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03-Bridge
035話-後をつけるのは
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「はぁ……相変わらずカーミラってばよくわかんない事ばっか言うんだよねー」
「ははっ、確かに……」
カーミラさんの店を出てアイナと二人で大通りへと向かう。
手には別れ際に押し付けるように渡された小さな箱を持ったままだ。
「ねぇ、それより貰ったその箱って何が入ってたの?」
「それが……開かないんだ」
この小箱、明らかに中に何かが入っているような感じがするのだが、蓋がない。
木で出来ているようなので壊せば取り出せそうなのだが、どういうわけか剣で斬ったとしても壊れる気がしないのだ。
「まったくカーミラ……せめて何が入っているかとか教えてくれても良いのに」
「まぁ……これは大事に仕舞っておくよ」
「ふふっ、それで? あとはどこか行くの?」
俺たちは大通りへと戻り、公演をしていた噴水広場を横切り服屋などが並ぶ通りへと向かう。
結局この町での公演は二回しか出来なかった。
街の広場の使用許可が昨日までしか取っていなかったそうだ。
俺たちはこのまま次の街に移動する予定なのだが、せっかくの長い移動時間に新しい演目の練習をしようと思っている。
「この間の服屋さんにね……アイナたちの衣装を買おうかなって」
「えっ!? 服買ってくれるのっ! やったぁー」
「衣装だよ衣装。座長には公演のお捻りは好きに使って良いって言われているし」
「それでもやったーうれしー」
アイナが俺の足に尻尾を巻きつけてくる。
可愛いのだが正直歩きづらい。
俺が無理やり着せられたあの可愛らしい服。
今まで見かけた中では一番アイドルっぽい衣装だった。
あれを買って、アイナとエイミー用に改造しようという魂胆だった。
「アイナ、エイミーの服のサイズわかる?」
「んーだいたい解るよー」
エイミーのサイズはアイナに任せ、俺は記憶を頼りに先日座長と一緒に入った服屋の扉を潜ったのだった。
――――――――――――――――――――
紙袋に入った二着の服とリボンや生地が多数。
糸と針などの簡単な裁縫道具一式。
型紙に使えそうな一番安くてペラペラの布も買っておいた。
(服は作れないけれど、イメージを作って誰か得意な人に頼めばできるかなぁ)
そんなことを考えながら、アイナと二人並んで夕暮れの街中をぶらぶらと宿へと向かう。
「すっかり遅くなったね……」
「んふふ、私は楽しかったよー! ユキの新しい服も手に入ったし……ねっ?」
そう、服屋のオヤジは先日、俺があの服を着て舞台に出たところをバッチリ見ていたそうだ。
自分のところの服を着てくれたことにいたく感激したと熱烈に語ってくれた。
店に入った途端あれよあれよと可愛らしい服から、きわどすぎる服まで大量に押し付けようとしてきたのだった。
「ほんと勘弁してほしい……この辺りで髪切ってくれるお店とか無い?」
「髪……切るのにわざわざお店に行くの?」
「えっと……あ、みんな……ええっと、街の人たちとかも髪ってどうやって整えているの?」
「え……普通にこうやって、ナイフでバサッと」
アイナが自分の髪を束にして手刀で切る仕草をしてくれる。
「まじか……どおりでみんなパッツンだと思った……アイナやエイミーは?」
「私はあんまり興味ないから適当にナイフでしゅしゅっと。エイミーは他の子と同じくケレスかな」
言われてみればうちのメンバーは全員、髪型がきちんとしている。
ケレスがきちんと頭の形や流れを計算してカットしているようだ。
(帝国だとちゃんとカットする文化があるのかな……『ちゃんと』というのはおかしな表現か)
「ねーねーユキぃ……」
「…………なに?」
アイリスが突然甘い声を出してくる。
猫撫で声とはこういう声のことだなと思いながらも、めんどくさい予感がするのでぶっきら棒に答えてみる。
「ふふっ、ちょっと……ギュッてして?」
「なんでさっ……」
「ほら、いーからいーから」
そんなことを言われても人通りもそれなりにある大通りだ。
