隣人はクールな同期でした。

氷萌

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第3章 姫の心は囚われていました。

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もし仮に独りになりたいとすれば
公園…とか?


「こんな時間に若い女子が独りってのは
さすがにかなりマズイよね…」


『どうかいませんように』と願いながら
公園なんかを見まわっても
イチャイチャしてるカップルはいるけど
(よく雨の中イチャイチャ出来るよなぁ…。)
早乙女さんの姿はどこにも見当たらない。



「検討がつかないのに
捜しまわるのは無謀だよね…」


半分諦めながら
線路沿いを歩いていると
カンカン…と踏み切りの音が聞こえてきた。


「電車に乗って一人旅とか…
 って、それはないか」


我ながらなんともつまらん冗談を吐きながら
なんとなく踏切に視線を移すと
目に飛び込んだのは―――


「え、早乙女さん?」


実際、そう見えたかどうか
雨で視界が悪かったから
正直ハッキリとはわからない。


けれどその人物は
雨が降ってるにも関わらず傘を差さず
フラ~っとした足取りで
踏切を潜り抜けていた。


「…ッ」


自分の行動に
自分が一番驚いた。

考えるよりも先に体が動き
全速力でその人物の元に駆け寄ると
全力で阻止したんだから。
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