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停電
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夏休みに入り
部活に入っていない俺は
毎日テレビの番をしていた
あついから
外に出る気にもならない
真緒
またメールするって言ったけど
ぜんぜんメールしてこなかった
もうすぐお盆が過ぎ
夏休みも残り10日を切っていた
台風直撃
昨日まで蝉がうるさかったのに
非難したのかな?
ゴーゴーと風の音しかしない
俺は何度も読んだ漫画の本を積み重ね
ダラダラとしていた
ヒマだ~
夜になって
風邪の勢いが強くなった
今がピークなのかな?
”ピピピ”
メールが入った
真緒だ
”いま家?”
”家”
”何してる?”
”ヒマしてる”
それから
メールが止まった
どうしたのかな?
”どうした?”
気になって聞いた
”今日、親が旅行に行ってて
兄さんも合宿だから一人で
ちょっとね”
こんな嵐の夜に
不安だろうな・・・
”行こうか?”
少し時間があく
”いいよ”
不安なんだろ?
断るなよ!
”行くよ”
”そと凄いし
危ないよ”
”10歩ないから大丈夫だろ
行くから玄関開けといて”
そう言って
俺は
スマホだけ持って家を出た
吹き飛ばされそうな風
耐えながら
真緒の家に行く
”ガチャ”
ドアの前で
真緒が開けてくれた
俺は風に押されるように中に入る
「ごめん・・・呼んで」
何で謝るんだよ
「別に・・・ヒマしてたし」
そう言って
俺は真緒の家に上がった
リビングに入ると
真緒はオレンジジュースとポテトチップスを
持ってきた
懐かしいな・・・
昔も
こんな日は
真緒の家でゲームしてたな・・・
真緒のお母さんが
こんな風に
お菓子とジュース用意してくれて
自分の家みたいに転がりながら
ここに居たな
あの頃と変わってない
真緒は俺の横に座った
「こんな日に娘一人家に残して
心配しないのかな・・・親は・・・」
真緒はため息をつきながら
微笑む
「まさかこんなに大きな台風が来るなんて
予約した時には分かんないだろうしな」
俺がそう言うと
小さくため息をついた真緒が
顔を上げた時
目が合った
俺は目を逸らす
不自然だよな
逸らした先には
真緒の脚があった
部屋着・・・そんな感じなんだ
白い大き目のTシャツに短めのパイルのパンツ
露出・・・多くねぇ?
俺が今から来るって思ったら
せめて下ぐらいは
もっとちゃんとはけよ!!
目のやり場に困る
俺の視線が気になったのか?
真緒はさり気なく
Tシャツを伸ばすようにして膝を覆い抱え
太ももを隠したのだろうけど
それがまた
何もはいていないように見えるから
余計にエロく見えてしまって
俺は窓の方に目をやる
そんな時
電気が消えた
停電・・・
「うわっ」
俺は思わず声が出た
真っ暗になったから驚いたわけではない
そうなったと同時に
真緒が抱きついてきたから
それに驚いたんだ
真緒は俺の声に驚いたのか?
直ぐに離れた
「ごめん・・・急に暗くなったから
よろけた」
よろけた?
しっかり抱きついてきたよな?
真緒
こう見えて怖がりだからな・・・
俺は
手探りで真緒を探す
指?
指が触れて
手だと分かった
握ってみたけど
反応はない
静かな部屋で
風の音しかしない
これって
嫌じゃないって事か?
目が慣れてきて
真緒のシルエットだけが分かる
俺はゆっくり
真緒の手を引き
真緒を胸に抱いた
でも
何も言わない
少し震えてる?
