無彩色なキミに恋をして。

氷萌

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すれ違う心の距離。

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具合の悪いこういう日に限って
仕事の内容もハードだったりする。

あちこち社内を歩き回ったり
寒い倉庫の往復も何度もして。
それでも仕事をしている方が何かと余計な事を考えなくて済むから、気持ち的にはラク。
体力が追い付いてくれたら更に良かったんだけど…

「やっぱダメか…」

社内の廊下に設置されている自動販売機の横のベンチに腰掛け、温かいお茶を購入して飲んでみたものの、今朝よりも体の怠さが増して動くのが億劫になってきたのは事実。

『はぁ…』と吐く息に熱を帯びているのは
飲み物のおかげなのか、それとも体温のせいか…

「やめよ、余計なことを考えるのは。」

”病は気から”って
そういうことわざを聞いた事があるけれど
案外間違っていないのかも。

時計は午前10時を過ぎていて、お昼休憩まで2時間を切っているし、もう少しだけ頑張ってみようかな。
その時の体の具合で医務室に行くか決めよ。

飲み終わったペットボトルをゴミ箱に捨て
わたしは自分の部署へと戻って仕事を再開。

自分では大丈夫だと思っていたけれど
まわりからはそう見えなかったらしく
色んな人から『顔色が悪い』『帰った方がいい』なんて言われてしまい、こうなると迷惑を掛けるだけなのは一目瞭然。

良い大人は素直に言う事を聞くべきだと思った。




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