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05 余分は冷遇される
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「素晴らしいです。神子様。そのまま的に投げつけて下さい」と水のかたまりが地面に落ちた。
「あぁ、少しお疲れのようですね」と言う魔法士の言葉を受けて王子様が
「そうだ、神子はがんばりすぎだ」と言うとテントの方へ手をとって連れて行く。
オオヤナギはその後に続いた。
テントのなかに座って、お茶を飲んでいるミツルギを見ていた王子様が言い出した。
「そうであった。今日は神子の為に菓子を焼くよう、手配していたんだ。オオヤナギ急いでとって来てくれ」
「かしこまりました」とオオヤナギは返事すると、ドタバタ歩いて行った。
「ハロルド、僕の為にわざわざありがとうございます」と神子が笑いかけると
「菓子でそんな可愛い顔をして貰えるなら、いくらでも」
「ありがとうございます」と神子は下から、ハロルドを見上げた。
オオヤナギは今日はどれくらい歩くのだろうと既に足が重かった。
前に取りに行った時は、神子の居室にすでに届けたと言われ、そちらに向かうと神子と王子様がお茶する予定の庭のあずまやに届けたと言われた。
オオヤナギがあずまやに到着した時には、二人はお茶を楽しんでおりぐずぐずするなと、王子に叱られた。
ふいに小石が背中に当たった「ねぇ君って神子様と一緒に来た余分なんだって」と話しかけられた。鑑定の日に迎えに来た神官見習いだ。
「あぁそうだ」
「神子様の優しさにつけこんで、そばをうろちょろしてるそうだね。僕だったら恥ずかしくてここにいられないけどね」
そういうと彼は去って行った。
そういううわさになっているのかとオオヤナギは思った。驚きはしなかった。ミツルギのやることだ。
王宮の厨房に行くと菓子は神殿に届けたと言われた。
「はい」と頭を下げて出て行くオオヤナギを、みなはにやにや笑いながら見送った。
オオヤナギが神殿に戻って歩いていると、神官見習いが何人か出て来て
「神子様をさんざんいじめたそうじゃないか」と言いながらオオヤナギを殴った。
それから引きずって植え込みの後ろに連れて行った。
皆で殴り意識を失ったオオヤナギを放置すると去って行った。
雨に打たれてオオヤナギの意識が戻った。
生きてたと最初に思った。それから、いくらミツルギの体でも怪我するよね・・・・
治癒って自分に使えるのかなと、試しに手の平を脇腹に当てて魔力を流した。
おもわず「あっ」と声が出た。痛みが消えたのだ。
歩けるように足首や膝を治すとのろのろ歩いて部屋に戻った。
傷をシャワーで洗うとベッドに倒れ込んだ。
翌日、ノックの音で目が覚めたが起き上がれなかった。
ドアが開いてブラウン神官が入って来た。
「その顔は・・・・・」
オオヤナギはなにも言わなかった。神子の差金だと思います。なんて言えるわけがない。
だから黙っていた。
ブラウン神官長は、オオヤナギの頬に手を当てると魔力を流した。
「これでいいでしょう。今日と明日は休んでいいです。それはそうとオオヤナギ、あなた給金は貰ってますか?休みは?」
黙って首を振った。
「それは失礼しました。いくら余分でも働いてますね。給金がでます。二週間に一度支給されます。いままでの分も渡すよう手配しましょう。休みは五日働いたら一日休みです。休みは申請すれば外に出ていいですよ。つい忘れていて・・・・それでは・・・食事はわたしが持って来ましょう」
そういうとブラウン神官は出て行った。
オオヤナギはもう一度眠った。
「あぁ、少しお疲れのようですね」と言う魔法士の言葉を受けて王子様が
「そうだ、神子はがんばりすぎだ」と言うとテントの方へ手をとって連れて行く。
オオヤナギはその後に続いた。
テントのなかに座って、お茶を飲んでいるミツルギを見ていた王子様が言い出した。
「そうであった。今日は神子の為に菓子を焼くよう、手配していたんだ。オオヤナギ急いでとって来てくれ」
「かしこまりました」とオオヤナギは返事すると、ドタバタ歩いて行った。
「ハロルド、僕の為にわざわざありがとうございます」と神子が笑いかけると
「菓子でそんな可愛い顔をして貰えるなら、いくらでも」
「ありがとうございます」と神子は下から、ハロルドを見上げた。
オオヤナギは今日はどれくらい歩くのだろうと既に足が重かった。
前に取りに行った時は、神子の居室にすでに届けたと言われ、そちらに向かうと神子と王子様がお茶する予定の庭のあずまやに届けたと言われた。
オオヤナギがあずまやに到着した時には、二人はお茶を楽しんでおりぐずぐずするなと、王子に叱られた。
ふいに小石が背中に当たった「ねぇ君って神子様と一緒に来た余分なんだって」と話しかけられた。鑑定の日に迎えに来た神官見習いだ。
「あぁそうだ」
「神子様の優しさにつけこんで、そばをうろちょろしてるそうだね。僕だったら恥ずかしくてここにいられないけどね」
そういうと彼は去って行った。
そういううわさになっているのかとオオヤナギは思った。驚きはしなかった。ミツルギのやることだ。
王宮の厨房に行くと菓子は神殿に届けたと言われた。
「はい」と頭を下げて出て行くオオヤナギを、みなはにやにや笑いながら見送った。
オオヤナギが神殿に戻って歩いていると、神官見習いが何人か出て来て
「神子様をさんざんいじめたそうじゃないか」と言いながらオオヤナギを殴った。
それから引きずって植え込みの後ろに連れて行った。
皆で殴り意識を失ったオオヤナギを放置すると去って行った。
雨に打たれてオオヤナギの意識が戻った。
生きてたと最初に思った。それから、いくらミツルギの体でも怪我するよね・・・・
治癒って自分に使えるのかなと、試しに手の平を脇腹に当てて魔力を流した。
おもわず「あっ」と声が出た。痛みが消えたのだ。
歩けるように足首や膝を治すとのろのろ歩いて部屋に戻った。
傷をシャワーで洗うとベッドに倒れ込んだ。
翌日、ノックの音で目が覚めたが起き上がれなかった。
ドアが開いてブラウン神官が入って来た。
「その顔は・・・・・」
オオヤナギはなにも言わなかった。神子の差金だと思います。なんて言えるわけがない。
だから黙っていた。
ブラウン神官長は、オオヤナギの頬に手を当てると魔力を流した。
「これでいいでしょう。今日と明日は休んでいいです。それはそうとオオヤナギ、あなた給金は貰ってますか?休みは?」
黙って首を振った。
「それは失礼しました。いくら余分でも働いてますね。給金がでます。二週間に一度支給されます。いままでの分も渡すよう手配しましょう。休みは五日働いたら一日休みです。休みは申請すれば外に出ていいですよ。つい忘れていて・・・・それでは・・・食事はわたしが持って来ましょう」
そういうとブラウン神官は出て行った。
オオヤナギはもう一度眠った。
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