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姉妹の関係
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学園生活は順調と言うわけではないが、あの男に絡まれているにしては順調と言っていいと思う。
まずはテスト。テストの成績が悪い度、アレは私に突っかかってくる。自分の頭が悪いという自覚はどうやらないらしい。
2つ目は女性関係。アレの何がいいのかわからないが、アレに恋い慕う人が本当にいるらしい。なんて物好きな……、と思っていましたがどうやら大半はアレを傀儡にしたい人が多いみたいです。ですが、その人たちから敵視されているんですよね、私……。仲良くできそうなのに。
最後は交友関係。これが一番重要。アレに対していい感情を抱いていない人と揃って仲良くなることができました。その中には宰相の息子や騎士団長の息子も居るのですが、アレには期待してないみたいです。それはそれでいいのかとなる反面、私自身も人の事を言えるような態度や立場ではないので何も言えていません。
これらのことから私的にはマイナスの部分よりもプラスに感じることが多いんですよね。事実、マイナス部分はほとんど無視するか自滅するので大したことでは無い。
何故こんな風に振り返っているのかと言えば、ティアが学園の話を聞かせて欲しいと迫ったからである。話せることは何も無いと行ったのですが、お姉様のことをもっと知りたいのですと言われてしまえば、否と言う訳にはいきません。
「お姉様は気になる人がいないのですか?」
私の話を聞いていたティアが可愛い顔を傾けながら聞いてくる。とても可愛い。
「気になる人って? 別になんにもないよ?」
「例えば宰相の息子さんとか、騎士団長の息子さんとか」
「ん~……、気は合うと思うけれど、それ以上は何もないかな?」
「……気は合うんだ」
リリアの答えにクリスティーナの笑顔が無表情に変わる。呟いた言葉はいつもの明るい声ではなく、低かった。しかし、リリアはクリスティーナの様子に気づくことなく話を続ける。
「そうなの! アレの事について文句を言える人は少ないし……共感してくれる人もなかなかいなくて……2人とはとっても気が合うの!」
「そっか! それで、私よりもその人たちともっと一緒に居たいなぁ~なんて思わないの?」
「そんな事思わないよ。私にとって1番はティアだよ。それは今も昔も変わっていないよ」
ティアが1番。その解答にクリスティーナがニヤリと笑っている事にリリアは気が付かない。
「そう、何も変わっていないよ」
「お姉様……」
今はすっかり慣れてしまい、今や言い返すことも出来るが、昔は暴言を吐かれることがとても辛かった。その事を部屋で悲しんでいるとティアがノックも無しに入って来た。
私は慰めてくれるティアに対して複雑な気持ちだった。八つ当たりだとわかっているけど、どうしても考えてしまっていた。ティアが居なければ良かったのでは……と。
そんな私の気持ちを知っているのか、ティアは決して泣いている理由は聞いてこなかった。1つ下なのに、気を使われる事に少しムッとするも2人でいる時間が心地よかった。
少し心を開いた私はティアに、アレに言われたことの一部を伝えた。その時のティアの顔は無表情だった。私が話し始めた頃は嬉しそうにしていたのに、次第に表情が抜け落ちたようになってしまった。
それからは大変だった。自分のせいだと泣いてしまったティアをどう泣き止ませようか。そうあたふたしながら考えているうちに、ティアに対する悪い感情は何処かに行ってしまった。それからは以前にも増してティアと仲良くなる事ができた。
今思えば、ティアのおかげで自分でも気が付かないぐらい奥底にしまい込んだものを引き出されたんだと思う。それはティアの能力も関係しているかもしれないけれど、ティアが私に歩み寄ってくれたからだと思う。
「ありがとうね、ティア」
「? なんのことかは分かりませんが、お姉様の役に立ったのなら嬉しいです」
一時期はティアがいなければと思っていたのに、今はティアがいてくれて良かったと思っている。都合のいい話かもしれないけれど、今のこの気持ちは嘘ではないと思う。
「ティア……大好きだよ……」
「! お姉様! 私も……!」
クリスティーナがなにか返事をしようとした時にはリリアはスゥスゥと小さく寝息を立てていた。
