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1980年代

ドラゴンクエスト

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1989年12月2日~1990年9月22日、全43話(第1部:全32話、第2部:全11話)、フジテレビ。

原作:エニックス、バードスタジオ、アーマープロジェクト、チュンソフト、堀井雄二(原案)。

監督:りんたろう・山田勝久。

シリーズ構成:山田隆司。

キャラクターデザイン:鳥山明(原案)、金沢比呂司。

音楽:すぎやまこういち、ミッキー吉野。

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第32話「大勇者アベルに栄光あれ!!」

 呪いの装備をつけられ狂戦士と化したアベルの父親オルテガとアベルが戦う。

 死闘の末、オルテガが亡くなる。

 卑劣な手段を使う魔王バラモス打倒の誓いを新たにするアデル。

 そのためには不死鳥ラーミアを復活させ竜伝説の聖なる剣と聖杯を手に入れねばならない。

 パーティーを二つに分け、アベルがラーミア復活と聖剣、ティアラが聖杯を手に入れようという事になる。

 アベルとデイジーは、最後のオーブを求めてアリアハン城にある旅の泉に飛び込んだ。



 酒場でアベルとデイジィは海賊バハラタと再会し、大魔王バラモスの世界征服が各地で進んでいることを聞く。

 と、酒場の女がアベルに「パフパフしません?」と誘ってくる。

 アベル「オイラ、パフパフして貰おうかな?」

 実は酒場の女はラーミアの神殿に仕えていたユリカだった。

 アベルの持つ3つのオーブが海に沈んだイエローオーブの位置を教えてくれるという。

 アデルは宝石モンスターを倒して海の上を歩く。

 3つのオーブが指し示す場所で最後のイエローオーブを手に入れる。

 アベル「待ってろよ、バラモス!もうお前の自由にはさせない!」



 と、ここで突然場面が一転!?

 謎のお婆さんが子供達に竜伝説と魔王との戦いを記した本を読み聞かせているシーンに変わる。

おばあさん「はい。今晩はここでおしまい」

男の子「えー、すっごく面白くなってきたのに!」

女の子「アベル達はどうなるの?」

おばあちゃん「しょうがないわねぇ」

 話を続けるおばあさん。


おばあちゃん「すべてのオーブを集めたアベル達は、バラモスの手下、ハーゴンを倒しました。
 そして、オーブで不死鳥ラーミアを蘇らせます。
 とうとう、アベルは聖剣を手に入れました。
 一方、ティアラも聖杯を手に入れました」

男の子「ねぇねぇ、おばあちゃん。それからどうなったの?」

女の子「ヤナックやデイジー達はどうなったの?」

おばあちゃん「―――ヤナックたちは死んだんだよ」

 なんとアベルとティアラ以外の仲間は魔王との戦闘中に亡くなっていたのだった!


 それはそれとして、アベルはティアラの愛によって竜の力を手に入れ大勇者になった。

 そしてすさまじい戦いの末に大魔王バラモスを打ち倒したのだった。

 めでたしめでたし!


 いつの間にか眠りについた子供たち。

 おばあちゃんは子供たちの寝室からそっと出てゆく。

 と、子供たちの寝室にはティアラの発明品「風の翼(ハンググライダー)」が飾られていた。

 この老婆はティアラの数十年後の姿だったのだ。


 名曲、徳永英明 の「夢を信じて」に乗せてティアラとアベルの回想シーンが始まる。

 今までの冒険の思い出が蘇る。

 枕元に置かれたアベル伝説の本。

 寝室の扉が静かに閉じられる。

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「ドラゴンクエスト」のアニメと言っても「ダイの大冒険」ではありません。

 三十年前にテレビ放映していた「勇者アベル伝説」の方です。

 放送が始まった時は「おお!キャラクターと音楽がゲームと同じだ!」と感激しました。

 モンスターを倒すとゴールドが手に入るのは宝石になるからと知り「なるほどなあ!」と感心しました。

 でも、「ええ~~!?これで終わり!?」

 当時リアルタイムで最終回を見ていた視聴者たちはテレビの前で叫びました。

 野球中継や特番などでやたらと中断されたため予定の話数を消化できず、人気もなかったので途中で打ち切りになったそうです。

 いつの時代もアニメは軽視されていますので、突然夕方送りになったり打ち切られたりはよくある話です。

 しかし、いくら打ち切りとは言え主人公とヒロイン以外全滅させるとはヤケクソですか。

 翌年、残りの11話が作られて違う時間帯で再開しましたが私は見てません。

 この第32話は伝説の打ち切り最終回として有名で、「最終回ミュージアム」にふさわしいのでこちらをご紹介いたします。

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声の出演

アベル: 古谷徹

ティアラ:勝生真沙子

ナック:キートン山田

デイジィ:三田ゆう子

ドドンガ:郷里大輔
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