う。すいーっと頭のほうに上がっていくと、瘤はもうなくなっていたけれど、瘤に押された部分はやっぱり少し戻り切っていない。
「きっとこういうののせいなんだろうけど、これ以上どうしようもないなあ……」
ちょっと変形してるけど、色も正常だし、うん、もう大丈夫だ。やっぱり俺に出来ることは何もない。
(シャト……シャト、いるんだろう?)
「へ」
あれ?頭の中なのに殿下に話しかけられた!?どどどどどうしてかな??なんでかな!??
(ウィルズ宰相がね。教えてくれたんだよ……シャトの本体は小っちゃいんだってね)
「ま、まさか……」
(ああ、嬌声を上げて泣きながら喜んで教えてくれたってさ。実際私達は、ソレが知りたかったんだ……最後まで中々言ってくれなかったらしいけど、リッツとオリーの二人がかりだろう? 流石に重い口を開いてくれたって)
宰相可哀想!!と思ったけれど、俺は気が付く。急いで殿下の体から出ようとするけれど、ぽよん、と内側に跳ね返された!あっ!出られない!
(聞いたよ……全身に魔力を回して、こう……膜のようなものを作るんだって。そしたらシャトは出られない、そうなんだろう?ははは……これでずっと一緒だねえ?シャト)
「え……でん、か……?」
何か、様子がおかしいぞ……。
(これで、もうずーーっと一緒だ、シャト。もうどこにも行かせない。私の頭の中でずーっとずーっと一緒に暮らしておくれ。シャトの体は死んじゃうかもしれないけれど、頭の中の小さいシャトが一緒にいてくれるなら我慢できるよ。大丈夫、体の方もなるべくきれいに保存しよう。そしてたまに眺めたり触ったりできるように、ずーっと)
「ひいっ!殿下、病んでる!!」
(病んではいないよ、病気はシャトが治してくれたんでしょう?シャト。嬉しいよ、ありがとう愛している。私が死ぬまでずっと一緒だ)
「ぎゃーーーーー!? 助けて宰相さん!」
(ウィルズ宰相ならリッツとオリーに抱えられて連れさられたよ。3日くらいは足腰立たないんじゃないかなあ)
「ひーーーーーー!?」
「ずーっと、ずーっと一緒だ……シャト。大好き、愛している」
殿下が意識のない俺の体の方を抱き上げて、頬ずりしている。やばいまずい、俺は何度も体当たりしてるけれど、内側へ内側へポインポイン跳ね返される。で、出られない~~~~!
どうする!?どうすればいい!?ここで頼ることができる人は……いない!
「うーわー……詰んだ」
「そうだね、作戦とはそういう風に立てるものだ。ふふ、諦めなさいシャト」
「うわああああ!殿下酷いー!」
「シャトは叫び声も可愛いなあ、何だろういつもより元気だね。シャト本体は自分のこと俺って言うんだねえ、新鮮で可愛いよ」
だ、駄目だ……こいつ、早く何とかしないと!
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