隣人はクールな同期でした。

氷萌

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*不安は度重なります。

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煌月の謎の行動が
イマイチよくわからなかったけど
その後会ったときは特に普通だったから
あまり気にしなかった。


兎にも角にも
アタシもイロイロと考える事が増えていくばかり――


「えっと、打ち合わせのあとは…
 あ、記事の印刷もしないと…
 それから…営業部にも行かないとか」


新規で依頼された企画をパソコンで入力しながら
合間で手帳を確認しては予定を書き込み
なんとも仕事が忙しく
恋に悩んでいる場合ではなくなっていた。


そうは言っても自分の体のためにも
以前のような無茶はせず
休憩を取りながら働いてはいる。

けれども…


「…ッ」


ココのところ
不整脈の感覚がヤケに短い。

確かに元々も脈のバラつきは感じていたし
(いろんな無理で)倒れる事もしばしばあったけども
薬もあるから意外と慣れていた。
 ※いや、ダメよ。良い大人も子供も慣れちゃいけないです。

でもココ最近
それがどうもおかしい…


「ちょっと水分補給してきまーす」


他の職員に声を掛け
休憩室で薬を飲んだ。
コーヒーはちょっとやめているんだよね。

 
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