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襲撃させたのは私だ

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あんなこわい物が村の中に出たのだ、一人でいる聖女を心配して誰かが出てくれるかとちょっとだけ期待して待ったいた。

誰も来なかった。

私が戻ると大騒ぎしていた。なにがあったのかと聞くと、魔物が出たと言っている。

怪我人が教会にいると聞いて行ってみた。私を見ても誰もなにも言わない。

「私が一人で浄化している間になにがあったの?」とブリュンバードに聞くと

「村に魔物がでたんだ。大変だった。怪我人がでてマチルダとエリシアが治療したんだが、魔力が切れて倒れたんだ。治癒魔法は大変だから」

「怪我人は治ったの?」

「まさか、聞いていたのか?治癒魔法は魔力がいるし、むずかしいのだ。さいわい血を止められたから命が助かった。二人がいて良かった」

あっそう。と思った私は、怪我人を見たいと言うとそこにいた護衛に案内させて様子を見に行った。

腕を爪で引っかかれた男。飛びかかられて肩を引っかかれた男など、十人程がベッドに横になっていたが、確かに命に別状がないようなので、よしとした。

私のせいなのは確かだから、死なれるのは嫌だったし、手足が残っていてよかった。


その夜、私の所に食事が来なかったので自分で取りに行った。


翌日、怪我人を村に残し、出発した。

次の村も浄化に行くのは私一人だけだった。護衛を要求したが断られた。全員が教会に閉じこもって私が浄化を終えるのを待っていた。

畑の端まで歩くと、視線を感じた。だんだん近づいて来る。敵意を感じなかったので、その場で待った。

「私らは『森の民』だ。魔族と人族の間に生まれた者の末裔だ。おまえがこのあたりを浄化しているのを感じた。私らの土地も浄化して欲しい」

「いいけど、遠くなら今日は無理。明日」

「遠くないが、明日頼む。ここで朝会おう」


私は約束すると村に戻った。村人も旅の一行も誰ひとり私をねぎらおうとしなかった。

今日、浄化が終わらなかったので、明日もこの村だというと村人は歓声を上げ、旅の一行は舌打ちをした。



「あなたがたのような『森の民』って他にいるの?」

「うん、あちこちにいる。森の恵みをもらいながら、村とも交易をしながら暮らしている。定住はしないがある程度の範囲で暮らしている」

「なるほどね」

「お前は聖女だろ。俺たちも聖女が欲しい。どうすればいいのか?」

「どうすればいいのか・・・・・わからない・・・・調べるよ」

「頼む」

会話しながら頭をある考えがよぎった。実行するのは簡単だ。


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