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56 双子故に……。
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私とマシェの間には強い共感力がある。少し離れた所にいても何となく感覚を共有してしまうのだ。もし、私が手を切ったらマシェも同時に痛みを感じるだろう。怪我なんかしてないのに。その辺は双子の神秘だな。
「何だかウェスとイースはいい感じだね」
「ええ、友人としてウマが合ってましたしね。体の相性さえ良ければ楽しく暮らしていけるのではないでしょうか?」
夜、コテージに帰ってきてレイ殿と話し合う。今日一日はウェスとイースの監視をしてしまった。決して覗きではない!
「なんかさぁ、手が触っただけでも赤くなっちゃって……凄いね」
少女チックだなぁ~。ぽわーんと思い出していると、レイ殿の指先が伸びてきてちょこんと私の指先に触れる。
「っ?」
「ドキドキ、しませんか? 」
「え、えーと? 」
そりゃちょっとドキッとしたけれど、それよりもお綺麗なレイ殿の顔が近くにある方がドキドキしますけど?!何だろうこのドキドキは。ドキドキ、ドキドキ……わ、私はそんなにレイ殿のことが好きーー……じゃない、これ!私だけのドキドキじゃないよ!?
「あ、あうっ! 」
「リュキ?!」
二人分のドキドキの負荷が心臓にかかると息苦しさを覚える。きっとマシェはもっともっとドキドキしてるはずだ。一体マシェに何があったんだ?!
さっきまで一緒だった。そしてマシェとオル団長は少し離れたコテージに、私とレイ殿はこっちのコテージに入ったのに??オル団長がついてるから滅多なことは起きないはずだけれど、何なんだ……??
「し、心臓がドキドキして、痛いくらいです……マシェに、マシェに何かあったに違いない」
「マシェ……団長と一緒で……ああ、そうか」
「レイ殿?何かご存知なんですか……? 」
この痛いほどのドキドキは何?
「大丈夫、です。団長が一緒だから、ね」
「う、うん……」
そうだ、頼れる団長が一緒なら、大丈夫のはずなんだ。でもドキドキは治らないまま、次のステージへ進んでいく。
「あ、ひゃあ♡」
「リュキ? 」
突然、何も触れてもいないのに、ビリッと強い感覚が流れた。
「な、なに、これ……ひぃっ♡」
「……」
こ、これは強すぎる、強すぎるけど……き、気持ちいい……っ!誰かに弄られてる、前を!しかも
「うきゅん♡」
う、後ろもーー!体が跳ねる、どうしたらいい?どうしたら!
「リュキ」
「ああん……」
混乱した挙句差し出された腕にしがみついた。
「レイ、どの、レイどのぉ……ヘン、変なんです……何か、何もないのに、や、やだ、何か入ってくるぅーー♡」
「くそっ!生殺しだっ!! 」
レイ殿は余り大声を出す人ではないけれど、何かに向かって吼えた。そしてそこまでいくと、マシェに何が起きているか流石の私でも分かってしまった。
「マ、マシェがぁ……大人の階段を登ったぁあーーーっ!」
「ちょっと恨みますよー!団長ぉーー!」
レイ殿にしっかりしがみついたままで私は気を失ってしまった。多分そのタイミングでマシェがイったんだろう……何てこったい、双子恐ろしい。
次の日、寝不足らしいレイ殿と複雑な気持ちの私が団長とマシェに会えたのは午後からで、マシェはいつも以上にオル団長に甘えて抱っこされてるし、オル団長もとてもにこにこ上機嫌でイチャイチャの極地にいた。
「しゅごかった♡」
ちょっとマシェを恨んだ。
「何だかウェスとイースはいい感じだね」
「ええ、友人としてウマが合ってましたしね。体の相性さえ良ければ楽しく暮らしていけるのではないでしょうか?」
夜、コテージに帰ってきてレイ殿と話し合う。今日一日はウェスとイースの監視をしてしまった。決して覗きではない!
「なんかさぁ、手が触っただけでも赤くなっちゃって……凄いね」
少女チックだなぁ~。ぽわーんと思い出していると、レイ殿の指先が伸びてきてちょこんと私の指先に触れる。
「っ?」
「ドキドキ、しませんか? 」
「え、えーと? 」
そりゃちょっとドキッとしたけれど、それよりもお綺麗なレイ殿の顔が近くにある方がドキドキしますけど?!何だろうこのドキドキは。ドキドキ、ドキドキ……わ、私はそんなにレイ殿のことが好きーー……じゃない、これ!私だけのドキドキじゃないよ!?
「あ、あうっ! 」
「リュキ?!」
二人分のドキドキの負荷が心臓にかかると息苦しさを覚える。きっとマシェはもっともっとドキドキしてるはずだ。一体マシェに何があったんだ?!
さっきまで一緒だった。そしてマシェとオル団長は少し離れたコテージに、私とレイ殿はこっちのコテージに入ったのに??オル団長がついてるから滅多なことは起きないはずだけれど、何なんだ……??
「し、心臓がドキドキして、痛いくらいです……マシェに、マシェに何かあったに違いない」
「マシェ……団長と一緒で……ああ、そうか」
「レイ殿?何かご存知なんですか……? 」
この痛いほどのドキドキは何?
「大丈夫、です。団長が一緒だから、ね」
「う、うん……」
そうだ、頼れる団長が一緒なら、大丈夫のはずなんだ。でもドキドキは治らないまま、次のステージへ進んでいく。
「あ、ひゃあ♡」
「リュキ? 」
突然、何も触れてもいないのに、ビリッと強い感覚が流れた。
「な、なに、これ……ひぃっ♡」
「……」
こ、これは強すぎる、強すぎるけど……き、気持ちいい……っ!誰かに弄られてる、前を!しかも
「うきゅん♡」
う、後ろもーー!体が跳ねる、どうしたらいい?どうしたら!
「リュキ」
「ああん……」
混乱した挙句差し出された腕にしがみついた。
「レイ、どの、レイどのぉ……ヘン、変なんです……何か、何もないのに、や、やだ、何か入ってくるぅーー♡」
「くそっ!生殺しだっ!! 」
レイ殿は余り大声を出す人ではないけれど、何かに向かって吼えた。そしてそこまでいくと、マシェに何が起きているか流石の私でも分かってしまった。
「マ、マシェがぁ……大人の階段を登ったぁあーーーっ!」
「ちょっと恨みますよー!団長ぉーー!」
レイ殿にしっかりしがみついたままで私は気を失ってしまった。多分そのタイミングでマシェがイったんだろう……何てこったい、双子恐ろしい。
次の日、寝不足らしいレイ殿と複雑な気持ちの私が団長とマシェに会えたのは午後からで、マシェはいつも以上にオル団長に甘えて抱っこされてるし、オル団長もとてもにこにこ上機嫌でイチャイチャの極地にいた。
「しゅごかった♡」
ちょっとマシェを恨んだ。
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