王妃はわたくしですよ

10 確かにそうだけど

部屋にはいるとパメラはジュディに向かって

「それでは、さっそくお風呂に入りましょう。ジュディ様はお手入れが必要です。本来ならば侍女が二人、三人でことに当たりますが、わたくしが一人で致します。

ジュディ様がすることはなにもありません。いいですね。わたくしに身をゆだねて下さい」

そういうとジュディの服を脱がし始めた。

「そういうのは」と慌てて服を押さえるジュディの手をバシっと叩くと

「身をゆだねて下さい」と言うと優雅に有無を言わさずジュディの服を剥ぎ取った。


すでに準備ができて程よく暖かい浴室で、ジュディは生まれて初めて他人に体を洗われて拭かれた。

居間に戻ると脱ぎ捨てた服はなぜか片付いていた。

変わった椅子だなと思っていた椅子に寝かされると、パメラはマッサージを始めた。


「痛、痛い、痛いです！」とジュディがおもわず言うと

「えぇここは痛いでしょうね。詰まってますもの・・・これを流せば・・・楽になります。我慢して下さい」


「あっ、痛！」とジュディが言ってもパメラの手が緩むことはなかった。

お風呂のあとだが、ジュディは、また汗をかいた。


「はい、汗を流しましょう」とパメラに言われてもう一度入浴して、ジュデイはもう一度マッサージ台に寝かされた。

今度のマッサージは気持ちよく、ジュディはいつのまにか眠ってしまった。


「ジュディ様、起きてください」と優しくささやく声がした。肩をそっと叩かれている。

ばっと目が覚めた。一瞬戸惑ったが、パメラを見て、ジュディは自分が眠っていたことに気づいた。

そして、すっきり爽やかだ。

「まだ夕方ですよ。軽く夕食を召し上がって貰おうと思いまして」とパメラは言うと

「ここの身支度は気軽にご自分でどうぞ。お食事がすんだらベルを鳴らして下さい」とパメラは出て行った。


パメラさん、凄い。これが行き届いているってことかな？と思いながら、ジュディはガウンを羽織ると椅子に座った。

本を読みながらと思ったが、せっかくのお料理をじっくり味わいましょうと思い、ゆっくりと口に運んだ。

あんだけ食べたのに、美味しい。もしかしてマッサージのおかげ？

どうなんだろうと思いながら、食べ終わるとベルを鳴らした。


「召し上がりました？」とパメラがポットとカップの乗った盆を持って入って来た。

「もう、夜ですのでハーブティを用意しました。追加のお湯はいつでもお持ちしますので、ベルを鳴らして下さい」

と言いながら、盆をテーブルに置くと

「それでは、お休みなさいませ」と部屋を出て行った。