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番外編
オルフェアは語る
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「あーあーあー!マシェのばかっ!」
「馬鹿っていう方がバカなのだ!兄者のばかっ!」
今日も仲良く私の妻と妻の兄がじゃれあっているが、今日は流石に間に入らねばならない。皆、ギョッとして困っているからだ。
「マシェ、リュキ。一体何事ですか」
声を掛ければ妻がくるりとふりかえり、少しだけ潤んだ目のままかけて来る。
「オルどのぉー!兄者が、兄者がーー!」
「あーっ!オル団長んところ行くなんてずるい、ずるいー!!」
「リュキ?喧嘩ですか?」
「レ、レイ殿ぉー!マシェが、マシェがーー!」
リュキはリュキで自分の夫であるレイクリフの腕の中にスポンと収まったので、向こうは任せてしまおう。
やはり私は私の妻が一番可愛い。
「マシェ?どうしたんです?」
「わーーん!兄者がー!見て下さいコレェ!」
ばっ、と何故か履いているものすごく丈の短いスカートをたくし上げて、マシェは力説する。
黒の紐ですね、私もそれ気に入っていますが、他の皆が目のやり場に困っていますから、スカートは下ろしてしかもそんなに短いのは履かないで下さい。
「マシェ?どうしてそんなに短いスカートを履くんですか? 」
まず根本的な質問をすると、マシェはきょとんと可愛い顔で見上げてこう言った。
「我々が可愛いからです! 」
「成程、理解しました」
可愛いならばしょうがないです。確かに可愛いですね、見えるか見えないかの下着のラインというのは中々魅惑的ですが、今はモロ見えです、可愛いですね。
「それがどうして喧嘩に?」
「あっ!スカートの丈ではないんです、見て下さい、これですこれ!!」
「ん?」
黒い少し透けている下着ではなく、その下。太ももの辺りまで来ている長い靴下?中々セクシーですが、一体?
「兄者が!食い込み派だったんです!!」
「はい?」
理解できないのでもう少しマシェの訴えを聞きましょう。
「ニーソは絶対ストンです!ストンが良いんです!!見て下さい、兄者の太もも!ストンなのです!あれこそ私の追い求める完璧なニーソなのに!!兄者は!食い込み派だったんです!!」
なるほど分からん。
顔を上げてレイクリフの方を見るとリュキが訴えている。
「ニーソはこのちょっと盛り上がってるのが良いのに!マシェはストン派なんです!!マシェの太もも、見て下さい、あの完璧な食い込み!う、う、羨ましーーーーー!」
「ふむ」
レイクリフも分からんのだろう、少し目が泳いでいる。
つまり、二人はお互いの太ももが羨ましいと言い争っていただけ。本当に仲の良い双子だ。
「私は、マシェの足が一番可愛いと思います」
「ぴゃあ!」
リュキが主張する、食い込みはこれかとそっと撫でて見ると分かりやすく赤くなった。
「ふ、太もも太い子でも、だ、大丈夫? 」
「もちろん、とても……魅力的です。もっと良く見せてくれませんか?」
「うん!」
可愛いマシェ。これからたくさん啼かされるのにいつも喜んで首に飛びついて来る。
「ふ、太もも、貧弱な子でも、大丈夫……?」
「当然ですよ、リュキは全部素敵です」
「……嬉しい」
レイクリフとリュキの方も丸く収まったから、この場から撤収で良いだろう。
チラリとレイクリフを見れば軽く頷いた。
「では行きますよ、マシェ」
「はーい!」
そのまま抱き上げて、寝室へ向かおう、寝るには少し早いけれど、愛し合うにはちょうど良いだろう。
「人前で下着を出してる悪い子にはお仕置きをしなくてはいけませんし」
「ひゃっ?!」
今更、気がついたのか短いスカートを押さえてももう遅い。今夜も楽しい夜になりそうだ。
「馬鹿っていう方がバカなのだ!兄者のばかっ!」
今日も仲良く私の妻と妻の兄がじゃれあっているが、今日は流石に間に入らねばならない。皆、ギョッとして困っているからだ。
「マシェ、リュキ。一体何事ですか」
声を掛ければ妻がくるりとふりかえり、少しだけ潤んだ目のままかけて来る。
「オルどのぉー!兄者が、兄者がーー!」
「あーっ!オル団長んところ行くなんてずるい、ずるいー!!」
「リュキ?喧嘩ですか?」
「レ、レイ殿ぉー!マシェが、マシェがーー!」
リュキはリュキで自分の夫であるレイクリフの腕の中にスポンと収まったので、向こうは任せてしまおう。
やはり私は私の妻が一番可愛い。
「マシェ?どうしたんです?」
「わーーん!兄者がー!見て下さいコレェ!」
ばっ、と何故か履いているものすごく丈の短いスカートをたくし上げて、マシェは力説する。
黒の紐ですね、私もそれ気に入っていますが、他の皆が目のやり場に困っていますから、スカートは下ろしてしかもそんなに短いのは履かないで下さい。
「マシェ?どうしてそんなに短いスカートを履くんですか? 」
まず根本的な質問をすると、マシェはきょとんと可愛い顔で見上げてこう言った。
「我々が可愛いからです! 」
「成程、理解しました」
可愛いならばしょうがないです。確かに可愛いですね、見えるか見えないかの下着のラインというのは中々魅惑的ですが、今はモロ見えです、可愛いですね。
「それがどうして喧嘩に?」
「あっ!スカートの丈ではないんです、見て下さい、これですこれ!!」
「ん?」
黒い少し透けている下着ではなく、その下。太ももの辺りまで来ている長い靴下?中々セクシーですが、一体?
「兄者が!食い込み派だったんです!!」
「はい?」
理解できないのでもう少しマシェの訴えを聞きましょう。
「ニーソは絶対ストンです!ストンが良いんです!!見て下さい、兄者の太もも!ストンなのです!あれこそ私の追い求める完璧なニーソなのに!!兄者は!食い込み派だったんです!!」
なるほど分からん。
顔を上げてレイクリフの方を見るとリュキが訴えている。
「ニーソはこのちょっと盛り上がってるのが良いのに!マシェはストン派なんです!!マシェの太もも、見て下さい、あの完璧な食い込み!う、う、羨ましーーーーー!」
「ふむ」
レイクリフも分からんのだろう、少し目が泳いでいる。
つまり、二人はお互いの太ももが羨ましいと言い争っていただけ。本当に仲の良い双子だ。
「私は、マシェの足が一番可愛いと思います」
「ぴゃあ!」
リュキが主張する、食い込みはこれかとそっと撫でて見ると分かりやすく赤くなった。
「ふ、太もも太い子でも、だ、大丈夫? 」
「もちろん、とても……魅力的です。もっと良く見せてくれませんか?」
「うん!」
可愛いマシェ。これからたくさん啼かされるのにいつも喜んで首に飛びついて来る。
「ふ、太もも、貧弱な子でも、大丈夫……?」
「当然ですよ、リュキは全部素敵です」
「……嬉しい」
レイクリフとリュキの方も丸く収まったから、この場から撤収で良いだろう。
チラリとレイクリフを見れば軽く頷いた。
「では行きますよ、マシェ」
「はーい!」
そのまま抱き上げて、寝室へ向かおう、寝るには少し早いけれど、愛し合うにはちょうど良いだろう。
「人前で下着を出してる悪い子にはお仕置きをしなくてはいけませんし」
「ひゃっ?!」
今更、気がついたのか短いスカートを押さえてももう遅い。今夜も楽しい夜になりそうだ。
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