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アマテラス

QUARTETTO#1

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────ミヅキ(アシダカ種、ニダヴェリール宮廷特務機関、第二補佐官)


 私が宮廷を留守にしている間に、アシダカの後輩が4人増えることが決まっていた。
 しかもロデリクではなく、特務だ。
 本当に私の後輩だ。
 でも、おかしいな。ユキナだけのはずだったのに、なんで?


「ククリン、ユキナだけじゃなかったの?」

「うん。イサナミ自治区から特別にたのまれて、他の3名も面倒見るように言われた」

「そんな簡単に?」

「目をつけてた子だからカモネギだったから。
 あと、皆、イサナミ自治区では微妙な立場にいたというのも理由の一つ」

「そんなに優秀な子なの?」

「アカネ、カツラ、キサ、全員刹那せつなに到達してる。
 3代目~5代目清鳴シンメイだよ。
 それと、ユキナとセットというか、保護者みたいなものだから一緒じゃないといろいろ困るらしい。
 とにかく4人は複雑な関係ってこと、全員従姉妹で幼馴染だしね」

「よくわからないけど、私が、全員面倒見るの?」

「ミヅキだとカツラしか面倒見られないから、あとはルシオーヌに任せよう」

「どういうこと?」

「うれしいことに、キサは水面みなも、アカネは月影つきかげなんだよね」

水面みなも? ほんとに? すごいね。アシダカでは初めてじゃない?」

「まぁ、実力は皆一緒、ユキナも含めておなしくらいだよ。
 4人とも天才の域にいる。修練に手はかからないとおもう。
 基礎がわかれば勝手に育つ。
 ほかの子からは、しばらく隠しておいてね。
 4人の成長が早すぎて劣等感抱かせちゃうとかわいそうだから。
 むしろ、私生活の面倒が大変かも」

「なにそれ?」

「大丈夫、そのためにアカネが来てくれてるから。
 とにかくカツラのことはよろしくね。ほっといても上達しちゃうとおもうけど。
 できるだけ、目を離さないでいっしょにいてあげて。
 一刃ひとはの天才だから、いろいろ刺激を受けることも多いと思うよ」

「アカネとカツラは面識あるから大丈夫」

「ただ、キサとカツラが一緒にいると問題おこしやすいみたいだから気をつけてね。
 アカネが調整役だから何かの時はアカネに任せるといい」

「そっか。いつから来るの?」

「もう転生装置から出てる、ニブルヘイムで新生活に向けてリハビリしてもらってる。法術体系と特殊言語の基礎はそっちで身につけるから、かなり仕上がってる状態だとおもっていい。来週くらいに来るよ」

「え? 転生もうおわってるの?」

「2週間かからなかった。大したものだね。イサナミにいたら危険だったね」

「すごいね。発声軸は大丈夫?」

「想像以上にバラバラ。皆、個性的でミヅキ並みに高次元。全員、特殊言語をカスタマイズしてあげて。
 とりあえず固有言語で仕上げてもらってある。
 データは転送しておいたからよろしくね」

「わかった。本当に、すごい優秀なんだね」

「イサナミ自治区はポテンシャルの高い人材の宝庫だね。
 部屋割りは決めてある。ユキナはアカネと一緒。カツラとキサは個室で」

「了解」
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