アイナのスタイルと服装はそれなりに目立つので、歩いているだけで向かい側から来る通行人の視線がすごく気になるのだ。
正直恥ずかしいのと、色々反応してしまいそうになるので、なんとか丁重に断る。
だがそんな俺の気持ちを無視したアイナは俺の腕を胸の間に挟み、頬に唇を近づけてくる。
こんな往来でキスされるのかと、あたふたとしたのだが、アイナの口から出たのは思ってもいなかった言葉だった。
「……静かにね、さっきからつけられてるわ」
「……!」
俺は振り返ろうとしてしまうのを必死に堪えて、アイナに少し寄りかかり歩調を合わせる。
「誰かはわからないよね……」
「そうね、男が一人……いや多分屋根の上にもう一人いる気配がする」
アイナがあっさりというが、俺は何も感じない。
そもそもこの大通りの両橋の建物は三階建がずらっと続いているのだ。
その上に居る人の気配がわかるというのは正直凄い。
「裏路地に逸れて、ヤッちゃおうか」
「……なんでそんなに好戦的なの、アイナ」
「……もう油断しないって決めたの。ユキやみんなを守るためならなんだってする」
アイナがにっこりと俺に微笑むと、先ほどと変わらず前を向く。
流石に恥ずかしがってられないので、二人でイチャイチャと歩いているように身を寄せながら後ろの気配を探る。
「あ、カーミラさんの魔技使えるかな」
「あれ使うの? バレない?」
「バレるかも……けど、バレていることがバレてもやる事は変わらないだろ?」
「ふふっ、それもそーね」
アイナがニヤリとした笑みを向けてきて、俺の指の間に指を差し入れてきて恋人繋ぎをしてくる。
(これは……多分いざという時、上に飛び上がる準備かな)
流石に何度か経験しているので、アイナが何をしようとしているのか理解して、俺もその手をギュッと握り返す。
にへらっと微笑むアイナに背後からついてきている人物の姿を聞き、あたりを見回すフリをして背後を確認する。
(あのカウボーイみたいな男か)
そして手帳を目の前に出現させ、いつものページが開きリストの一番下に書かれていた魔技を確認する。
(――『真実の鏡』)
なるべくバレないよう、露天商が並べている商品を手に取りながら背後に視線を向けたままにしておく。
「あれ……これ結果ってどうやって表示されるんだ?」
「わからなかった?」
「カーミラさんは何も無い空中を見ていたんだけど……何も出ない」
カーミラさんの仕草的に、空中にウィンドウぽいものがポップアップするのかと思っていたのだが、何も起こらなかった。
だが魔力が少しだけ流れた気がしたので、問題なく発動したような気はする。
「あ、もしかして……」
俺はなぜか消えていなかった手帳のページを数枚捲る。
すると今まで空白だったページに何行かの文字が書かれているのを発見した。
「ぐっ……読めないっ!」
一番上の行に書かれている文字はこの世界の文字らしいが、全く読めない。
二十八という数字はあるので、これは年齢だろうか?
「ごめんアイナ、ちゃんと使えたみたいなんだけど文字読めないや……」
「え? あっ、あははっ、そっか、そうだったね」
アイナに読んでもらおうにもこの手帳は俺にしか見えないらしい。
あとでペンを借りて俺が模写するしか無いようだ。
「どうしよっか……」
「んーそうねぇ……」
するとアイナが何かの合図のように、繋いだままの手をニギニギしてくる。
「じゃあ、俺は向かって右側で」
「ふふっ、ユキってば言わなくてもわかってくれるんだね。じゃあ三つ数えたら……」
俺はアイナとタイミングを合わせ『猫の反乱』を発動した。
あたりの景色が灰色に見え、動きが止まったようにスローになる。
そんな景色の中、唯一動いているアイナと視線を合わせて背後にいた男の背後へと回り込み男の右手を後ろへと捻り上げた。
アイナが左の手首を掴み上げる、そのまま地面へと引き倒し首を膝で押さえつけた。
「――っ!! いっ、いでででっ!」
「あんたダレ? どうしてつけてくる?」
黒髪でつり目のいかにもチンピラ風の男。
やはり二十八というのは年齢だったのかと思いながら、身につけているものを観察する。
白のシャツに皮のベルトと腰巻、カウボーイのようなブーツに焦げ茶色の帽子が転がっている。
