隣人はクールな同期でした。

氷萌

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*仕組まれた罠でした。

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『はぁ?んだよそれ』

「…いや、なんとなくっす」


口が滑ったッ
痛恨のミスだ!

でも今回ばかりは
聞き流してはもらえず…


『そんな話
 誰がいつ言った?』


結構食いついてきた。


「誰がいつって言われても…」

『全部正直に白状しろ』


完全に取り調べ状態。
こういうときの煌月に
隠し事は命取りだ。


「誰が言い出したのか
 詳しい事はアタシも知らないよ。
 でも噂になってんのは事実」


その噂も
真実なのか
アタシを揺するネタなのかは
よくわかんないけど。


『へぇ…。
 それでお前が俺に確認したワケか』

「そうだけど…」

『俺達が付き合ってたら
 ショック受ける?』

「なッ…
 そんなワケないでしょ!
 勝手な事ばっか言うなッ」


ちょっと興奮気味に言ってみたけど
当人はずっと冷静なまま。


『そんな必死になるくらいショックかー」

「だから違うって言ってんだろうがッ」

『安心しな。
 その噂はデマだ。
 俺は誰とも付き合ってないし
 付き合うつもりもない』


あ、そんなあっさり。
だけど本人が言うんだから間違いないか。


噂なんてそんなモンだよな…なんて思いながら
煌月としばらく話して電話を切った―――
 
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