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25 助かった ルーク目線
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久しぶりのフェルナンドはやはり、優しかった。僕に向かって
「お土産があるんだ。部屋に入っていいかい?」そう言った。
「もちろん」そう言うと、僕はフェルナンドを部屋に入れた。
「えー、ここが君の部屋か」そう言いながら、フェルナンドは部屋をちょっと見て、僕を見て
「ただいま」と言った。
「おかえり」と言って、僕は我慢しきれずにフェルナンドに抱きついた。
ちょっとびっくりしたようだったけど、フェルナンドも僕を抱きしめてくれた。
それから
「ほんとにお土産があるんだ」、そう言って、お菓子の包みを出した。
僕は、何気ない様を装って言った。
「街を歩いていたら、何か治療院の看板を見たんだ。僕が、少し治癒できる事は知ってるでしょう。僕は、あそこで働ける?」
「はっきり言うとね、君の治癒魔法は常識外れに優れている。王宮で保護するレベルだ」
僕は言葉もなくフェルナンドを見た。頭の中にフェルナンドの言葉が木霊する。
「王宮で保護するレベル」・・・・・
「俺は、君を守る為に、はっきり言おうと思っていた。君の能力はずば抜けていて、誰もが欲しがる能力だ。君も隠しているから黙っていたけど、いつか誰かが気づく。その前に俺が守ろうと。この腕で守ろうと思っていた。
俺に君を守らせてくれ、決して利用しようと思っているわけではない。そこは信じて欲しい。
俺の方から全部話すね。
俺は王族の1人だ。さっきの男はマーシャル。あれは王子だ。ローレンスも王宮の人間だ。あの魔獣の襲撃のとき、矢に付与してくれただろう。あの矢の付与が普通じゃなかった。俺は気がつかなかったけど、浄化の魔法がかかっている」
「浄化?それって神子の?」
「そうその能力だ。だからもしかしたら君は逃げ出した神子ではないかい?今神殿が君を探している。俺は君を守りたい。
君を最初に見た時から惹かれている。だから、君の護衛ができるように、手を回した。最初は君の能力は知らなかった。だけどの森で鎧熊を倒したときに、けが人をあっという間に直しただろう。だから気がついた。
君は俺が秘密を漏らすかも知れないのに、怪我人を助ける選択をした。そんな、君にますます惹かれた。あの神殿から逃げると言うのは嫌なことがあったのかな?」
僕は答えた。
「はい。殺されそうになったので逃げました。助けてくれる仲間もいましたし。彼らの協力で。
僕は人が死んだりするのを見たくはないです。あの魔獣の襲撃は怖かったけど、僕の能力が助けになったのなら、それはそれで良いことだと思いますし・・・・・これからも協力はします。・・・・・だけど王宮とか神殿とかは、いやです」
僕がそう言うと、フェルナンドは僕を一瞬、抱きしめた。
僕はフェルナンドの家に引っ越すことになった。これはなんだかよくわからないんだ。何か言われてうんうんってうなずいてたら引っ越すことになっていた。
大して荷物もないし、そのまま、部屋の荷物を全部、僕の収納に入れて、そのままフェルナンドの家に向かった。
「お土産があるんだ。部屋に入っていいかい?」そう言った。
「もちろん」そう言うと、僕はフェルナンドを部屋に入れた。
「えー、ここが君の部屋か」そう言いながら、フェルナンドは部屋をちょっと見て、僕を見て
「ただいま」と言った。
「おかえり」と言って、僕は我慢しきれずにフェルナンドに抱きついた。
ちょっとびっくりしたようだったけど、フェルナンドも僕を抱きしめてくれた。
それから
「ほんとにお土産があるんだ」、そう言って、お菓子の包みを出した。
僕は、何気ない様を装って言った。
「街を歩いていたら、何か治療院の看板を見たんだ。僕が、少し治癒できる事は知ってるでしょう。僕は、あそこで働ける?」
「はっきり言うとね、君の治癒魔法は常識外れに優れている。王宮で保護するレベルだ」
僕は言葉もなくフェルナンドを見た。頭の中にフェルナンドの言葉が木霊する。
「王宮で保護するレベル」・・・・・
「俺は、君を守る為に、はっきり言おうと思っていた。君の能力はずば抜けていて、誰もが欲しがる能力だ。君も隠しているから黙っていたけど、いつか誰かが気づく。その前に俺が守ろうと。この腕で守ろうと思っていた。
俺に君を守らせてくれ、決して利用しようと思っているわけではない。そこは信じて欲しい。
俺の方から全部話すね。
俺は王族の1人だ。さっきの男はマーシャル。あれは王子だ。ローレンスも王宮の人間だ。あの魔獣の襲撃のとき、矢に付与してくれただろう。あの矢の付与が普通じゃなかった。俺は気がつかなかったけど、浄化の魔法がかかっている」
「浄化?それって神子の?」
「そうその能力だ。だからもしかしたら君は逃げ出した神子ではないかい?今神殿が君を探している。俺は君を守りたい。
君を最初に見た時から惹かれている。だから、君の護衛ができるように、手を回した。最初は君の能力は知らなかった。だけどの森で鎧熊を倒したときに、けが人をあっという間に直しただろう。だから気がついた。
君は俺が秘密を漏らすかも知れないのに、怪我人を助ける選択をした。そんな、君にますます惹かれた。あの神殿から逃げると言うのは嫌なことがあったのかな?」
僕は答えた。
「はい。殺されそうになったので逃げました。助けてくれる仲間もいましたし。彼らの協力で。
僕は人が死んだりするのを見たくはないです。あの魔獣の襲撃は怖かったけど、僕の能力が助けになったのなら、それはそれで良いことだと思いますし・・・・・これからも協力はします。・・・・・だけど王宮とか神殿とかは、いやです」
僕がそう言うと、フェルナンドは僕を一瞬、抱きしめた。
僕はフェルナンドの家に引っ越すことになった。これはなんだかよくわからないんだ。何か言われてうんうんってうなずいてたら引っ越すことになっていた。
大して荷物もないし、そのまま、部屋の荷物を全部、僕の収納に入れて、そのままフェルナンドの家に向かった。
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