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その他の話

7 ヒューの大冒険 7

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「ヒュー!心配したんだぞ、どうして一人でティーゲまで……」
「ア、ア、アディ……あわわわわ」
「ヒュー?」

 だ、駄目だ、アディの顔を見れない!カイリさんが連絡してくれたみたいでアディが僕を迎えに来てくれた。黙って出て来てしまったから帰らないといけないんだけれど、リオウ王太子の言ったことが頭の中でずーっとぐるぐる、ぐるぐるしててもう混乱しっぱなしだ。カイリさんの服にしがみついてアディから隠れてみるけれど、僕、はみ出てるな……。僕はこちらに来てから結構成長して大きくなっちゃってた。

「アディ王太子、早くソレを持って帰ってくれ。うちの奴らがそれに懐いて困る」
「ソレってヒュー……一体何をしたんだい?」
「ア、アディ、ぼ、僕はなにも……あわわわ」
「とにかく帰ろう、ヒュー。皆心配している」
「い、いやでもあのその……あわわわ」

 だ、駄目だ。アディのことを変に意識しちゃう!だってアディは男だし、僕も男だし、でもαってなんだっけ、あれ?でもカイリさんも男だけどキーチェとかケイティちゃんとかいっぱい子供いて、あれ?僕ももしかして頑張ればお嫁さんになれるの!?

「ヒュー?どうしたんだ」
「ア、ア、ア、アディぼ、ぼく……ぼくぼくぼくね」

 あれ?どうするんだっけ?アディが結婚したら僕が売られて?あれ?ああ、違うなんだっけなんだっけ!

「カイリ殿、リオウ王太子……ヒューにお酒でも飲ませました?ヒューはどうもアルコールに弱いみたいで、真っ赤じゃないか?大丈夫かい、ヒュー」
「酒は飲ませていないが少し吹き込んだことがあるかな?」
「リオウ王太子……一体ヒューに何を言ったんです?ヒュー?どうしたんだ、はなしてごらん」

 アディが迫ってくる!アディ、僕、僕、僕ーーーーー!!

「ぼくとけっこんしてください!ぼくがおよめさんでいいです!!」
「ヒュー!?」
「ぼく、がんばりますーーーー!!」
「なにを!?」
「赤ちゃん100人産みますーーー!」
「それは無理だからね!?」
「うわああああああ!」

 リオウ王太子が文字通りお腹を抱えて地面を転げ回って笑っていた……酷い!ちょっとテンパっちゃったけど、僕は凄く真面目だったのに!

「ヒュ、ヒュー。君は意味が分かってそんな事をいっているのかい!?」
「た、多分!」

 多分、僕の顔は真っ赤だったと思うけれど、アディの顔も真っ赤だったから……引き分けかもしれない……。

「ヒュー君は思い込んだから一直線の所があるからなあ。まずは話し合わないと駄目だろ」

 カイリさんが冷静に突っ込んでくれた……カイリさんに助けてもらわなきゃ僕全然だめじゃないか……。
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