クリスティーナはそんなリリアに布団をかけて自分も潜り込む。
「私も大好きですよお姉様」
そして少女は2人、同じベッドで眠りについた。
まずはテスト。テストの成績が悪い度、アレは私に突っかかってくる。自分の頭が悪いという自覚はどうやらないらしい。
2つ目は女性関係。アレの何がいいのかわからないが、アレに恋い慕う人が本当にいるらしい。なんて物好きな……、と思っていましたがどうやら大半はアレを傀儡にしたい人が多いみたいです。ですが、その人たちから敵視されているんですよね、私……。仲良くできそうなのに。
最後は交友関係。これが一番重要。アレに対していい感情を抱いていない人と揃って仲良くなることができました。その中には宰相の息子や騎士団長の息子も居るのですが、アレには期待してないみたいです。それはそれでいいのかとなる反面、私自身も人の事を言えるような態度や立場ではないので何も言えていません。
これらのことから私的にはマイナスの部分よりもプラスに感じることが多いんですよね。事実、マイナス部分はほとんど無視するか自滅するので大したことでは無い。
何故こんな風に振り返っているのかと言えば、ティアが学園の話を聞かせて欲しいと迫ったからである。話せることは何も無いと行ったのですが、お姉様のことをもっと知りたいのですと言われてしまえば、否と言う訳にはいきません。
「お姉様は気になる人がいないのですか?」
私の話を聞いていたティアが可愛い顔を傾けながら聞いてくる。とても可愛い。
「気になる人って? 別になんにもないよ?」
「例えば宰相の息子さんとか、騎士団長の息子さんとか」
「ん~……、気は合うと思うけれど、それ以上は何もないかな?」
「……気は合うんだ」
リリアの答えにクリスティーナの笑顔が無表情に変わる。呟いた言葉はいつもの明るい声ではなく、低かった。しかし、リリアはクリスティーナの様子に気づくことなく話を続ける。
「そうなの! アレの事について文句を言える人は少ないし……共感してくれる人もなかなかいなくて……2人とはとっても気が合うの!」
「そっか! それで、私よりもその人たちともっと一緒に居たいなぁ~なんて思わないの?」
「そんな事思わないよ。私にとって1番はティアだよ。それは今も昔も変わっていないよ」
ティアが1番。その解答にクリスティーナがニヤリと笑っている事にリリアは気が付かない。
「そう、何も変わっていないよ」
「お姉様……」
今はすっかり慣れてしまい、今や言い返すことも出来るが、昔は暴言を吐かれることがとても辛かった。その事を部屋で悲しんでいるとティアがノックも無しに入って来た。
私は慰めてくれるティアに対して複雑な気持ちだった。八つ当たりだとわかっているけど、どうしても考えてしまっていた。ティアが居なければ良かったのでは……と。
そんな私の気持ちを知っているのか、ティアは決して泣いている理由は聞いてこなかった。1つ下なのに、気を使われる事に少しムッとするも2人でいる時間が心地よかった。
少し心を開いた私はティアに、アレに言われたことの一部を伝えた。その時のティアの顔は無表情だった。私が話し始めた頃は嬉しそうにしていたのに、次第に表情が抜け落ちたようになってしまった。
それからは大変だった。自分のせいだと泣いてしまったティアをどう泣き止ませようか。そうあたふたしながら考えているうちに、ティアに対する悪い感情は何処かに行ってしまった。それからは以前にも増してティアと仲良くなる事ができた。
今思えば、ティアのおかげで自分でも気が付かないぐらい奥底にしまい込んだものを引き出されたんだと思う。それはティアの能力も関係しているかもしれないけれど、ティアが私に歩み寄ってくれたからだと思う。
「ありがとうね、ティア」
「? なんのことかは分かりませんが、お姉様の役に立ったのなら嬉しいです」
一時期はティアがいなければと思っていたのに、今はティアがいてくれて良かったと思っている。都合のいい話かもしれないけれど、今のこの気持ちは嘘ではないと思う。
「ティア……大好きだよ……」
「! お姉様! 私も……!」
クリスティーナがなにか返事をしようとした時にはリリアはスゥスゥと小さく寝息を立てていた。
クリスティーナはそんなリリアに布団をかけて自分も潜り込む。
「私も大好きですよお姉様」
そして少女は2人、同じベッドで眠りについた。
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