「……王国軍諜報部だ」
アイナの問いかけに男がそれだけをボソッとこぼしたのだった。
「ははっ、確かに……」
カーミラさんの店を出てアイナと二人で大通りへと向かう。
手には別れ際に押し付けるように渡された小さな箱を持ったままだ。
「ねぇ、それより貰ったその箱って何が入ってたの?」
「それが……開かないんだ」
この小箱、明らかに中に何かが入っているような感じがするのだが、蓋がない。
木で出来ているようなので壊せば取り出せそうなのだが、どういうわけか剣で斬ったとしても壊れる気がしないのだ。
「まったくカーミラ……せめて何が入っているかとか教えてくれても良いのに」
「まぁ……これは大事に仕舞っておくよ」
「ふふっ、それで? あとはどこか行くの?」
俺たちは大通りへと戻り、公演をしていた噴水広場を横切り服屋などが並ぶ通りへと向かう。
結局この町での公演は二回しか出来なかった。
街の広場の使用許可が昨日までしか取っていなかったそうだ。
俺たちはこのまま次の街に移動する予定なのだが、せっかくの長い移動時間に新しい演目の練習をしようと思っている。
「この間の服屋さんにね……アイナたちの衣装を買おうかなって」
「えっ!? 服買ってくれるのっ! やったぁー」
「衣装だよ衣装。座長には公演のお捻りは好きに使って良いって言われているし」
「それでもやったーうれしー」
アイナが俺の足に尻尾を巻きつけてくる。
可愛いのだが正直歩きづらい。
俺が無理やり着せられたあの可愛らしい服。
今まで見かけた中では一番アイドルっぽい衣装だった。
あれを買って、アイナとエイミー用に改造しようという魂胆だった。
「アイナ、エイミーの服のサイズわかる?」
「んーだいたい解るよー」
エイミーのサイズはアイナに任せ、俺は記憶を頼りに先日座長と一緒に入った服屋の扉を潜ったのだった。
――――――――――――――――――――
紙袋に入った二着の服とリボンや生地が多数。
糸と針などの簡単な裁縫道具一式。
型紙に使えそうな一番安くてペラペラの布も買っておいた。
(服は作れないけれど、イメージを作って誰か得意な人に頼めばできるかなぁ)
そんなことを考えながら、アイナと二人並んで夕暮れの街中をぶらぶらと宿へと向かう。
「すっかり遅くなったね……」
「んふふ、私は楽しかったよー! ユキの新しい服も手に入ったし……ねっ?」
そう、服屋のオヤジは先日、俺があの服を着て舞台に出たところをバッチリ見ていたそうだ。
自分のところの服を着てくれたことにいたく感激したと熱烈に語ってくれた。
店に入った途端あれよあれよと可愛らしい服から、きわどすぎる服まで大量に押し付けようとしてきたのだった。
「ほんと勘弁してほしい……この辺りで髪切ってくれるお店とか無い?」
「髪……切るのにわざわざお店に行くの?」
「えっと……あ、みんな……ええっと、街の人たちとかも髪ってどうやって整えているの?」
「え……普通にこうやって、ナイフでバサッと」
アイナが自分の髪を束にして手刀で切る仕草をしてくれる。
「まじか……どおりでみんなパッツンだと思った……アイナやエイミーは?」
「私はあんまり興味ないから適当にナイフでしゅしゅっと。エイミーは他の子と同じくケレスかな」
言われてみればうちのメンバーは全員、髪型がきちんとしている。
ケレスがきちんと頭の形や流れを計算してカットしているようだ。
(帝国だとちゃんとカットする文化があるのかな……『ちゃんと』というのはおかしな表現か)
「ねーねーユキぃ……」
「…………なに?」
アイリスが突然甘い声を出してくる。
猫撫で声とはこういう声のことだなと思いながらも、めんどくさい予感がするのでぶっきら棒に答えてみる。
「ふふっ、ちょっと……ギュッてして?」
「なんでさっ……」
「ほら、いーからいーから」
そんなことを言われても人通りもそれなりにある大通りだ。
アイナのスタイルと服装はそれなりに目立つので、歩いているだけで向かい側から来る通行人の視線がすごく気になるのだ。
正直恥ずかしいのと、色々反応してしまいそうになるので、なんとか丁重に断る。
