隣人はクールな同期でした。

＊収束なはずです。

6

「…お前
　なんでそんなすげぇ酔い方してんの」


苛立ちと嫌気が手に取ってわかるくらいの
重低音ボイスでアタシの隣に座る煌月くん。


「金曜日の夜だから飲みたい気分なのさ。
　煌月も飲もうぜ～」

「…んにしても
　悪酔いしすぎだ。
　俺はいらねーよ」

「ご機嫌ナナメだねー。
　そういえば今仕事終わったのー？」

「…あぁ。
　だから一杯飲んで帰ろうと思って来てみたら
　まさか七星がいるとはな。
　しかも2週間ぶりに会っていきなり酔っ払いかよ」


確かに2週間ぶりの再会だなぁ
謹慎になってから1回電話しただけだったし。


「あ、兄ちゃん
　この姉ちゃんの知り合いかなんかか？」


カウンター越しに煌月に声を掛けてきたのは
さっきまでアタシに大量の酒を提供してくれた
優しいオッチャン店員。


「あ、はい…まぁ」


いきなり話しかけれたモンだから
ちょっと驚いた様子の煌月。
まさか店員に話し掛けられるとは思わなかったようだ。


「見ての通りこの姉ちゃん
　かなり飲んで酔っ払っちゃってて
　なんか心配なんだよ」


と、オッチャン。