保健室の秘め事

今井先生「と」初めて

☆３

　「僕をこんなにドキドキさせられるのは、雛ちゃんだけですよ」





　……うわぁ、どうしよう。今井先生が、さらっと嬉しいことを言ってくれた。嬉しさのあまり、頬が緩んでしまう。私だけ。私だけ……かぁ。





　「ところで、雛ちゃん、」



　「なんでしょう？」





　私はムードというものを無視して、今井先生の胸に寄りかかってくつろごうとしていた。私が、今井先生に変なことを聞いてしまった……と、後悔するまで、あと数十秒。





　「雛ちゃんは、こういうことに慣れているんですか？」



　「……え？」





　わ、私が慣れているように見えますか、今井先生！どこからどう見ても、慣れていないじゃないですか！……私はそう言ったが、今度は、今井先生が機嫌の悪そうな顔をした。





　「正直に、答えてください。セックスは初め、」



　「きゃーきゃーきゃー！！」





　その単語をそのまま口にしないで！せめて、えっちと言ってください……セ、セセ、セックスと大差ないかもしれないけど。



　私は、今井先生に変なことを聞いてしまった、と後悔した。私の過去の交際人数と経験の内容は、人に言えないものではないけど、たぶん、今井先生はなんと答えても不機嫌になるだろう。



　……あれ？ぐるり、視界が回転した。気付いた時には、私は今井先生の身体の下。つまり、今井先生に押し倒されている状態になった。

　わ、わわ、今井先生の手が、シャツのボタンを全て外してしまった。胸元が外気にさらされ、ちょっとだけ寒い。今井先生が、その胸元に触れる。ブラジャーの上から刺激を加えられて、さっきまでのくつろぎモードはどこかへ消えた。