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第二章 神の手に阻まれる幼き日の夢
第39話
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「やぁ、僕も混ぜて貰っても良いかい?」
白髪の青年はアイビス達と別れた後、とある人物を尋ねていた。
「……ルイスと言ったかの。 何の用じゃ?」
迎えたのはこの村の指導者と思しき男、フーズ。
「あ、白髪のお兄ちゃん!」
「この人誰?」
「知らないの? さっき精霊見せてくれた人だよ!」
「ねぇまた精霊見せて!」
そして村の子ども達である。
「これ、お客様に失礼するでない。 すまんの。 今はこの子達の相手をしておるのじゃ」
「そうみたいだね、構わないよ。 僕も後学の為に聞いておきたくてね」
客人に対し興味津々の子ども達を見て、ルイスは苦笑しながら言う。
「何をじゃ? 都市から来た者にとって珍しい物など、風景くらいじゃろう」
「ふふ。 偽らなくて良いよ。 初めて見たんだ。 見事だね、その”詠唱術”」
ルイスの言葉を聞き、フーズは目を丸くする。
「ほう、詠唱術を知っておるとはの」
「いや、名前を聞いた事があるくらいだよ。 原初の駆霊術体系、そしてそれを研究する君の名前をね」
ルイスの表情は先程までの苦笑いではない。張り付けたような、いつもの笑顔に戻っている。
───底が見えんの。
フーズは警戒と共に感心するのだった。
「わしの名はフーズ。 先も名乗ったじゃろう」
「そうだね。 でもそれだけじゃない」
「何が言いたいんじゃ?」
フーズは目を細め、ルイスの目の奥を見据える。
「その前に、改めて名乗っておくよ。 僕はルイス・アオフガーべ」
そしてルイスは名乗った。この星では公開しない事が一般的な、フルネームを。
「”全知の樹”の”賢者”だよ。 いやぁ、自分で名乗るのは未だに慣れないね」
ルイスの言葉を聞き、フーズは再度目を剥く。
「ねぇ何の話?」
「フーズさん、勉強の続きは?」
「……すまんの。 今日の所はここまでじゃ。 わしはお客様の相手をせにゃあならんのでの」
「えぇー! もう終わり?」
「もうちょっとだけ! ダメ?」
そう言って、フーズは集まった子ども達に解散を指示した。
名越惜しそうに食い下がる子も中には居たが、やがて渋々といった様子でフーズの言葉を聞き入れ、この場を去って行くのだった。
「随分信頼されているみたいだね」
「そうじゃの、まぁ年の功と言うやつじゃ。 で? 子どもらは居なくなった事じゃし、話を聞こうじゃないか。 のう?」
「別に人払いはよかったんだけど。 君の講義を聞きたいのは本心だったしね」
「よく言うわい」
ルイスの話を聞くため、フーズは子ども達を退席させた。ルイスにとって子ども達の存在は別段気にならなかったが、フーズにとってはそうでなかったらしい。彼の方が、村の住人の耳にその情報が入るのを嫌ったように見えた。
恐らく、これから切り出される話題に心当たりがあるのだろう。
「じゃあお言葉に甘えて、話をさせて貰おうかな」
ルイスは一旦言葉を区切り、
「君は”全知の樹”の先々代”賢者”、フーズ・ラウンドリィだね」
フーズの経歴、そしてフルネームを口にする。
するとフーズは溜息を吐き、頷くのだった。
「……如何にも。 わしは”全知”に取り憑かれた元”賢者”じゃ。 ほっほ……。 お主の言うとおり、この名を名乗るのは少し照れくさいのぉ」
自重気味に、フーズは述べる。ルイスはそれを、表情を変えずに聞き届けるのだった。
「して、要件は何かの? まさか、こんな砂漠くんだりまでわざわざ連れ戻しに来た訳ではあるまい?」
