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泣く子と伊藤には勝てぬ……誰だよ、伊藤って?
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目を覚ましては父親の姿を探し、涙を流す幼女。
人間だった時に比べて感情の起伏が少なくなっている今の俺でも胸が締め付けられる思いがする。
泣き疲れて眠ってしまった幼女の腫れた目の周りを「執事の嗜み」の冷却魔法で冷やしながら、大まかな脳内マップを頼りに歩みを進める。
冷却魔法は主に冷たい飲み物などを提供するための魔法だ。
温かい飲み物などを提供するための加熱魔法と共にバトラーゴーレムなら最下級クラスでも使用できる、ごくごく初歩の「執事の嗜み」だ。
脳内マップ=2D見下ろしドット絵ゲーム画面である。
ラスト近くの魔界に入ってからのマップだが、別にそういう機能が付いてる訳ではなく、単なる俺の人間時代の記憶だ。
ゲーム画面では単に進入できなかった山も、この体のスペックなら移動は可能では有るが、快適な移動となると難しいので却下。
自分一人でこのスペックなら「異世界だ!」と冒険気分で突っ込んでいたかもしれないが、腕の中で眠る幼女に不快な思いをさせる可能性があることは極力避けなければならない。
なんせ、この身は単なるオプション装備だからな。
人格とか人権すら存在しない。
人間だった時なら、こうした今の状況に憤りを感じたり、理不尽さに腹を立てていたかもしれないが、バトラーゴーレムという存在自体が「主」があってこその存在ゆえ、その枠内でしか思考、行動できないのだろう、特に不満も不安も無い。
こうして歩く道すがら勇者の戦闘の爪あとが散見される。
山が崩れ落ちたり、森の木がなぎ倒されたり、道にクレーターが出来たりしているのだ。
魔王が倒されてしまった今、直そうとする者も居ない為、そのままになっている。
こういう「恐ろしいことがあった場所」はしばらくはモンスターは寄って来ない。
ノコノコやって来るような個体は脅威になる様な存在たり得ない。
そんな訳で勇者の後を追う形になっている現在の道中は、この魔界においてかなり安全な部類に入っている。
まあ、それはいいのだが、食料になる様なモンスターまで逃げてしまっているため、新鮮な食材を用いた料理をこの幼女魔王に提供するということは難しくなってしまっていることがバトラーゴーレムとしての自分にストレスを与えている。
「常に最高のものを主に」という本能じみた強迫観念だ。
飲み物や調理済みの料理もアイテムボックスの中には入っているが、例のゲーム仕様のために保有している数はさほど多くない。
たとえ最高レベルを求めなくとも、どこかで補充する必要があるのだ。
魔界といえど商人たちは利に聡いため、町などに立ち寄っても商品は消えているだろう。
なんせ、この世界は重量無視、中の物の状態を維持出来るアイテムボックスがあるのである。
生ものだろうが壊れやすいものだろうが関係ない。
中には人間の世界に逃げた者も居るだろう。
ゲーム中でも人間世界の街中に隠れてて、勇者に情報を渡して見逃してもらおうとする奴居たしな。
「……」
幼女魔王が目を覚ました。
おめざにクッキーとミルクスライムから取れるスライムミルクを出すと目を輝かせて口に入れている。
幸いにして睡眠とおいしい食事で眠る前の悲しみは薄れているようだ。
スライムミルクは牛乳などの動物の乳だけを与えて育てたミルクスライムから取れる飲み物で、ミ○キードリンクにほぼ近い味がする。
俺は飲んだことはないが、執事の嗜みとして主人が口にしたり、身に着けたりしているものに関する知識はすべて頭の中に入っている。
まあ、意識が完全に定着する前の人間の頃の感覚で名前を付けちゃったから、どんなに完璧な執事ぶりを見せたところで「三太夫」という名前が台無しにしてるんだがな?
