13 / 25
ラムと話し合う
しおりを挟む
俺はラムと一晩じっくり話した。今世の事、伯爵家の生活がどんなだったかを話したのだが、あの冷静なラムが怒るという貴重な所を見たのだ。
今の俺たちは同い年ではあるが、総合すると人間歴はラムのほうがずっと長い。前世では俺より長生きだし、今世でだって生まれた時から赤子の時から記憶があるようだし、俺のように死にかけてから思い出したようなアホとは違うのだ。
おまけに名前も前世と同じバートラムだし・・・・俺は恐る恐るラムに確かめた。
「ねぇ、もしかして自分の名前自分でつけた?」
ラムはふっと笑うと
「まさか、偶然ですよ」
夜が明ける頃には、俺たちは昔のような関係に戻っていた。俺はそうならないように努力したが、
「俺、よく考えたらラムに甘えてばかりいたなって、反省してるんだ」
「おや、リック成長してますね。感動してますよ」
「いや、ほんと悪かった」
そう、俺は前世のように面倒をみてもらう関係になってしまった。
「ふっふっふ。これからはずっと一緒だから、先の話をしよう」
「先ず伯爵家に復讐だな。金も取り返す。リックは平民だから余計にひどい話になるな。まぁやり方としては王子のうちの誰かと手を組んでもいいし、俺も一応隣国の公爵家の三男だ。力はある。カナール商会を利用しても良い」
「俺は復讐もしたいけど、人間を見たい。王子三人の争いを見たい。この場合は国王夫妻も参戦だよね。それを見たい」
「それなら王宮に入る必要があるかな。そこの所はこれから詰めよう。先ず伯爵家で遊ぼうか」
「うん」
「リックはどうして『魔力なし』でいるんだ?」
「いやぁ、なんていうか、あからさまに下に見てくる人間を観察するのがおもしろくて」
「そりゃ勉強熱心」とラムが棒読みするから
「だけど、魔力関係なく笑い合える人も増えたし、伯爵家が無くなれば俺のこだわりも消えると思う。俺自身魔力のあるなしとか気にならないし・・・・・確かに俺、前世でラムに守ってもらって、魔法にだけ目を向けていて・・・・・」
ラムは笑顔でうなづくと
「うん、先ず伯爵家からだね」
「あぁ名誉を奪う。金を奪う。いや返して貰う。つぶしてやる」
今の俺たちは同い年ではあるが、総合すると人間歴はラムのほうがずっと長い。前世では俺より長生きだし、今世でだって生まれた時から赤子の時から記憶があるようだし、俺のように死にかけてから思い出したようなアホとは違うのだ。
おまけに名前も前世と同じバートラムだし・・・・俺は恐る恐るラムに確かめた。
「ねぇ、もしかして自分の名前自分でつけた?」
ラムはふっと笑うと
「まさか、偶然ですよ」
夜が明ける頃には、俺たちは昔のような関係に戻っていた。俺はそうならないように努力したが、
「俺、よく考えたらラムに甘えてばかりいたなって、反省してるんだ」
「おや、リック成長してますね。感動してますよ」
「いや、ほんと悪かった」
そう、俺は前世のように面倒をみてもらう関係になってしまった。
「ふっふっふ。これからはずっと一緒だから、先の話をしよう」
「先ず伯爵家に復讐だな。金も取り返す。リックは平民だから余計にひどい話になるな。まぁやり方としては王子のうちの誰かと手を組んでもいいし、俺も一応隣国の公爵家の三男だ。力はある。カナール商会を利用しても良い」
「俺は復讐もしたいけど、人間を見たい。王子三人の争いを見たい。この場合は国王夫妻も参戦だよね。それを見たい」
「それなら王宮に入る必要があるかな。そこの所はこれから詰めよう。先ず伯爵家で遊ぼうか」
「うん」
「リックはどうして『魔力なし』でいるんだ?」
「いやぁ、なんていうか、あからさまに下に見てくる人間を観察するのがおもしろくて」
「そりゃ勉強熱心」とラムが棒読みするから