「そうだね。 君に会えたのはただの偶然だよ。 だから、安心して欲しい。 僕にそんな気は全く無いからね。 ただ、心配してる人は居るみたいだよ? 何たって、砂漠に調査に出てから帰らず、もう二十年以上経ってるんだから」
「そうかい。 その者達には、よろしく言っておいてくれるかの」
ルイスの言葉に嘘は無さそうだ。そう、フーズは思う。
フーズが砂漠に出たのは、二十二年前。その時はまだ、彼は”賢者”の称号を持っていた。
”賢者”に求められる資質とは、ひとえに”探究心”である。今この星に無い叡智を創造する事、それが彼に求められた役割であった。当時既に四十を数えていた彼は、その使命に忠実に従い、世界の真実を求めた。そしてこの成れの果ての大地に行き着いたのだ。
そして、彼は組織を去る事となる。
そんな彼の経緯を、この白髪の青年は知る由も無いだろう。
恐らく十代後半、あるいは二十代前半の年に見える彼が、二十年以上も前の出来事を知るはずが無い。
だからこそ、信用に値する。
もし連れ戻す事が目的なら、もっと直接的な手段を取った事だろう。組織にはそれを容易く実現する工作員の部隊がある。
そして暗殺が目的なら、この様に対話の必要などあるはずが無いのだ。
何よりこの男、この若さで”賢者”の称号を得たという。底知れない何かを持っている事は間違いない。その正体をフーズが想像する事は出来なかったが。
「聞きたい事とは、詠唱術についてかの?」
「うん、それもあるね。 けどそれはまた、子ども達への指導風景を見学させて貰う事にするよ。 手伝える事も、あるかも知れないしね。 僕が聞きたいのは、研究についてだよ」
一泊の間を置いて、ルイスは切り出す。
「現”賢者”から元”賢者”に質問したい。 この星の行く末をどう見る?」
「……ふむ。 抽象的な質問じゃのう」
いつになく真剣な表情で問うルイスに、フーズ自身も真剣な表情で相対すのだった。
「僕達はいずれ、選択を迫られるだろう。 後退か、崩壊か。 どっちに進んでも地獄っぽいのが如何にもって感じだよね」
白髪の青年が無邪気に笑う姿は、フーズには眩しく、年相応の表情に見えた。
───同刻、村の外れ。
ルイスがフーズと話している頃、彼らのいる村の外れには十人もの人影があった。
村の住人達より幾らか身なりの整った男が、周囲の男達に向け指示を出していた。
「上手くやれよ。 褒美は用意する」
「へっへ! ダンナ、ちったぁ信用して下せぇよ」
「そうだぜ! 多少規模がデカかろうが所詮”村”でしょう? 望み通りにやりますよ」
そこに居たのは、屈強な男達。指示を出している男の他は、薄汚いなりをして醜い笑みを浮かべている。何やら悪巧みをしている様であった。
「油断するな。 仲間がやられた所だろ? 中には手練れが居るはずだ。 その中の、黒髪に青い瞳をした男だけは生捕りにしろ。 後は好きにして構わん」
「大丈夫ですって! 俺たちゃあ、あの”首領”の配下ですぜ?」
「おうよ。 それに前やられた奴らは、ウチのパシリみたいなもんでさぁ。 俺達はそんなヘマはしねぇからよ」
男達は笑みを交わしながら、指示を出す男の機嫌を取る。
「賊風情が、前にも余計な狼藉を働いて返り討ちに遭ったそうじゃないか。 そう調子に乗るから失敗したんじゃないのか?」
「あぁ? アンタ、勘違いするなよ」
「おいよせ、ジル」
指示を出す男は周囲の男達を「賊」と呼んだ。
そしてその言葉に含まれる侮蔑に苛立ちを覚えた一人、ジルと呼ばれた男が、指示を出す男の胸ぐらを掴む。
「アンタは別に、俺達のリーダーじゃない。 俺達のリーダーは首領だけだからな。 あまり調子に乗るなよ」
ジルはそう言って乱暴に掴んだ胸ぐらを離すと、仲間達に呼び掛ける。
「行くぞ。 ターゲット以外の男は皆殺し、女は生捕りだ」
白髪の青年はアイビス達と別れた後、とある人物を尋ねていた。
「……ルイスと言ったかの。 何の用じゃ?」
迎えたのはこの村の指導者と思しき男、フーズ。
「あ、白髪のお兄ちゃん!」
「この人誰?」
「知らないの? さっき精霊見せてくれた人だよ!」
「ねぇまた精霊見せて!」
そして村の子ども達である。
「これ、お客様に失礼するでない。 すまんの。 今はこの子達の相手をしておるのじゃ」
「そうみたいだね、構わないよ。 僕も後学の為に聞いておきたくてね」
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「何をじゃ? 都市から来た者にとって珍しい物など、風景くらいじゃろう」
「ふふ。 偽らなくて良いよ。 初めて見たんだ。 見事だね、その”詠唱術”」
ルイスの言葉を聞き、フーズは目を丸くする。
「ほう、詠唱術を知っておるとはの」
「いや、名前を聞いた事があるくらいだよ。 原初の駆霊術体系、そしてそれを研究する君の名前をね」
ルイスの表情は先程までの苦笑いではない。張り付けたような、いつもの笑顔に戻っている。
───底が見えんの。
フーズは警戒と共に感心するのだった。
「わしの名はフーズ。 先も名乗ったじゃろう」
「そうだね。 でもそれだけじゃない」
「何が言いたいんじゃ?」
フーズは目を細め、ルイスの目の奥を見据える。
「その前に、改めて名乗っておくよ。 僕はルイス・アオフガーべ」
そしてルイスは名乗った。この星では公開しない事が一般的な、フルネームを。
「”全知の樹”の”賢者”だよ。 いやぁ、自分で名乗るのは未だに慣れないね」
ルイスの言葉を聞き、フーズは再度目を剥く。
「ねぇ何の話?」
「フーズさん、勉強の続きは?」
「……すまんの。 今日の所はここまでじゃ。 わしはお客様の相手をせにゃあならんのでの」
「えぇー! もう終わり?」
「もうちょっとだけ! ダメ?」
そう言って、フーズは集まった子ども達に解散を指示した。
名越惜しそうに食い下がる子も中には居たが、やがて渋々といった様子でフーズの言葉を聞き入れ、この場を去って行くのだった。
「随分信頼されているみたいだね」
「そうじゃの、まぁ年の功と言うやつじゃ。 で? 子どもらは居なくなった事じゃし、話を聞こうじゃないか。 のう?」
「別に人払いはよかったんだけど。 君の講義を聞きたいのは本心だったしね」
「よく言うわい」
ルイスの話を聞くため、フーズは子ども達を退席させた。ルイスにとって子ども達の存在は別段気にならなかったが、フーズにとってはそうでなかったらしい。彼の方が、村の住人の耳にその情報が入るのを嫌ったように見えた。
恐らく、これから切り出される話題に心当たりがあるのだろう。
「じゃあお言葉に甘えて、話をさせて貰おうかな」
ルイスは一旦言葉を区切り、
「君は”全知の樹”の先々代”賢者”、フーズ・ラウンドリィだね」
フーズの経歴、そしてフルネームを口にする。
するとフーズは溜息を吐き、頷くのだった。
「……如何にも。 わしは”全知”に取り憑かれた元”賢者”じゃ。 ほっほ……。 お主の言うとおり、この名を名乗るのは少し照れくさいのぉ」
自重気味に、フーズは述べる。ルイスはそれを、表情を変えずに聞き届けるのだった。
「して、要件は何かの? まさか、こんな砂漠くんだりまでわざわざ連れ戻しに来た訳ではあるまい?」
「そうだね。 君に会えたのはただの偶然だよ。 だから、安心して欲しい。 僕にそんな気は全く無いからね。 ただ、心配してる人は居るみたいだよ? 何たって、砂漠に調査に出てから帰らず、もう二十年以上経ってるんだから」
