隣人はクールな同期でした。

氷萌

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*不安は度重なります。

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陽向さんが病室を出て行って
残った煌月。


「陽向さんから
よっぽど愛されてんだな」


そう言いながら
ベッド横に椅子に腰掛けた。


「は?なに急に」

「あの様子じゃ毎日来るぞ、ココに」

「…かもね」


心配してくれてるんだし
ありがたい事だよ。
それに話し相手がいればアタシだって寂しくない。


「あの人がいるなら
 俺が来る必要はないか」

「は?どしたの、煌月」

「2人っきりを邪魔するのも悪いしな」

「何言ってんの。
 アンタらしくない事ばっか言って」

「…そうだな」


どうしちゃったの…コイツ。


「体のほうはどうなんだ?
 検査、続いてんだろ?」

「あー…うん、まぁね。
 検査結果は…良くないらしいね。
 手術は確実になりそう…」

「…そうか」


アタシが入院してからずっと
煌月の様子が変だ。
陽向さんと違って
もともと顔に出るタイプじゃないから
いつもわかりづらいヤツだけど
ココのところ更に変。
どう言ったらいいのかイマイチわかんないけど…
血が通ってないと言うのか
顔色が悪いというか…


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