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2000年代

地球少女アルジュナ

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2001年1月9日~3月27日、全13話。

原作、監督:河森正治。

シリーズ構成:大野木寛。

キャラクターデザイン:岸田隆宏。

音楽:菅野よう子。

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 有吉 樹奈ありよし じゅなは神戸に住む弓道が得意な女子高生。

 ある日交通事故で瀕死の重傷を負った彼女は、生と死の狭間で「死にかけた地球」の未来を視てしまう。

 大地の悲鳴を感じ震える彼女の前に現れた謎の美少年クリス・ホーケン。
 
クリス「地球の未来を開くならば、いま一度、命をさずけよう」

 交通事故の臨死状態から 回復した時、彼女には地球、そしてあらゆる生命体とシンクロする能力が 備わっていた。

 樹奈は環境汚染された場所などに現れて暴れる羅亜邪ラージャと戦う運命を担わされる樹奈。

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 第十三章「今」

 ラージャが大挙して押し寄せ、日本全土が破滅の危機にさらされる。

 樹奈をアメリカから日本へ運んできた守護神アスラはラージャの攻撃で破壊される。

 樹奈の住む街・神戸 も、ラージャに無惨に破壊されてしまう。

 結局、破滅は起こってしまい、樹奈はそれを止められない。

 廃墟と化した神戸の街でラージャと戦う樹奈。

 そこに現れた「地球保全機構」SEEDに所属している地球共鳴能力者の少年、クリス・ホーケンが、樹奈に語りかける 。

クリス「君は止められたのに・・・」

 人として日常生活を送ってるが故に、樹奈はラージャの本質を捉えられなかった。



「ラージャ」は地球という全体存在があるべき本来のバランスを崩し、攻撃性を強めた部分(ラジャス、激質)が具現化したもの。

 ラージャを破壊することは地球を、ひいては地球と繋がった存在でもある自らを破壊することであり、最終的に自らの首を絞める結果にしかならない。

クリス「私はラージャだから。私とラージャはもとよりひとつだから」

 クリスとラージャは融合し、超ラージャと姿を変える。

 樹奈が超ラージャを倒そうとするがSEEDによって制止される。

 クリスを殺せば、彼の体内から超ラージャのエネルギーが解放され、日本列島の龍脈を通じて大異変が発生、地球の生態系は軽滅するのだ。



 SEED極東支部の鬼塚指令は超ラージャの足元の龍脈を打ち、日本列島を消滅させてラージャを封印するように命令する。

 その命令を拒絶する樹奈。



 その頃、六甲山中では避難していた樹奈の恋人大島 時夫と、白河 さゆり、ゆかり姉妹が死にかけていた。

 その声を聞きつけ、樹奈が飛ぶ。

 不可視のオーラスーツをまとい、オーラの力で山中を飛ぶ樹奈。

 樹奈は時夫の元に駆け付ける。



 樹奈が最後に出来ること、それはラージャを自分の身体の中に封印することだった。

 時夫たちが見守る中、超ラージャの体内へと侵入する樹奈.

 樹奈に封印され消滅する超ラージャ。



 樹奈とクリスは解放され地上に舞い降りる。

 それぞれ、時夫とシンディ・クラインが二人に駆け寄る。



 樹奈はクリスと融合したラージャを鎮めることに成功するが、その代償として声を出せなくなる。

 今まで悪と思っていたラージャは生命の炎を再び灯すために海から這い上がってきたということを知る。 



 時夫は崩れ落ちたラージャの残骸を両手にすくい取る。 

時夫「―――いただきます」

 時夫がラージャを食べる姿を見守りながら、樹奈は静かに瞼を閉じる。


「今 この星の上に生きる 奇跡」



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 ヒンドゥー教の聖典「バガヴァッド・ギーター」と弓の名手であった王子アルジュナ。

 農薬、遺伝子組み換え作物、酸性雨、抗生物質配合飼料、薬剤耐性菌、原油分解細菌、遺伝子汚染、プラスチック製品、原子力発電所、放射性廃棄物、異常気象、土壌汚染、海洋投棄、母体の喫煙、自然分娩、潮汐と生命の営み、薬害、エコロジー。

 テーマが盛り込まれすぎて、私にはとってもハードでよく理解できませんでしたが、なんとなく感動的な名作ですのでぜひご覧ください。

 神戸の街並みが美しく、実写シーンもが多くてほぼ毎回、EDが変わっていました。

 1995年に阪神淡路大震災で実際に壊れた神戸を舞台に、わずか6年後にアニメの中で同じように街の壊滅と被災者の死亡シーンを描いています。

 ラージャと暴れていたので倒したら「何故殺した?」となじられ「どうしてわからない?」「君には失望した」「自分で考えろ」「お前の無理解が日本を滅ぼした」と主人公が気の毒でした。

 よく早すぎたアニメと言われますが、逆に今の世の中だとこのようなアニメは作れないでしょう。

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声の出演

有吉樹奈:東山麻美 

大島時夫:関 智一 

クリス・ホーケン:上田祐司 

シンディ・クライン:新谷真弓 

テレサ・ウォン:沢海陽子 

鬼塚:玄田哲章

白河さゆり:久川綾
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