隣人はクールな同期でした。

氷萌

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*収束なはずです。

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やっと受診した掛かり付けの病院で
白衣のオジ様先生と向かい合わせに
耳が痛い事を言われてしまった。

薬もなくなったし
早く来ないとなぁ…とは思っていたんだけど
噂とか評判とかに悩みながら仕事に集中出来なくて…
ってそれはただの言い訳か。

なんとか目の前の事だけに集中しようって終わらせたけど
受診のタイミングを逃してしまって
この結果。


「今日は?調子どう?」

「え?今日は特になんともないように思いますが…」

「…そうなんだね。
 ちょっと脈を測らせて」


先生に促されて腕を出し
指示されるままに深呼吸をして
測り終わるのを静かに待っていた。


「不規則な脈拍だねぇ…
 本人は自覚してないようだけど
 ずっと不整脈が続いている状態だよ?」

「そう…ですか…」


半年前に受診したときは
そんな事言われなかった気がするけど
いつの間にか悪くなってたんだ…


事故に遭ったとき
手術後の心房細動があると言われ
それから投薬治療は続いていながらも
症状とも上手く付き合ってたつもりだ。

この頃、頻脈が多くなったなとは感じてたけど
原因はわかってる。
酒と不摂生と…ストレスか。


最後に『くれぐれも無理をせず注意して気を付けるように』と
釘を刺されて診察が終わった―――

 
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