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最も厄介?な、この大家。

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丘の上に
ポツンと建っている真っ白な家にお世話になって
なんだかんだで1週間。

まだ、たったの7日間。
それなのに物凄く長く感じるのは、なぜ?


さすがにいうのだから
それぞれの生活スタイルがわかってくるもの。

…って、それは“家族”であればの話だ。
コイツ等は別。

氷彗は部屋に篭りっきりで
1日中、外に出ている様子がない。
不定期に車でどこかに出掛けているけれど
その時は帰りも遅く仕事をしているのか、謎。
聞いたって教えてくれるわけがない。

隠居な氷彗とは真逆に
大家である月影さんは家にいる方が少ない。
朝は9時前に出掛け、帰りは深夜帯。
この繰り返しは仕事に行ってる事がわかる。
何の仕事をしているかは、これまた謎。
スーツを着ている辺り
サラリーマン…だとは思ってるけど。

氷彗とはまた別の意味で絡みづらい・・・

「あの…月影さん…」

朝7時。
作った朝食を囲み
私の向かいの席でテレビを見ながら
黙って食事する彼に話し掛けてみた。

「一緒に住んでんだから呼び捨てでいいだろ、詩菜」

「あ、はい…。
 じゃぁ…壱琉…」

「…なんだよ」

何、この甘い会話は。
青春真っ只中の学生みたいじゃない。

たった呼び名1つなのに
どうして“胸キュン”な雰囲気を醸し出すの。



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