自業自得なんで仕方がない。
日本とは違って、役所に届けたり、裁判所へ手続きをしたりしても名前は変えられないからなぁ。
この幼女魔王、現時点でのステータスは俺を下回っているが、レベル自体が存在しない俺と違いレベルアップによる強化が可能である上に、上限が存在していないっぽい。
この子の父親である前・魔王はゲーム上ではさほど高いステータスでは無かったが、実際のトコはおそらくではあるがかなり高いステータスだったと思われる。
なんせ残りカスみたいな魔力で作った存在が俺だからな。
俺の現在のステータスを下回っていたなんてことは有り得ないだろう?
その辺を詳しく考えると勇者の方も今現在の俺のステータスがかすんで見えるほどの化け物の可能性もある。
ゲーム知識(まあ、そんなにのめりこまずダラダラとやってたからあまり覚えてないが)はあまり役に立たないかもしれないな。
そうした意味でも雑魚とは一戦しときたいトコなんだけどな。
自分のステータスとゲーム上の数値のすり合わせのために……。
こうして歩く道すがら景色を見ていると、ゲーム上では単なる草原表示だった部分に農地や村落が存在している。
畑を耕したり、牛に引かせた荷車で何かを運んでいたりと完全に日常をそのまま過ごしている。
最初に想像したリアルヒャッハーとは随分温度差があるな。
まあ、第二次大戦とかの実際の戦争中でも戦場から離れた地域では農業とかやってたわけだし(じゃなきゃ食料が無くなって軍隊どころか国民全滅だし)、兵士として働き手を取られたとかはあるかもしれないが生産活動自体が全く無くなるなんてことは有り得ないってこったな。
上がどうなろうが、普通の人たちは自分の生活の為の仕事を続けるってのは、洋の東西どころか別の世界に来ても変わらないようだ。
特に直接、食べる物を作ったり、狩ったりする人間は略奪でもされない限りそうそう変わるものでもない。
「しゃんだゆー、しゃんだゆー!」
小さな手のひらがペチペチと頬を叩く。
どうやら少し歩いてみたいようだ。
俺はゴーレムだから疲労は感じないが、ある意味乗り物に乗っている状態が続いている様なもんだからな、気分転換と体をほぐす意味合いでも歩いてみたくなるのは分かる。
幼女魔王の背の高さは俺の脚の付け根にも達しない低さなため、若干かがんで手を繋いで歩く。
人間に限らず生き物であればとんでもなく苦行な歩行法だが、ゴーレムボディーには全く問題は無い。
なんならコサックダンスで移動してみようか?
高さ的な釣り合いはいっそう取れるようになるぞ?
とか試しにやってみたらえらく喜ばれたので、色々と変な歩き方をして見せる。
一番ウケたのはムーンウォークだな。
真剣な顔で真似をしていたが、どう見ても単に後ろ向きで足を引きずっている様にしか見えない。
得意げな様子で「どう、すごいでしょ!」と視線を向けてくるのは物凄く微笑ましいがな?
そうする内に道端の何かに気を取られて、ムーンウォークはすっかり忘れてしまったようだ。
幼女魔王ことエリカは元気に歩いているが、時々道端の草や飛んでいる虫、空を飛ぶ鳥(っぽいモンスター)に気を取られてふらふらとしているため、それに付き合うのもなかなか大変だ。
手を繋いでいるため、突発的に離れて駆けていってしまうなんてことは無いが、オプション装備ゆえにこちらが主体となって動くことは余り出来ない(幼女魔王が寝ている時はこっちの意思がメインだが)。
すぐ近くには虫以外の生き物は居ないため、さほど警戒はしなくても平気だろうが、ゲームの描写には瞬間移動の魔法もあったし、完全に安全であるとは言い切れない。
まあ、ゲーム中でこの子の存在は全く語られていなかったし、存在そのものも知る者は少なかっただろうが、こうして俺が「幼女魔王」と言っている様にステータスの称号表記はしっかりと魔王になっているのだ。
称号が自称だなんてことが有り得ないこの幼女にしっかりと魔王の称号が付いてしまっていることから言っても、この後出現するであろう自称・魔王に知られれば当然狙われることになるだろう。
道端の草の葉っぱの裏側に居た虫をつついてる今の姿からその称号を思い浮かべる人間は居ないだろうがな?
