213 / 259
アマテラス
QUARTETTO#1
しおりを挟む
────ミヅキ(アシダカ種、ニダヴェリール宮廷特務機関、第二補佐官)
私が宮廷を留守にしている間に、アシダカの後輩が4人増えることが決まっていた。
しかもロデリクではなく、特務だ。
本当に私の後輩だ。
でも、おかしいな。ユキナだけのはずだったのに、なんで?
「ククリン、ユキナだけじゃなかったの?」
「うん。イサナミ自治区から特別にたのまれて、他の3名も面倒見るように言われた」
「そんな簡単に?」
「目をつけてた子だからカモネギだったから。
あと、皆、イサナミ自治区では微妙な立場にいたというのも理由の一つ」
「そんなに優秀な子なの?」
「アカネ、カツラ、キサ、全員刹那に到達してる。
3代目~5代目清鳴だよ。
それと、ユキナとセットというか、保護者みたいなものだから一緒じゃないといろいろ困るらしい。
とにかく4人は複雑な関係ってこと、全員従姉妹で幼馴染だしね」
「よくわからないけど、私が、全員面倒見るの?」
「ミヅキだとカツラしか面倒見られないから、あとはルシオーヌに任せよう」
「どういうこと?」
「うれしいことに、キサは水面、アカネは月影なんだよね」
「水面? ほんとに? すごいね。アシダカでは初めてじゃない?」
「まぁ、実力は皆一緒、ユキナも含めておなしくらいだよ。
4人とも天才の域にいる。修練に手はかからないとおもう。
基礎がわかれば勝手に育つ。
ほかの子からは、しばらく隠しておいてね。
4人の成長が早すぎて劣等感抱かせちゃうとかわいそうだから。
むしろ、私生活の面倒が大変かも」
「なにそれ?」
「大丈夫、そのためにアカネが来てくれてるから。
とにかくカツラのことはよろしくね。ほっといても上達しちゃうとおもうけど。
できるだけ、目を離さないでいっしょにいてあげて。
一刃の天才だから、いろいろ刺激を受けることも多いと思うよ」
「アカネとカツラは面識あるから大丈夫」
「ただ、キサとカツラが一緒にいると問題おこしやすいみたいだから気をつけてね。
アカネが調整役だから何かの時はアカネに任せるといい」
「そっか。いつから来るの?」
「もう転生装置から出てる、ニブルヘイムで新生活に向けてリハビリしてもらってる。法術体系と特殊言語の基礎はそっちで身につけるから、かなり仕上がってる状態だとおもっていい。来週くらいに来るよ」
「え? 転生もうおわってるの?」
「2週間かからなかった。大したものだね。イサナミにいたら危険だったね」
「すごいね。発声軸は大丈夫?」
「想像以上にバラバラ。皆、個性的でミヅキ並みに高次元。全員、特殊言語をカスタマイズしてあげて。
とりあえず固有言語で仕上げてもらってある。
データは転送しておいたからよろしくね」
「わかった。本当に、すごい優秀なんだね」
「イサナミ自治区はポテンシャルの高い人材の宝庫だね。
部屋割りは決めてある。ユキナはアカネと一緒。カツラとキサは個室で」
「了解」
私が宮廷を留守にしている間に、アシダカの後輩が4人増えることが決まっていた。
しかもロデリクではなく、特務だ。
本当に私の後輩だ。
でも、おかしいな。ユキナだけのはずだったのに、なんで?
「ククリン、ユキナだけじゃなかったの?」
「うん。イサナミ自治区から特別にたのまれて、他の3名も面倒見るように言われた」
「そんな簡単に?」
「目をつけてた子だからカモネギだったから。
あと、皆、イサナミ自治区では微妙な立場にいたというのも理由の一つ」
「そんなに優秀な子なの?」
「アカネ、カツラ、キサ、全員刹那に到達してる。
3代目~5代目清鳴だよ。
それと、ユキナとセットというか、保護者みたいなものだから一緒じゃないといろいろ困るらしい。
とにかく4人は複雑な関係ってこと、全員従姉妹で幼馴染だしね」
「よくわからないけど、私が、全員面倒見るの?」
「ミヅキだとカツラしか面倒見られないから、あとはルシオーヌに任せよう」
「どういうこと?」
「うれしいことに、キサは水面、アカネは月影なんだよね」
「水面? ほんとに? すごいね。アシダカでは初めてじゃない?」
「まぁ、実力は皆一緒、ユキナも含めておなしくらいだよ。
4人とも天才の域にいる。修練に手はかからないとおもう。
基礎がわかれば勝手に育つ。
ほかの子からは、しばらく隠しておいてね。
4人の成長が早すぎて劣等感抱かせちゃうとかわいそうだから。
むしろ、私生活の面倒が大変かも」
「なにそれ?」
「大丈夫、そのためにアカネが来てくれてるから。
とにかくカツラのことはよろしくね。ほっといても上達しちゃうとおもうけど。
できるだけ、目を離さないでいっしょにいてあげて。
一刃の天才だから、いろいろ刺激を受けることも多いと思うよ」
「アカネとカツラは面識あるから大丈夫」
「ただ、キサとカツラが一緒にいると問題おこしやすいみたいだから気をつけてね。
アカネが調整役だから何かの時はアカネに任せるといい」
「そっか。いつから来るの?」
「もう転生装置から出てる、ニブルヘイムで新生活に向けてリハビリしてもらってる。法術体系と特殊言語の基礎はそっちで身につけるから、かなり仕上がってる状態だとおもっていい。来週くらいに来るよ」
「え? 転生もうおわってるの?」
「2週間かからなかった。大したものだね。イサナミにいたら危険だったね」
「すごいね。発声軸は大丈夫?」
「想像以上にバラバラ。皆、個性的でミヅキ並みに高次元。全員、特殊言語をカスタマイズしてあげて。
とりあえず固有言語で仕上げてもらってある。
データは転送しておいたからよろしくね」
「わかった。本当に、すごい優秀なんだね」
「イサナミ自治区はポテンシャルの高い人材の宝庫だね。
部屋割りは決めてある。ユキナはアカネと一緒。カツラとキサは個室で」
「了解」
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
魔法のせいだからって許せるわけがない
ユウユウ
ファンタジー
私は魅了魔法にかけられ、婚約者を裏切って、婚約破棄を宣言してしまった。同じように魔法にかけられても婚約者を強く愛していた者は魔法に抵抗したらしい。
すべてが明るみになり、魅了がとけた私は婚約者に謝罪してやり直そうと懇願したが、彼女はけして私を許さなかった。
もう死んでしまった私へ
ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。
幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか?
今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!!
ゆるゆる設定です。
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
初夜に「君を愛するつもりはない」と夫から言われた妻のその後
澤谷弥(さわたに わたる)
ファンタジー
結婚式の日の夜。夫のイアンは妻のケイトに向かって「お前を愛するつもりはない」と言い放つ。
ケイトは知っていた。イアンには他に好きな女性がいるのだ。この結婚は家のため。そうわかっていたはずなのに――。
※短いお話です。
※恋愛要素が薄いのでファンタジーです。おまけ程度です。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる