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13話 デパードが思っていたのと違う
しおりを挟む「さっきの方って罪が重い事を知っていたのにチョコを持ち込んだのでしょうか?」
チョコのコーナーでエンマ様に聞く
罰がどのような物か分からないが
昔の学校で鬼教師にチョコを取り上げられるような事なのだろうか
「その程度で重い刑にしなくてもって思う?」
「フロア堕ちって言われてもピンと来ませんね」
「あー俺ちゃんの羽を持ってみて」
羽を持たせて貰ったら非常に重い
40キロ程度はあるだろうか
日常的にこれは確かに拷問
「重いですね」
「俺ちゃんこれでも軽い方よ?」
「辛くないのですか?」
「千年も付けられてると慣れるよ」
しんみりした雰囲気だと思っていたが
エンマ様が試食コーナーに引き寄せられていく
迷子になりそうな勢いで進むので首根っこを掴んだ
「お腹すいたのならレストランとか中にないですか?」
「僕ここに来るのは初めてだから知らない」
「4階にファーストフード店があるから」
こうしてハンバーガーでも腹に入れようと皆で
地獄でも赤鬼さんが注目の的に
エンマ様はいつもの事として気にしていない
「ハンバーガーで思っていたのと違う事ないですよね」
「流石に下界と同じだと思うけど」
「俺この牛鬼(ぎゅうき)ハンバーガーで……鬼いっしょにいるのに頼んでいい奴?」
「それ以前に何ですか牛鬼(ぎゅうき)って」
「鬼の顔した蜘蛛の妖怪」
「見た目で判断はよくないとは思いますが見たくはないですね」
思ったより牛鬼のハンバーガーは安く一個300円
赤鬼さんは別に気を使う必要はないとのこと
人面魚がいたとして焼いて食べてるの見て思う所そこまで無いだろと
まさにその通りである
「なら私も牛鬼バーガーとポテトMにコーラSで」
「赤鬼さん食べないの?」
「肉が嫌いだからポテトとジンジャーエールで」
「鬼なのにお肉たべられないのですか?」
「宗教上の理由で」
「鬼って仏教系だから肉食NGの奴おおいんだよね~」
「確かにお寺のお坊さんは食べないと聞きますね」
4人で席について食べ始める
牛鬼バーガーは思ったよりも美味しかった
基本的に地獄でしか売っていないらしく勿体無い気がした
「天国だとゲテモノ屋で売ってなくはない」
「天国だと虫が嫌いって人も多いから」
「牛鬼の分類って虫なのですか?」
「あれ鬼の顔してるだけで蜘蛛だから」
ハンバーガーがあの世で食べられるのも不思議だが
隣にエンマで正面に悪魔と赤鬼
異世界転生にしたってもうすこしキャラにまとまりが欲しい
「エンマちゃん最近の仕事どう?」
「死神なんて初めてやったけど気楽でいいよ」
「例えば?」
「今まではペットを飼う余裕なんか無かったから妖怪を飼ったてみた」
「ろくろ首とか」
「そういう美女じゃなくて」
ろくろ首は美女らしい
閻魔様も男性だしもしかしたら嫌いではないかもしれないが
ふと地獄には女性が少ない事に気が付いたので聞いた
「天国にも実は女性が少ないのよ」
「理由があるのでしょうか?」
「女性の異世界転生に求める条件ってすべての男は顔がいい世界とか」
「それはそれで怖い気がしますけどね」
「男性向けは異世界転生のカタログが辞書のように厚い」
「ジェンダー平等っていうけど巨大おっぱいで挟まれつづける人生が良い女性ほとんどいないと思うし」
「選べない訳ではないのですね」
異世界転生のカタログを買いに本屋へ行こうとなり
デパート3階では山のように『初心者でも分かる異世界転生』など
下界ならラノベのタイトルだったかもしれない本が売られていた
「最近だと異世界転生のレポ漫画が面白くて」
「異世界転生ってレポ漫画が出るジャンルだったのですね」
「あと人気なのはゲーム系の雑誌だね」
「地獄でゲームが売られているとは思いませんでしたよ」
「ゾンビシューティングが流行り」
「そういえば地獄に『ぞんび』っていませんね」
「死んでるのに動いている身体って定義ならあの世は全員ゾンビだよ」
「確かに」
いくつもあって迷ったが自分は素人
つまりは下手に沢山の情報を見るよりも簡単な方が良い
~異世界転生旅行なび~京都や北海道の旅行雑誌によく似ていた物を購入
「悪魔の皆さんも異世界転生が出来ましたよね?」
「出来るよぉ」
「なら重い刑罰になったら異世界転生してしまえばいいように思うのですが」
しかし彼らは事情を抱えていてそれぞれ異世界転生をしたくない
単純に世界を気に入っている人や異世界転生をまだ決めていない人
神様の怒りを本気で買い最悪な牢獄に閉じ込められた人
「いるんですか?」
「悪魔たちをだまして神様を殺そうとした奴とかいたかな」
「そんな事をするより転生して神様になりましたでは駄目なのでしょうか」
「長い事あの世に来た奴らを見ていると変なのはわんさかいるぞ」
「いわゆる突然裸になる不審者などでしょうか?」
「※雪の日に全裸で学校の校庭に寝ていて死んだ人とか」
「驚きですね」
※長野北部の実話
「ともかく神様に逆らうと天罰がある(物理)から気を付けろって事だねぇ」
「レディさんが神様の部屋にいってビンタしなければ大丈夫」
「神様ってお部屋あるんですか?」
「メルヘンチックな雲で出来たふわふわキュートなお城にいるよ」
「神様の所に取材したいなら手土産を買っていくといいぞ」
滅多な事では会えないらしいが土産は最低限あるといいらしく
店員さんに聞けばすぐに分かるというので聞き
案内された場所には『神様への手土産ならコチラ』と書かれていた
「思っていたより多かったです」
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