こうして歩きつつ、周囲の警戒もしつつ、実はアイテムボックスの中身の確認と整理を行っている。
なんかそういった「ながら作業」というか「並行処理」というか、そうしたことが人間であった時よりもスムーズに出来ている気がする。
ペン○ィアムからコ○7になったって感じ。
アイテムボックスの中身だが、服や靴やアクセサリはともかく、ベッドが9個も入っているのはどうなんだろう?
服は大まかに普段着、寝巻き、防具、ドレスの区分ごと最大数入っている。
靴もフォーマル、カジュアル、室内、防具、運動と様々。
アクセサリは全部なんらかの効果がついてるが、耐性、防御強化に関しては今付けてるネックレスが最強っぽいので、本人が希望した時以外はそのままでいいだろう。
あー、靴は防具か運動のものに履き替えた方がいいかな?
ただ、着てるドレスに合わせてあって、見た限り、このドレスが持ち物の中で最も高い防御力なんだよなぁ……。
世界観ぶち壊しだが、何故かインラインスケートやアイススケート靴まで運動靴の中に入っている。
あー、このインラインスケート魔道具だわ、これ。
魔力通すとその強さに応じてタイヤが回って走る。
もう少し成長して、ちょっとお転婆になれば喜んで使いそうだ。
アイススケート靴の方は攻撃力にプラス数値が付いてるから武器としても使用可能っぽいしな。
普通に見えても全部、魔王がチョイスした特別品みたいだ。
テントが7つ……どんなものか意識したら内容が頭に浮かんだが、外から見る限りは普通のテントで中身は城の部屋と変わらない。
寝室、食堂、談話室、遊戯室、浴室、書斎……温室まであるのかよ!
なんか果物の生える木まであるみたいだし、果物の補充が出来るかもな?
さて、ゲーム中では単なる道だったはずなんだが、行く手に砦っぽいものがある。
兵士の姿も見えるな。
道を跨ぐ形で門の様になっていて、道自体を塞ぐことも出来るが、別に壁を連ねて遮ってる訳ではないので、道を歩くことにこだわらなければ通らないで先に進むことも出来るみたいだ。
さて、どうするかね?
人間だった時に比べて感情の起伏が少なくなっている今の俺でも胸が締め付けられる思いがする。
泣き疲れて眠ってしまった幼女の腫れた目の周りを「執事の嗜み」の冷却魔法で冷やしながら、大まかな脳内マップを頼りに歩みを進める。
冷却魔法は主に冷たい飲み物などを提供するための魔法だ。
温かい飲み物などを提供するための加熱魔法と共にバトラーゴーレムなら最下級クラスでも使用できる、ごくごく初歩の「執事の嗜み」だ。
脳内マップ=2D見下ろしドット絵ゲーム画面である。
ラスト近くの魔界に入ってからのマップだが、別にそういう機能が付いてる訳ではなく、単なる俺の人間時代の記憶だ。
ゲーム画面では単に進入できなかった山も、この体のスペックなら移動は可能では有るが、快適な移動となると難しいので却下。
自分一人でこのスペックなら「異世界だ!」と冒険気分で突っ込んでいたかもしれないが、腕の中で眠る幼女に不快な思いをさせる可能性があることは極力避けなければならない。
なんせ、この身は単なるオプション装備だからな。
人格とか人権すら存在しない。
人間だった時なら、こうした今の状況に憤りを感じたり、理不尽さに腹を立てていたかもしれないが、バトラーゴーレムという存在自体が「主」があってこその存在ゆえ、その枠内でしか思考、行動できないのだろう、特に不満も不安も無い。
こうして歩く道すがら勇者の戦闘の爪あとが散見される。
山が崩れ落ちたり、森の木がなぎ倒されたり、道にクレーターが出来たりしているのだ。
魔王が倒されてしまった今、直そうとする者も居ない為、そのままになっている。
こういう「恐ろしいことがあった場所」はしばらくはモンスターは寄って来ない。
ノコノコやって来るような個体は脅威になる様な存在たり得ない。
そんな訳で勇者の後を追う形になっている現在の道中は、この魔界においてかなり安全な部類に入っている。
