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7 真の友とかいて真友よ。

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「あ、あのね……チェレネ……さん、は字が当然読めるわよね……?」

「え?はい。学園にも通わせていただきましたので」

 数日後にチェレネ様とヴィンセントお兄様がお母様のお見舞いと、ご懐妊おめでとうに来てくれた。
 勿論お母様は追い返して!と言ったけど

「お母様?そう言う所がいけないのです。お母様は押しも押されぬ公爵令嬢。キリッと構えて居れば良いのと……あとチェレネ様は字が読めますよ?」

「え?あ……はっ!」

 うふふ、知っているんですよ?あの恋愛小説、ハマったでしょう?でもあれ、少し大人な内容なの。勿論6歳の私が読むには些か不健全なのよね!
 で、あとこの離れにいるのはメイド達。メイド達は……字が読めないの……。お母様はあの小説の内容を語りたくて語りたくて仕方がないはず!

 そう!オタ友を心から求めているはず!

 案の定、ソワソワし始めたわ。だから、チェレネ様とヴィンセントお兄様をお通ししたのよね!うふふ。

「あ、あのね、チェレネさん。「愛とまほろのソナチネ」って知ってらっしゃるかしら……?」

「スペンサーとクロードの?!」

「そう!それよ!」

 キタコレ

「ねえ、お兄様。お母様達が何か難しいご本の話を始めちゃったの。お庭にお散歩に連れて行って下さらないかしら?」

「え?あ……うん、行こうか」

 もうお母様達はきゃあきゃあと盛り上がっていたわ。勝ったわ!これでもうお母様とチェレネ様は友達、いいえ!親友むしろ真友よ!

 そして私は推しと……お庭デート……?

「あ、無理……」

「マリー?!」

 尊死1回目。良き人生でありました……。

「マリー!しっかりして!」

「はっ!こんな弱課金のまま死ねません!」

 尊死を華麗に回避してやったわ。

「ジャクカキン??」

「何でもないですわ、おにいさふぅ眩しい」

「マリー?!?!」

 尊すぎて直視できないとは……くっ!ご褒美ありがとうございます!

「と、とりあえずお兄様に何か貢がなくては……ああ!お金がありませんわ!死にたい」

「よく分からないけれどお金には困ってないから死なないで!マリー!」

「と、尊い……ふぅ」

「マリー?!」

 全部ヴィンセントお兄様が尊すぎるのがいけないんだわ。私は何も悪くないし、何も間違っていないもの。早く、早く課金しなくちゃ……。

 あ、お母様とチェレネ様は完全に打ち解け合って、小説の内容について語り合っていた。これでもうお母様とチェレネ様が対立することはないと思う。

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