「そうかい。 その者達には、よろしく言っておいてくれるかの」
ルイスの言葉に嘘は無さそうだ。そう、フーズは思う。
フーズが砂漠に出たのは、二十二年前。その時はまだ、彼は”賢者”の称号を持っていた。
”賢者”に求められる資質とは、ひとえに”探究心”である。今この星に無い叡智を創造する事、それが彼に求められた役割であった。当時既に四十を数えていた彼は、その使命に忠実に従い、世界の真実を求めた。そしてこの成れの果ての大地に行き着いたのだ。
そして、彼は組織を去る事となる。
そんな彼の経緯を、この白髪の青年は知る由も無いだろう。
恐らく十代後半、あるいは二十代前半の年に見える彼が、二十年以上も前の出来事を知るはずが無い。
だからこそ、信用に値する。
もし連れ戻す事が目的なら、もっと直接的な手段を取った事だろう。組織にはそれを容易く実現する工作員の部隊がある。
そして暗殺が目的なら、この様に対話の必要などあるはずが無いのだ。
何よりこの男、この若さで”賢者”の称号を得たという。底知れない何かを持っている事は間違いない。その正体をフーズが想像する事は出来なかったが。
「聞きたい事とは、詠唱術についてかの?」
「うん、それもあるね。 けどそれはまた、子ども達への指導風景を見学させて貰う事にするよ。 手伝える事も、あるかも知れないしね。 僕が聞きたいのは、研究についてだよ」
一泊の間を置いて、ルイスは切り出す。
「現”賢者”から元”賢者”に質問したい。 この星の行く末をどう見る?」
「……ふむ。 抽象的な質問じゃのう」
いつになく真剣な表情で問うルイスに、フーズ自身も真剣な表情で相対すのだった。
「僕達はいずれ、選択を迫られるだろう。 後退か、崩壊か。 どっちに進んでも地獄っぽいのが如何にもって感じだよね」
白髪の青年が無邪気に笑う姿は、フーズには眩しく、年相応の表情に見えた。
───同刻、村の外れ。
ルイスがフーズと話している頃、彼らのいる村の外れには十人もの人影があった。
村の住人達より幾らか身なりの整った男が、周囲の男達に向け指示を出していた。
「上手くやれよ。 褒美は用意する」
「へっへ! ダンナ、ちったぁ信用して下せぇよ」
「そうだぜ! 多少規模がデカかろうが所詮”村”でしょう? 望み通りにやりますよ」
そこに居たのは、屈強な男達。指示を出している男の他は、薄汚いなりをして醜い笑みを浮かべている。何やら悪巧みをしている様であった。
「油断するな。 仲間がやられた所だろ? 中には手練れが居るはずだ。 その中の、黒髪に青い瞳をした男だけは生捕りにしろ。 後は好きにして構わん」
「大丈夫ですって! 俺たちゃあ、あの”首領”の配下ですぜ?」
「おうよ。 それに前やられた奴らは、ウチのパシリみたいなもんでさぁ。 俺達はそんなヘマはしねぇからよ」
男達は笑みを交わしながら、指示を出す男の機嫌を取る。
「賊風情が、前にも余計な狼藉を働いて返り討ちに遭ったそうじゃないか。 そう調子に乗るから失敗したんじゃないのか?」
「あぁ? アンタ、勘違いするなよ」
「おいよせ、ジル」
指示を出す男は周囲の男達を「賊」と呼んだ。
そしてその言葉に含まれる侮蔑に苛立ちを覚えた一人、ジルと呼ばれた男が、指示を出す男の胸ぐらを掴む。
「アンタは別に、俺達のリーダーじゃない。 俺達のリーダーは首領だけだからな。 あまり調子に乗るなよ」
ジルはそう言って乱暴に掴んだ胸ぐらを離すと、仲間達に呼び掛ける。
「行くぞ。 ターゲット以外の男は皆殺し、女は生捕りだ」
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