まあ、それはいいのだが、食料になる様なモンスターまで逃げてしまっているため、新鮮な食材を用いた料理をこの幼女魔王に提供するということは難しくなってしまっていることがバトラーゴーレムとしての自分にストレスを与えている。
「常に最高のものを主に」という本能じみた強迫観念だ。
飲み物や調理済みの料理もアイテムボックスの中には入っているが、例のゲーム仕様のために保有している数はさほど多くない。
たとえ最高レベルを求めなくとも、どこかで補充する必要があるのだ。
魔界といえど商人たちは利に聡いため、町などに立ち寄っても商品は消えているだろう。
なんせ、この世界は重量無視、中の物の状態を維持出来るアイテムボックスがあるのである。
生ものだろうが壊れやすいものだろうが関係ない。
中には人間の世界に逃げた者も居るだろう。
ゲーム中でも人間世界の街中に隠れてて、勇者に情報を渡して見逃してもらおうとする奴居たしな。
「……」
幼女魔王が目を覚ました。
おめざにクッキーとミルクスライムから取れるスライムミルクを出すと目を輝かせて口に入れている。
幸いにして睡眠とおいしい食事で眠る前の悲しみは薄れているようだ。
スライムミルクは牛乳などの動物の乳だけを与えて育てたミルクスライムから取れる飲み物で、ミ○キードリンクにほぼ近い味がする。
俺は飲んだことはないが、執事の嗜みとして主人が口にしたり、身に着けたりしているものに関する知識はすべて頭の中に入っている。
まあ、意識が完全に定着する前の人間の頃の感覚で名前を付けちゃったから、どんなに完璧な執事ぶりを見せたところで「三太夫」という名前が台無しにしてるんだがな?
自業自得なんで仕方がない。
日本とは違って、役所に届けたり、裁判所へ手続きをしたりしても名前は変えられないからなぁ。
この幼女魔王、現時点でのステータスは俺を下回っているが、レベル自体が存在しない俺と違いレベルアップによる強化が可能である上に、上限が存在していないっぽい。
この子の父親である前・魔王はゲーム上ではさほど高いステータスでは無かったが、実際のトコはおそらくではあるがかなり高いステータスだったと思われる。
なんせ残りカスみたいな魔力で作った存在が俺だからな。
俺の現在のステータスを下回っていたなんてことは有り得ないだろう?
その辺を詳しく考えると勇者の方も今現在の俺のステータスがかすんで見えるほどの化け物の可能性もある。
ゲーム知識(まあ、そんなにのめりこまずダラダラとやってたからあまり覚えてないが)はあまり役に立たないかもしれないな。
そうした意味でも雑魚とは一戦しときたいトコなんだけどな。
自分のステータスとゲーム上の数値のすり合わせのために……。
こうして歩く道すがら景色を見ていると、ゲーム上では単なる草原表示だった部分に農地や村落が存在している。
畑を耕したり、牛に引かせた荷車で何かを運んでいたりと完全に日常をそのまま過ごしている。
最初に想像したリアルヒャッハーとは随分温度差があるな。
まあ、第二次大戦とかの実際の戦争中でも戦場から離れた地域では農業とかやってたわけだし(じゃなきゃ食料が無くなって軍隊どころか国民全滅だし)、兵士として働き手を取られたとかはあるかもしれないが生産活動自体が全く無くなるなんてことは有り得ないってこったな。
上がどうなろうが、普通の人たちは自分の生活の為の仕事を続けるってのは、洋の東西どころか別の世界に来ても変わらないようだ。
特に直接、食べる物を作ったり、狩ったりする人間は略奪でもされない限りそうそう変わるものでもない。
「しゃんだゆー、しゃんだゆー!」
小さな手のひらがペチペチと頬を叩く。
どうやら少し歩いてみたいようだ。
俺はゴーレムだから疲労は感じないが、ある意味乗り物に乗っている状態が続いている様なもんだからな、気分転換と体をほぐす意味合いでも歩いてみたくなるのは分かる。
幼女魔王の背の高さは俺の脚の付け根にも達しない低さなため、若干かがんで手を繋いで歩く。
人間に限らず生き物であればとんでもなく苦行な歩行法だが、ゴーレムボディーには全く問題は無い。
なんならコサックダンスで移動してみようか?
