隣人はクールな同期でした。

氷萌

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*収束なはずです。

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「ヒナコが反省してた」

「え…?」

「お前にヒドイ事をしてしまったって。
 謝っといてくれってさ」


早乙女さんが…?


「本当は自分の口から謝罪するべきなんだけどな。
 俺もアイツに言い過ぎた事もあって
 それ以上は責めんかった…」


な、情けない男だ。
女を泣かせたから怖くなって言えなかっただけだろ。

それはいいとして。
彼女、許してくれるんだ…


「お前と合わせる顔がないって
 昨日は仕事休んだんだと。
俺には女同士の関係性はよくわかんねぇけど…
来たらまた普通に頼むな?」


それで休みだったんだ…
彼女さえ良ければ
アタシももうこの話は終わりにしたい。
噂の収束だってまだだし
それに引っ越し…


「…しなくてもいいんだ…」


なんかちょっと
ホッとした…

なんだろね…
上手く表せないんだけど
素直に嬉しいんだよ。

直接本人からの言葉はなかったけれど
次に会社で会ったら
また普通に話が出来るように
アタシもいつも通りにしていようと思う。


「いろいろとありがとね」


煌月にもちゃんとお礼を言って。




 
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