隣人はクールな同期でした。

＊傍にいたいと思いました。

28

「お前…
　いつからそんな良い事言うようになったんだ？」

「はぁ？」


真顔で失礼だな、オイ。
アタシはいつだって大真面目だわ。←自分で言い切った。


「ヒナコにアレだけ散々イヤな思いさせられたのに
　恨んでねぇのかよ。
　ざまーみろとか思わねぇのか？」

「んなの思うワケないでしょ。
　それに誰であっても関係ない。
　率直に思った事を言っただけ」

「…ふーん」


なんだその疑いの眼差しは。

恨んだり憎んだりしても仕方ない。
彼女の過去も生い立ちも
アタシなんかが理解出来ないくらい壮絶だと思うし
それでも頑張ってんだから
憎むなんて出来るワケがない。


「お前…そんなお人好しだと
　いつか身を亡ぼすぞ」

「悪かったわね。
　別にお人好しなんかじゃないんすけど」

「でも…
　そこがお前の良いところなんだよな…」


・・・え？
今まさか…褒めた！？


「褒めたのか！？」

「…るせぇな。
　んなワケねぇ…」


いや、絶対確実に褒めたよ。
コイツでも
そんな発言出来るとはね～。


聞き返したら
『調子に乗るな』って怒られました。