高さ的な釣り合いはいっそう取れるようになるぞ?
とか試しにやってみたらえらく喜ばれたので、色々と変な歩き方をして見せる。
一番ウケたのはムーンウォークだな。
真剣な顔で真似をしていたが、どう見ても単に後ろ向きで足を引きずっている様にしか見えない。
得意げな様子で「どう、すごいでしょ!」と視線を向けてくるのは物凄く微笑ましいがな?
そうする内に道端の何かに気を取られて、ムーンウォークはすっかり忘れてしまったようだ。
幼女魔王ことエリカは元気に歩いているが、時々道端の草や飛んでいる虫、空を飛ぶ鳥(っぽいモンスター)に気を取られてふらふらとしているため、それに付き合うのもなかなか大変だ。
手を繋いでいるため、突発的に離れて駆けていってしまうなんてことは無いが、オプション装備ゆえにこちらが主体となって動くことは余り出来ない(幼女魔王が寝ている時はこっちの意思がメインだが)。
すぐ近くには虫以外の生き物は居ないため、さほど警戒はしなくても平気だろうが、ゲームの描写には瞬間移動の魔法もあったし、完全に安全であるとは言い切れない。
まあ、ゲーム中でこの子の存在は全く語られていなかったし、存在そのものも知る者は少なかっただろうが、こうして俺が「幼女魔王」と言っている様にステータスの称号表記はしっかりと魔王になっているのだ。
称号が自称だなんてことが有り得ないこの幼女にしっかりと魔王の称号が付いてしまっていることから言っても、この後出現するであろう自称・魔王に知られれば当然狙われることになるだろう。
道端の草の葉っぱの裏側に居た虫をつついてる今の姿からその称号を思い浮かべる人間は居ないだろうがな?
こうして歩きつつ、周囲の警戒もしつつ、実はアイテムボックスの中身の確認と整理を行っている。
なんかそういった「ながら作業」というか「並行処理」というか、そうしたことが人間であった時よりもスムーズに出来ている気がする。
ペン○ィアムからコ○7になったって感じ。
アイテムボックスの中身だが、服や靴やアクセサリはともかく、ベッドが9個も入っているのはどうなんだろう?
服は大まかに普段着、寝巻き、防具、ドレスの区分ごと最大数入っている。
靴もフォーマル、カジュアル、室内、防具、運動と様々。
アクセサリは全部なんらかの効果がついてるが、耐性、防御強化に関しては今付けてるネックレスが最強っぽいので、本人が希望した時以外はそのままでいいだろう。
あー、靴は防具か運動のものに履き替えた方がいいかな?
ただ、着てるドレスに合わせてあって、見た限り、このドレスが持ち物の中で最も高い防御力なんだよなぁ……。
世界観ぶち壊しだが、何故かインラインスケートやアイススケート靴まで運動靴の中に入っている。
あー、このインラインスケート魔道具だわ、これ。
魔力通すとその強さに応じてタイヤが回って走る。
もう少し成長して、ちょっとお転婆になれば喜んで使いそうだ。
アイススケート靴の方は攻撃力にプラス数値が付いてるから武器としても使用可能っぽいしな。
普通に見えても全部、魔王がチョイスした特別品みたいだ。
テントが7つ……どんなものか意識したら内容が頭に浮かんだが、外から見る限りは普通のテントで中身は城の部屋と変わらない。
寝室、食堂、談話室、遊戯室、浴室、書斎……温室まであるのかよ!
なんか果物の生える木まであるみたいだし、果物の補充が出来るかもな?
さて、ゲーム中では単なる道だったはずなんだが、行く手に砦っぽいものがある。
兵士の姿も見えるな。
道を跨ぐ形で門の様になっていて、道自体を塞ぐことも出来るが、別に壁を連ねて遮ってる訳ではないので、道を歩くことにこだわらなければ通らないで先に進むことも出来るみたいだ。
さて、どうするかね?
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