俺は真緒の背中をさする
真緒は
俺の腰に抱きだきつくようにして
じっとしている
お互いの心臓の音が聞こえるようだ
顔は見えないから
恥ずかしくない
エアコンも止まってるから
汗が出てきた
触れている場所が熱をおびてる
ドキドキドキドキ
胸が高鳴った
部活に入っていない俺は
毎日テレビの番をしていた
あついから
外に出る気にもならない
真緒
またメールするって言ったけど
ぜんぜんメールしてこなかった
もうすぐお盆が過ぎ
夏休みも残り10日を切っていた
台風直撃
昨日まで蝉がうるさかったのに
非難したのかな?
ゴーゴーと風の音しかしない
俺は何度も読んだ漫画の本を積み重ね
ダラダラとしていた
ヒマだ~
夜になって
風邪の勢いが強くなった
今がピークなのかな?
”ピピピ”
メールが入った
真緒だ
”いま家?”
”家”
”何してる?”
”ヒマしてる”
それから
メールが止まった
どうしたのかな?
”どうした?”
気になって聞いた
”今日、親が旅行に行ってて
兄さんも合宿だから一人で
ちょっとね”
こんな嵐の夜に
不安だろうな・・・
”行こうか?”
少し時間があく
”いいよ”
不安なんだろ?
断るなよ!
”行くよ”
”そと凄いし
危ないよ”
”10歩ないから大丈夫だろ
行くから玄関開けといて”
そう言って
俺は
スマホだけ持って家を出た
吹き飛ばされそうな風
耐えながら
真緒の家に行く
”ガチャ”
ドアの前で
真緒が開けてくれた
俺は風に押されるように中に入る
「ごめん・・・呼んで」
何で謝るんだよ
「別に・・・ヒマしてたし」
そう言って
俺は真緒の家に上がった
リビングに入ると
真緒はオレンジジュースとポテトチップスを
持ってきた
懐かしいな・・・
昔も
こんな日は
真緒の家でゲームしてたな・・・
真緒のお母さんが
こんな風に
お菓子とジュース用意してくれて
自分の家みたいに転がりながら
ここに居たな
あの頃と変わってない
真緒は俺の横に座った
「こんな日に娘一人家に残して
心配しないのかな・・・親は・・・」
真緒はため息をつきながら
微笑む
「まさかこんなに大きな台風が来るなんて
予約した時には分かんないだろうしな」
俺がそう言うと
小さくため息をついた真緒が
顔を上げた時
目が合った
俺は目を逸らす
不自然だよな
逸らした先には
真緒の脚があった
部屋着・・・そんな感じなんだ
白い大き目のTシャツに短めのパイルのパンツ
露出・・・多くねぇ?
俺が今から来るって思ったら
せめて下ぐらいは
もっとちゃんとはけよ!!
目のやり場に困る
俺の視線が気になったのか?
真緒はさり気なく
Tシャツを伸ばすようにして膝を覆い抱え
太ももを隠したのだろうけど
それがまた
何もはいていないように見えるから
余計にエロく見えてしまって
俺は窓の方に目をやる
そんな時
電気が消えた
停電・・・
「うわっ」
俺は思わず声が出た
真っ暗になったから驚いたわけではない
そうなったと同時に
真緒が抱きついてきたから
それに驚いたんだ
真緒は俺の声に驚いたのか?
直ぐに離れた
「ごめん・・・急に暗くなったから
よろけた」
よろけた?
しっかり抱きついてきたよな?
真緒
こう見えて怖がりだからな・・・
俺は
手探りで真緒を探す
指?
指が触れて
手だと分かった
握ってみたけど
反応はない
静かな部屋で
風の音しかしない
これって
嫌じゃないって事か?
目が慣れてきて
真緒のシルエットだけが分かる
俺はゆっくり
真緒の手を引き
真緒を胸に抱いた
でも
何も言わない
少し震えてる?
俺は真緒の背中をさする
真緒は
俺の腰に抱きだきつくようにして
じっとしている
お互いの心臓の音が聞こえるようだ
顔は見えないから
恥ずかしくない
エアコンも止まってるから
汗が出てきた
触れている場所が熱をおびてる
ドキドキドキドキ
胸が高鳴った
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