だがそんな俺の気持ちを無視したアイナは俺の腕を胸の間に挟み、頬に唇を近づけてくる。
こんな往来でキスされるのかと、あたふたとしたのだが、アイナの口から出たのは思ってもいなかった言葉だった。
「……静かにね、さっきからつけられてるわ」
「……!」
俺は振り返ろうとしてしまうのを必死に堪えて、アイナに少し寄りかかり歩調を合わせる。
「誰かはわからないよね……」
「そうね、男が一人……いや多分屋根の上にもう一人いる気配がする」
アイナがあっさりというが、俺は何も感じない。
そもそもこの大通りの両橋の建物は三階建がずらっと続いているのだ。
その上に居る人の気配がわかるというのは正直凄い。
「裏路地に逸れて、ヤッちゃおうか」
「……なんでそんなに好戦的なの、アイナ」
「……もう油断しないって決めたの。ユキやみんなを守るためならなんだってする」
アイナがにっこりと俺に微笑むと、先ほどと変わらず前を向く。
流石に恥ずかしがってられないので、二人でイチャイチャと歩いているように身を寄せながら後ろの気配を探る。
「あ、カーミラさんの魔技使えるかな」
「あれ使うの? バレない?」
「バレるかも……けど、バレていることがバレてもやる事は変わらないだろ?」
「ふふっ、それもそーね」
アイナがニヤリとした笑みを向けてきて、俺の指の間に指を差し入れてきて恋人繋ぎをしてくる。
(これは……多分いざという時、上に飛び上がる準備かな)
流石に何度か経験しているので、アイナが何をしようとしているのか理解して、俺もその手をギュッと握り返す。
にへらっと微笑むアイナに背後からついてきている人物の姿を聞き、あたりを見回すフリをして背後を確認する。
(あのカウボーイみたいな男か)
そして手帳を目の前に出現させ、いつものページが開きリストの一番下に書かれていた魔技を確認する。
(――『真実の鏡』)
なるべくバレないよう、露天商が並べている商品を手に取りながら背後に視線を向けたままにしておく。
「あれ……これ結果ってどうやって表示されるんだ?」
「わからなかった?」
「カーミラさんは何も無い空中を見ていたんだけど……何も出ない」
カーミラさんの仕草的に、空中にウィンドウぽいものがポップアップするのかと思っていたのだが、何も起こらなかった。
だが魔力が少しだけ流れた気がしたので、問題なく発動したような気はする。
「あ、もしかして……」
俺はなぜか消えていなかった手帳のページを数枚捲る。
すると今まで空白だったページに何行かの文字が書かれているのを発見した。
「ぐっ……読めないっ!」
一番上の行に書かれている文字はこの世界の文字らしいが、全く読めない。
二十八という数字はあるので、これは年齢だろうか?
「ごめんアイナ、ちゃんと使えたみたいなんだけど文字読めないや……」
「え? あっ、あははっ、そっか、そうだったね」
アイナに読んでもらおうにもこの手帳は俺にしか見えないらしい。
あとでペンを借りて俺が模写するしか無いようだ。
「どうしよっか……」
「んーそうねぇ……」
するとアイナが何かの合図のように、繋いだままの手をニギニギしてくる。
「じゃあ、俺は向かって右側で」
「ふふっ、ユキってば言わなくてもわかってくれるんだね。じゃあ三つ数えたら……」
俺はアイナとタイミングを合わせ『猫の反乱』を発動した。
あたりの景色が灰色に見え、動きが止まったようにスローになる。
そんな景色の中、唯一動いているアイナと視線を合わせて背後にいた男の背後へと回り込み男の右手を後ろへと捻り上げた。
アイナが左の手首を掴み上げる、そのまま地面へと引き倒し首を膝で押さえつけた。
「――っ!! いっ、いでででっ!」
「あんたダレ? どうしてつけてくる?」
黒髪でつり目のいかにもチンピラ風の男。
やはり二十八というのは年齢だったのかと思いながら、身につけているものを観察する。
白のシャツに皮のベルトと腰巻、カウボーイのようなブーツに焦げ茶色の帽子が転がっている。
「……王国軍諜報部だ」
アイナの問いかけに男がそれだけをボソッとこぼしたのだった。
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