隣人はクールな同期でした。

氷萌

文字の大きさ
上 下
295 / 396
*戸惑い、揺れ動いています。

20

しおりを挟む
その後。

上の判断で
アタシと早乙女さんは
キャンプ続行は不可能と判断され帰る事になり
1日目にして遭難しただけの
苦い思い出が残る社員旅行で終わってしまった。

彼等2人は仕事の立場上
残らないといけないみたいで
3日間を満喫したんだろうけど.


なんと言うか…
陽向さんと顔を合わせづらかったから
途中棄権して良かったかもって
ちょっと思ってる。


しかしこのキャンプをキッカケに
アタシは意識的に陽向さんを避けるようになり
早乙女さんは煌月ラブ度が
以前より更にグレードアップしたようで
気付けばずっと傍に寄り添っている。
人目を憚らず会社内でも腕を組んでるけれど…
それは社会人として大丈夫なモノなのだろうかと
こっちがヒヤヒヤしてしまうほど。

だけど1番ビックリしたのは
煌月の早乙女さんへの態度だ。


アレだけ迷惑そうだったのに
今は嫌がる素振りが微塵もない。
拒む事も見受けられない。

あのキャンプで彼女が遭難し
命の危険を感じて心配したからか…

アイツの中で
早乙女さんに対しての何かが
変わったのかもしれない―――
 
しおりを挟む

処理中です...