「だけど、魔力関係なく笑い合える人も増えたし、伯爵家が無くなれば俺のこだわりも消えると思う。俺自身魔力のあるなしとか気にならないし・・・・・確かに俺、前世でラムに守ってもらって、魔法にだけ目を向けていて・・・・・」
ラムは笑顔でうなづくと
「うん、先ず伯爵家からだね」
「あぁ名誉を奪う。金を奪う。いや返して貰う。つぶしてやる」
11
お気に入りに追加
70
あなたにおすすめの小説
君のことなんてもう知らない
ぽぽ
BL
早乙女琥珀は幼馴染の佐伯慶也に毎日のように告白しては振られてしまう。
告白をOKする素振りも見せず、軽く琥珀をあしらう慶也に憤りを覚えていた。
だがある日、琥珀は記憶喪失になってしまい、慶也の記憶を失ってしまう。
今まで自分のことをあしらってきた慶也のことを忘れて、他の人と恋を始めようとするが…
「お前なんて知らないから」
新訳 美女と野獣 〜獣人と少年の物語〜
若目
BL
いまはすっかり財政難となった商家マルシャン家は父シャルル、長兄ジャンティー、長女アヴァール、次女リュゼの4人家族。
妹たちが経済状況を顧みずに贅沢三昧するなか、一家はジャンティーの頑張りによってなんとか暮らしていた。
ある日、父が商用で出かける際に、何か欲しいものはないかと聞かれて、ジャンティーは一輪の薔薇をねだる。
しかし、帰る途中で父は道に迷ってしまう。
父があてもなく歩いていると、偶然、美しく奇妙な古城に辿り着く。
父はそこで、庭に薔薇の木で作られた生垣を見つけた。
ジャンティーとの約束を思い出した父が薔薇を一輪摘むと、彼の前に怒り狂った様子の野獣が現れ、「親切にしてやったのに、厚かましくも薔薇まで盗むとは」と吠えかかる。
野獣は父に死をもって償うように迫るが、薔薇が土産であったことを知ると、代わりに子どもを差し出すように要求してきて…
そこから、ジャンティーの運命が大きく変わり出す。
童話の「美女と野獣」パロのBLです
副会長様は平凡を望む
慎
BL
全ての元凶は毬藻頭の彼の転入でした。
ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー
『生徒会長を以前の姿に更生させてほしい』
…は?
「え、無理です」
丁重にお断りしたところ、理事長に泣きつかれました。
王道学園のモブ
四季織
BL
王道学園に転生した俺が出会ったのは、寡黙書記の先輩だった。
私立白鳳学園。山の上のこの学園は、政財界、文化界を担う子息達が通う超名門校で、特に、有名なのは生徒会だった。
そう、俺、小坂威(おさかたける)は王道学園BLゲームの世界に転生してしまったんだ。もちろんゲームに登場しない、名前も見た目も平凡なモブとして。
弟は僕の名前を知らないらしい。
いちの瀬
BL
ずっと、居ないものとして扱われてきた。
父にも、母にも、弟にさえも。
そう思っていたけど、まず弟は僕の存在を知らなかったみたいだ。
シリアスかと思いきやガチガチのただのほのぼの男子高校生の戯れです。
BLなのかもわからないような男子高校生のふざけあいが苦手な方はご遠慮ください。
箱庭
エウラ
BL
とある事故で異世界転生した主人公と、彼を番い認定した異世界人の話。
受けの主人公はポジティブでくよくよしないタイプです。呑気でマイペース。
攻めの異世界人はそこそこクールで強い人。受けを溺愛して囲っちゃうタイプです。
一応主人公視点と異世界人視点、最後に主人公視点で二人のその後の三話で終わる予定です。
↑スミマセン。三話で終わらなかったです。もうしばらくお付き合い下さいませ。
R15は保険。特に戦闘シーンとかなく、ほのぼのです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる