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第一章 閃血の復讐者《アヴェンジ》
レジスタンス入隊
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ビョルンはクラウスと共に司令室まできていた。司令室のソファーにはクラウスとビョルンが向かい合っている。
「んで?クロエを使ってまでここまで俺達を連れてきた理由はなんだよ?、あんたの事だ、どうせクロエにここまで連れてくるよう頼んだのもアンタだろ?」
「いや、いずれは頼むつもりだったが、今回君たちをここに連れてきたのはクロエの独断だ。私はあくまで君たちの安否を監視する事しか頼んでない」
「やっぱりそうかい、工場にいた時から誰かに見られてる気がしたがそういう事か」
「気を悪くしたらすまない、が、どうしても君たち、どうより君の力が必要なんだ」
「言えよ、まぁ聞くまでもないけどな…」
クラウスはソファーから立ち上がり深く頭を下げた。
「頼む、どうかフェンリルの一員として戦って欲しい」
「……そう言うと思ったよ…」
クラウスさ申し訳なさそうにその後も頭を下げ続けながら淡々と話していく。
「勝手なのは十分承知している。しかし、我々も切羽詰まっている状況なんだ、団員もHARBTももう残りわずかだ、君みたいな戦力は喉から手が出るほど欲しい、どうか頼む!」
「………………」
ビョルンは考え込んだ、正直言ってビョルン本人としてはお断りと言いたかった。
自分の行いのせいで過去に父のレジスタンス組織を壊滅に追いやったビョルンにとって再びレジスタンスに所属する事など真っ平だ。
……だが、ここで断ったらミシェルや子供達はどうなる?
もうあの工場には戻れない。戻ればまたヴァルキューレの部隊が自分たちを攻めにくる。
それだけはダメだ、またミシェルや子供達を巻き込んでしまう。
ビョルンは暫く考え込み、
「入ればミシェルやガキ共の身の安全は保証してくれるんだな?」
「もちろんだ、まぁ、ミシェル君には他の役割で動いてもらう事にはなると思うが、子供達はクロエと同様ウチでしっかりと面倒みよう」
「…………」
ビョルンは一瞬考え込んだが、意を決したかのように言った。
「分かったよ、フェンリルに入ろう」
「そうか…」
「ただしアンタの部下になる気はないからな」
「それでいい、あくまで君と私対等な立場、そういう事でいいね?」
「あぁ、それなら了解だ」
クラウスはビョルンに向けて手を出し、ビョルンもその手を握る。
◇
お互いに握手を交わし終えると、クラウスから、
「次の作戦は追って通達する、今回はゆっくり休んでくれ」
そう言われビョルンは入浴を済ませた後に、ミシェル達と合流して食堂へと向かった。
「♡……」
「おい、そいつさっきからずっとひっつきすぎやしないか?」
「まぁまぁ、今まで甘えられなかったんだから今日ぐらいは、ねっ?」
クロエは赤ん坊のようにミシェルの胸に抱きつく。
「わぁ~い、ミシェルママ~ン!♡おっぱいちょうだぁ~い!!」
ミシェルの豊満な胸をもみしだきながらスーハーっと谷間に顔を埋めて空気を吸うクロエ、もはやただの変態である。
「たくっ、調子のいいエロガキが」
「ビョルン兄ちゃんに同意」
ビョルンの横にいるリンクもクロエをジト目で睨む。
ビョルン達が食堂に入れば食堂にいる全員がビョルン達に視線を向ける。
中にはジト目で睨んでいる奴もいる。どうやらさっきのテロリスト発言をまだ根に持っている輩もいる様子だ。
「ビョルン、ボクたちって、もしかして歓迎されてないのかな?」
ミシェルが不安そうに聞いてくるもビョルンは安心させるようにミシェルの頭を撫でる。
「心配するなって、少なくともお前らは邪険に想われてないって」
「だといいんだけど…」
それでも不安そうに呟くミシェル。各々がカウンターでプレートに食事を乗せて貰うと席に座る。
今日のメニューはクリームシチューにパン、野菜サラダとなっている。何も子供達の食べた事ないメニューだ。
「すげぇ!!ビョルン兄ちゃん!!これおかわりしてもいいの!?」
「いいんじゃね?おかわり自由だって看板に書いてあったし」
「やったぁ!!」
「ふっ、お前ガキだな」
「黙れバカクロエ」
相変わらずバチバチなリンクとクロエである。横から「喧嘩しない」と嗜めるミシェルと他の子供達を微笑ましそうに見つめるビョルン。
ビョルンは改めて決意した、この幸せを守るためなら、どんな危険な困難二でも立ち向かおうと。
「ところでさ、ビョルン……」
「ん?」
「クラウスさんと何を話してたの?」
「あぁ、フェンリルに入って戦えってさ、お前らの面倒を受け持つ条件で引き受けた」
「えっ?……」
ミシェルは呆然としてスプーンを落とす。その光景に周りの視線が集まっていく。
「おっ、おいどうしたミシェル?」
「なんで?………なんで引き受けたの?……」
「なんでって、お前らの安全のために仕方なく…」「バカ!!!!」
ミシェルはその場を走り去っていった。その目に大粒の涙を流しながら。
「あ~あ、ビョルン兄ちゃん泣かせちゃった」
「ビョルンさん、俺が言うのもなんですけど、追いかけた方がいいと思いますよ?」
クロエの忠告に従うようにビョルンは走り去っていったミシェルの後を追う。
「さてと、俺も飯食ったらさっさと仕上げちまうか」
「仕上げるって?」
クリームシチューを頬張るクロエにヴェルは問いかける。
「決まってるだろ?アヴェンジを完成させるんだよ」
「んで?クロエを使ってまでここまで俺達を連れてきた理由はなんだよ?、あんたの事だ、どうせクロエにここまで連れてくるよう頼んだのもアンタだろ?」
「いや、いずれは頼むつもりだったが、今回君たちをここに連れてきたのはクロエの独断だ。私はあくまで君たちの安否を監視する事しか頼んでない」
「やっぱりそうかい、工場にいた時から誰かに見られてる気がしたがそういう事か」
「気を悪くしたらすまない、が、どうしても君たち、どうより君の力が必要なんだ」
「言えよ、まぁ聞くまでもないけどな…」
クラウスはソファーから立ち上がり深く頭を下げた。
「頼む、どうかフェンリルの一員として戦って欲しい」
「……そう言うと思ったよ…」
クラウスさ申し訳なさそうにその後も頭を下げ続けながら淡々と話していく。
「勝手なのは十分承知している。しかし、我々も切羽詰まっている状況なんだ、団員もHARBTももう残りわずかだ、君みたいな戦力は喉から手が出るほど欲しい、どうか頼む!」
「………………」
ビョルンは考え込んだ、正直言ってビョルン本人としてはお断りと言いたかった。
自分の行いのせいで過去に父のレジスタンス組織を壊滅に追いやったビョルンにとって再びレジスタンスに所属する事など真っ平だ。
……だが、ここで断ったらミシェルや子供達はどうなる?
もうあの工場には戻れない。戻ればまたヴァルキューレの部隊が自分たちを攻めにくる。
それだけはダメだ、またミシェルや子供達を巻き込んでしまう。
ビョルンは暫く考え込み、
「入ればミシェルやガキ共の身の安全は保証してくれるんだな?」
「もちろんだ、まぁ、ミシェル君には他の役割で動いてもらう事にはなると思うが、子供達はクロエと同様ウチでしっかりと面倒みよう」
「…………」
ビョルンは一瞬考え込んだが、意を決したかのように言った。
「分かったよ、フェンリルに入ろう」
「そうか…」
「ただしアンタの部下になる気はないからな」
「それでいい、あくまで君と私対等な立場、そういう事でいいね?」
「あぁ、それなら了解だ」
クラウスはビョルンに向けて手を出し、ビョルンもその手を握る。
◇
お互いに握手を交わし終えると、クラウスから、
「次の作戦は追って通達する、今回はゆっくり休んでくれ」
そう言われビョルンは入浴を済ませた後に、ミシェル達と合流して食堂へと向かった。
「♡……」
「おい、そいつさっきからずっとひっつきすぎやしないか?」
「まぁまぁ、今まで甘えられなかったんだから今日ぐらいは、ねっ?」
クロエは赤ん坊のようにミシェルの胸に抱きつく。
「わぁ~い、ミシェルママ~ン!♡おっぱいちょうだぁ~い!!」
ミシェルの豊満な胸をもみしだきながらスーハーっと谷間に顔を埋めて空気を吸うクロエ、もはやただの変態である。
「たくっ、調子のいいエロガキが」
「ビョルン兄ちゃんに同意」
ビョルンの横にいるリンクもクロエをジト目で睨む。
ビョルン達が食堂に入れば食堂にいる全員がビョルン達に視線を向ける。
中にはジト目で睨んでいる奴もいる。どうやらさっきのテロリスト発言をまだ根に持っている輩もいる様子だ。
「ビョルン、ボクたちって、もしかして歓迎されてないのかな?」
ミシェルが不安そうに聞いてくるもビョルンは安心させるようにミシェルの頭を撫でる。
「心配するなって、少なくともお前らは邪険に想われてないって」
「だといいんだけど…」
それでも不安そうに呟くミシェル。各々がカウンターでプレートに食事を乗せて貰うと席に座る。
今日のメニューはクリームシチューにパン、野菜サラダとなっている。何も子供達の食べた事ないメニューだ。
「すげぇ!!ビョルン兄ちゃん!!これおかわりしてもいいの!?」
「いいんじゃね?おかわり自由だって看板に書いてあったし」
「やったぁ!!」
「ふっ、お前ガキだな」
「黙れバカクロエ」
相変わらずバチバチなリンクとクロエである。横から「喧嘩しない」と嗜めるミシェルと他の子供達を微笑ましそうに見つめるビョルン。
ビョルンは改めて決意した、この幸せを守るためなら、どんな危険な困難二でも立ち向かおうと。
「ところでさ、ビョルン……」
「ん?」
「クラウスさんと何を話してたの?」
「あぁ、フェンリルに入って戦えってさ、お前らの面倒を受け持つ条件で引き受けた」
「えっ?……」
ミシェルは呆然としてスプーンを落とす。その光景に周りの視線が集まっていく。
「おっ、おいどうしたミシェル?」
「なんで?………なんで引き受けたの?……」
「なんでって、お前らの安全のために仕方なく…」「バカ!!!!」
ミシェルはその場を走り去っていった。その目に大粒の涙を流しながら。
「あ~あ、ビョルン兄ちゃん泣かせちゃった」
「ビョルンさん、俺が言うのもなんですけど、追いかけた方がいいと思いますよ?」
クロエの忠告に従うようにビョルンは走り去っていったミシェルの後を追う。
「さてと、俺も飯食ったらさっさと仕上げちまうか」
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