隣人はクールな同期でした。

氷萌

文字の大きさ
上 下
169 / 396
*収束なはずです。

9

しおりを挟む
トイレのドアの外から
何事かと心配そうに声を掛けられたけど
今は気持ち悪すぎてそれどころじゃない。

吐くほど飲むなんて
マジで久しぶり…


「大丈夫…ごめん。
 口、ゆすいでくる…」


ひとしきり吐くだけ吐いて
(汚くてスミマセン)
重たい足取りでキッチンへ向かい
うがいしたり水を飲んで少し落ち着かせた。


「ったく…お前なぁ
 30手前で吐くほど酔い潰れるって
 何やってんだよ…」


呆れながらこちらへ近づいてくる煌月。
だけどその時
アタシは彼の声が耳に入らなかった。


「…ッ」


不整脈の発作が起きてしまったから。

吐いたせいか
それによって心拍数が一気に上がったらしく
胸に違和感を感じ
ズルズル…と崩れるようにしゃがみこんでしまった。


「七星ッ!?」

「…だい、じょうぶ…ッ」


焦った様子で
煌月はアタシの元に駆け寄り背中を摩ってくれるが
ちょっと今は動けない…


「落ち着けッ
 大丈夫だからッ、な?」


アンタが落ち着きなさい。
その焦りが逆に不安を煽るわ。
 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

社長室の蜜月

ゆる
恋愛
内容紹介: 若き社長・西園寺蓮の秘書に抜擢された相沢結衣は、突然の異動に戸惑いながらも、彼の完璧主義に応えるため懸命に働く日々を送る。冷徹で近寄りがたい蓮のもとで奮闘する中、結衣は彼の意外な一面や、秘められた孤独を知り、次第に特別な絆を築いていく。 一方で、同期の嫉妬や社内の噂、さらには会社を揺るがす陰謀に巻き込まれる結衣。それでも、蓮との信頼関係を深めながら、二人は困難を乗り越えようとする。 仕事のパートナーから始まる二人の関係は、やがて揺るぎない愛情へと発展していく――。オフィスラブならではの緊張感と温かさ、そして心揺さぶるロマンティックな展開が詰まった、大人の純愛ストーリー。

危険な残業

詩織
恋愛
いつも残業の多い奈津美。そこにある人が現れいつもの残業でなくなる

一目惚れ

詩織
恋愛
恋も長くしてない私に突然現れた彼。 でも彼は全く私に興味なかった

一目惚れ、そして…

詩織
恋愛
完璧な一目惚れ。 綺麗な目、綺麗な顔に心を奪われてしまった。 一緒にいればいるほど離れたくなくなる。でも…

記憶のない貴方

詩織
恋愛
結婚して5年。まだ子供はいないけど幸せで充実してる。 そんな毎日にあるきっかけで全てがかわる

Good Bye 〜愛していた人〜

鳴宮鶉子
恋愛
Good Bye 〜愛していた人〜

最愛の彼

詩織
恋愛
部長の愛人がバレてた。 彼の言うとおりに従ってるうちに私の中で気持ちが揺れ動く

甘い束縛

はるきりょう
恋愛
今日こそは言う。そう心に決め、伊達優菜は拳を握りしめた。私には時間がないのだと。もう、気づけば、歳は27を数えるほどになっていた。人並みに結婚し、子どもを産みたい。それを思えば、「若い」なんて言葉はもうすぐ使えなくなる。このあたりが潮時だった。 ※小説家なろうサイト様にも載せています。

処理中です...