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お城で居候
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ぞろぞろと王宮にやって来た。この環境にいるとルイーゼになってしまう。気をつけなくては・・・・
わたしの為に用意された部屋は、馴染み深く・・・・なんというか素の自分になりそうな部屋だった。
紹介された部屋付きの侍女も、よく教育されているし・・・・・
美味しくて美容にいい食事を取り、侍女に磨かれたわたくしは、自分でも驚く程、綺麗になった。
図書館で魔法についての本を読み、庭で練習した。
この前、競技会で火花で相手を追い詰めている時にちらっと思ったのは、これを綺麗に演出して見せるとお金になるのではないかと、言う事だ。
杖は魔法に必要ないが、わたくしの場合、演出として木の枝を持てば舞台映えするのではないか?!
庭師に頼んで剪定した枝を貰って、それを使って火花ではなく花びらを出す練習を始めた。
火花のように、ばちばちと固い花びらが出てしまう。風に舞う花びらのあの感じ・・・・うーーーん、柔らかくなったが、花びらの形が・・・・ただの長方形だ・・・・・・練習・・・・・花びらだよ・・・・
さて、ダンスの練習の時間だ。御一行様四人のうち、手のすいた人が練習相手になってくれる。
前世は、ほとんどダンスをする事がなかったが、わたくしはダンスが好きだった。今世も好きなようだ。練習するのはとても楽しい。
夜会のドレスは好きなのを作っていいと言う事で、紹介された職人から一人選んで、注文した。
そして今日は皆さんが四人揃ってやって来て、隣国の王族について教えて貰った。
貴族なんてものは、皆それなりに教育されている。身分によって要求されるものが違うがそれぞれが役割に従って動いているだけだ。
でも、今回は好きにしてやろうと思う。それくらいは・・・・・ダメだったら逃げれいいのだ。
届けられたドレスは、予想よりいい仕立てだった。装身具を使わない前提でデザインしたので、首も腕も覆われているのだが、全体にわたくしの体に吸い付くようにぴたりとしてる。それでいて動きを妨げない。
髪に飾るのは庭から調達する薔薇だ。魔法で加工して色をわたくしの目と同じ紫にしてある。銀色の髪に飾るとそれぞれを引き立てる。
どんな髪型がいいか侍女に相談している所にハリーがやって来た。
応対にして侍女が、少し押し問答をしたようだが、
「すまん、取り込み中だという事だか・・・・」と声が途切れた。
「どうかしたんですか?」と聞くと、はっとなって動き出して、
「いや、なんでもない・・・・その・・・隣国の王族がやって来たのだが・・・・顔を合わせない方がいい。それで夜会までは不自由で申し訳ないが、部屋から出ないでくれと言いに来たのだ」
「承知しました」
「なにか欲しいものがあれば遠慮なく言ってくれ、届けさせる。それとドレスに会う装身具を・・・・」
「あぁそれは必要ありません。装身具を使わないデザインですし・・・・考えがありますので」と答えると
「わかった。それでは」と帰って行った。
部屋で魔法の練習をしていればいいから、不満はない。
ドレスを脱いだわたくしは、普段着を着て髪を自分でまとめると、花びらをふりまく魔法の練習を始めた。
わたしの為に用意された部屋は、馴染み深く・・・・なんというか素の自分になりそうな部屋だった。
紹介された部屋付きの侍女も、よく教育されているし・・・・・
美味しくて美容にいい食事を取り、侍女に磨かれたわたくしは、自分でも驚く程、綺麗になった。
図書館で魔法についての本を読み、庭で練習した。
この前、競技会で火花で相手を追い詰めている時にちらっと思ったのは、これを綺麗に演出して見せるとお金になるのではないかと、言う事だ。
杖は魔法に必要ないが、わたくしの場合、演出として木の枝を持てば舞台映えするのではないか?!
庭師に頼んで剪定した枝を貰って、それを使って火花ではなく花びらを出す練習を始めた。
火花のように、ばちばちと固い花びらが出てしまう。風に舞う花びらのあの感じ・・・・うーーーん、柔らかくなったが、花びらの形が・・・・ただの長方形だ・・・・・・練習・・・・・花びらだよ・・・・
さて、ダンスの練習の時間だ。御一行様四人のうち、手のすいた人が練習相手になってくれる。
前世は、ほとんどダンスをする事がなかったが、わたくしはダンスが好きだった。今世も好きなようだ。練習するのはとても楽しい。
夜会のドレスは好きなのを作っていいと言う事で、紹介された職人から一人選んで、注文した。
そして今日は皆さんが四人揃ってやって来て、隣国の王族について教えて貰った。
貴族なんてものは、皆それなりに教育されている。身分によって要求されるものが違うがそれぞれが役割に従って動いているだけだ。
でも、今回は好きにしてやろうと思う。それくらいは・・・・・ダメだったら逃げれいいのだ。
届けられたドレスは、予想よりいい仕立てだった。装身具を使わない前提でデザインしたので、首も腕も覆われているのだが、全体にわたくしの体に吸い付くようにぴたりとしてる。それでいて動きを妨げない。
髪に飾るのは庭から調達する薔薇だ。魔法で加工して色をわたくしの目と同じ紫にしてある。銀色の髪に飾るとそれぞれを引き立てる。
どんな髪型がいいか侍女に相談している所にハリーがやって来た。
応対にして侍女が、少し押し問答をしたようだが、
「すまん、取り込み中だという事だか・・・・」と声が途切れた。
「どうかしたんですか?」と聞くと、はっとなって動き出して、
「いや、なんでもない・・・・その・・・隣国の王族がやって来たのだが・・・・顔を合わせない方がいい。それで夜会までは不自由で申し訳ないが、部屋から出ないでくれと言いに来たのだ」
「承知しました」
「なにか欲しいものがあれば遠慮なく言ってくれ、届けさせる。それとドレスに会う装身具を・・・・」
「あぁそれは必要ありません。装身具を使わないデザインですし・・・・考えがありますので」と答えると
「わかった。それでは」と帰って行った。
部屋で魔法の練習をしていればいいから、不満はない。
ドレスを脱いだわたくしは、普段着を着て髪を自分でまとめると、花びらをふりまく魔法の練習を始めた。
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