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繋がれた鎖、閉ざす心。
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しおりを挟む近くで見ても
難しいタイトルばかりで私にはチンプンカンプン。
次に驚いたのは部屋の正面の大きな窓。
確かこの部屋が続いている先は…
「バルコニー
やっぱ広ッ!」
”ガラガラ”と勝手に開けさせてもらうと
自動でライトが点灯。
外用にと置いてあったクロッグサンダルに履き替え
これまた勝手にお邪魔させてもらった。
どうやらここはルーフバルコニーらしい。
木製のテーブルと椅子が3脚だけあってシンプルな造り。
この家に最初に来た時も外から見て驚いたけど
氷彗の部屋からしか入れないため
一度も足を踏み入れた事がなかった場所。
今は暗くて外の景色は見えないけれど
日中はきっと凄いんだろうなとか想像しながら歩き回っていると―――
「楽しそうだね」
背後から聞こえた氷彗の声に
『ヤバい、調子に乗りすぎた』と後悔。
「あはは…ごめん」
謝りながら室内へと戻ろうとすると
なぜか氷彗は靴に履き替えて一緒にバルコニーへ…。
右手には私が握ったオニギリを持っている。
「風が気持ち良いから
ここで食べるよ」
なんて言いながら手すり壁部分に背中を預けて
こんな場所で食事を始めてしまった。
『せめて椅子に…』と思ったけれど
「…美味しい」
そう言われてしまい
『まぁいっか』と私も手すりに寄り掛かった。
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